社民党 京都府連合 野崎靖仁 副主席語録
社会民主党 中央規律委員 野崎靖仁、55歳。
日々の思いを綴ります。
 



ロバート・ファン・ヒューリックの「ディー判事シリーズ」、
『北雪の釘』(ハヤカワ・ポケット・ミステリ)



寒さ厳しい北方の国境近い、北州の知事に赴任したディー判事(狄仁傑)。

平穏な日々が続いていたものの、全裸女性の首なし死体が発見され、
行方不明の夫が容疑者として告発される。

名士の娘の失踪、高名な武道家の毒殺など、次々と難事件が発生。
捜査を進めるディー判事は、最大の窮地に立たされることに…


以前紹介した『狄仁傑の不思議な事件簿』で登場した事件が、
題名とも関連しています。

『狄公案』よりは合理的な謎解きになっていますが。

今回は副官の陶侃(タオガン)が笑わせてくれます。
どケチな陶侃が聞きこみのついでにタダ酒をせしめるところは圧巻。

ささやかなエピソードで見事にキャラを立てています。

『狄公案』にも登場した、性悪な後家の悪人ぶりも際立っています。
(ディー判事を窮地に追い込むのは、この後家です。)

事件は見事に解決しますが、
ディー判事にとっては苦い後味になってしまいました。

そして、中央の高官に抜擢されることになり、
判事(知事)としての経歴に一応のピリオドが打たれます。
(この後もいくつかの事件を解決しているのですが)

この辺も『狄公案』を意識した構成でしょう。

さて、次はどの作品を読みましょうか。

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