2013年9月5日のブログ記事一覧-社民党　京都府連合　野崎靖仁　副主席語録

読書感想文 / 2013-09-05 21:34:54

高橋直樹『宇喜多直家』（人物文庫）を読む。

権謀術数を駆使して勢力を広げ、
梟雄と呼ばれた備前の戦国大名、
宇喜多直家の半生を描いた作品です。

仇敵島村一族によって祖父を討たれ、
本拠を奪われた直家は、
備前の大名浦上氏の家臣として力を蓄えます。

宇喜多直家といえば暗殺や謀殺が有名ですが、
舅の中山備中守を謀殺したのは、
仇敵島村貫阿弥を誅殺する条件として
主君浦上宗景から命じられたことでした。

主君のために汚れ仕事を引き受けることで、
復讐の許しを得た、という設定です。

また、備中から備前に侵攻する三村一族を
策略を駆使して打ち破ります。

これも、宇喜多家の数倍の勢力を持ち、
謀略を仕掛けてきたことへの対抗手段、
ということにしています。

どうしても直家にはダーティーなイメージがありますが、
弱小勢力から台頭してゆく労苦を描いているので、
ピカレスクロマンとして読み進めることができます。

明善寺合戦で三村氏を備前から撃退し、
「直家の戦いはこれからだ！」というところで終わります。

後半生は別の小説でフォローするしかありません。

津本陽『宇喜多秀家　備前物語』を買ってあるので、
そちらを読むことにします。

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