社民党 京都府連合 野崎靖仁 副主席語録
社会民主党 中央規律委員 野崎靖仁、55歳。
日々の思いを綴ります。
 



T・ジョイ京都で『終戦のエンペラー』を鑑賞。





『終戦のエンペラー』予告編


連合国軍最高司令官マッカーサー元帥が厚木に到着。
部下のフェラーズ准将に、ある調査を命ずる。

天皇に戦争責任があるかどうか、10日間で結論を出せ、
というものである。

天皇を戦犯として処刑することで
占領が困難になることを恐れたマッカーサーは、
天皇を免責するための証拠を求めていた。

フェラーズは調査を進めると同時に、
日米開戦で生き別れとなった恋人・アヤを探し求める。

天皇の戦争責任の有無、そしてアヤの行方は…


史実なのでネタバレも何もないのですが、
結局、昭和天皇が戦犯になることはありませんでした。

フェラーズの調査でも、昭和天皇に戦争責任があるか否かは
「よくわからない」という結論になっています。

「よくわからない」けれども、昭和天皇の意思で降伏が実現したので、
占領をスムースに進めるためにも天皇を戦犯にすべきではない。
こんな政治的判断を求める報告書を提出して終わりです。

日本占領の実績をバックに大統領の座をめざすマッカーサーは、
天皇を戦犯とはしない決断を下します。

天皇の戦争責任について、日米開戦までのプロセスをたどりながら、
真実に肉薄する…というドラマを期待すると、当てが外れます。

脇筋として、フェラーズが恋人アヤを探し求める
エピソードが展開しますが、これはフィクション。

10日の期限で調査をしている最中、深夜に車で3時間もかけて
アヤの住んでいた静岡に行くというのもどうかと…

しかし、この脇筋の話があるからこそ、
かろうじて一本の映画として成立している状況です。

本筋の戦争責任問題については、消化不良のまま
政治的決着をつけているだけですから。

東条英機(火野正平)はセリフなし。
近衛文麿(中村雅俊)は「欧米列強も同じことをしたではないか」と反論。

録音盤奪取未遂事件についても、宮城で銃撃戦があったのではなく、
殺されたのは森師団長だけだったはずじゃ…

などなど、首をかしげたくなるような描写も散見。

関屋貞三郎役の夏八木勲の登場で、画面が引き締まりました。

明治大帝の御製を起立して詠唱するシーンでの
立ち姿の良さ、朗々とした声の響きはさすがです。

邦題の「終戦のエンペラー」は、
第二次大戦を終わらせたのは昭和天皇の意思であった、
ということを含意しています。

昭和天皇の意思でようやく戦争が終わったのに、
戦犯とすることで、これ以上人命が失わることがあってはならない…
そんな結論へと導いていく感じです。

史実の解釈はともかく、映画としては面白い作品でした。

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