DVDで「悪党に粛清を」を見ました。
主演はデンマークの俳優マッツ・ミケルセン。
『007 カジノ・ロワイヤル』の悪役ル・シッフルや
テレビシリーズ『ハンニバル』のレクター博士役で有名です。
最近では『ローグ・ワン/スター・ウォーズ・ストーリー』に出演していました。
舞台は1870年代のアメリカ。
元兵士のジョン(マッツ・ミケルセン)は兄ピーターと共にアメリカに渡り、
7年後にデンマークに残した妻子を呼び寄せることができた。
ところが、家へと向かう駅馬車に乗り合わせた2人組の男によって
妻子が殺されてしまう。
ジョンは2人を射殺するが、
男の1人は町を支配するデラルー大佐の弟だった。
町長や保安官もデラルーに逆らうことができず、
ジョンは捕えられてしまう…
『悪党に粛清を』予告編
90分ほどの尺なので、ストーリーはシンプル。
家族を殺された男が悪党どもを皆殺しにする話です。
地上波でノーカット放送できる長さです。
アメリカ西部が舞台ですが、
アメリカっぽくないのは南アフリカでロケをしたせいでしょうか?
鉄道、駅馬車、悪党に支配される町、悪党と手を組む町長、
悪党に逆らえない保安官…
西部劇によくある要素をふんだんに取り入れた作品です。
流れ者が悪党をやっつける爽快感はありませんが、
原題の「The Salvasionn」(救済)の意味を考えさせられます。
爽快感がないという意味では、『真昼の決闘』のオマージュのようです。
実は、この町の地下には石油が眠っており、
デラルー大佐が悪行を重ねることで住民が街を去るように仕向けていたのです。
ラスト、ジョンが去った町は家が消え去り、油井が乱立する光景に変わります。
デラルーも石油資本の手先にすぎなかった、というオチですが、
「大資本の進出で町が消え去る」という
現代のアメリカにも通ずる要素も入れているのでしょうか。
「石油の眠る土地を買い占める悪党」というのも
西部劇に「よくある設定」ではあるのですが。
まあ、渋いマッツ・ミケルセンを堪能できる映画です。
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