社民党 京都府連合 野崎靖仁 副主席語録
社会民主党 中央規律委員 野崎靖仁、55歳。
日々の思いを綴ります。
 



「将軍様」といえば、某国防委員長が有名ですが、
私の年代で「将軍さま」といえば、
TVアニメ『一休さん』に登場した足利義満(声・キートン山田)です。

今から考えるとシリアスな設定で、一休さんは後小松天皇のご落胤、
すなわち天皇に即位しても不思議ではない人物です。
安国寺の小坊主になりますが、寺社奉行の蜷川新右衛門の監視下に置かれます。

足利義満は、明から「日本国王」に封じられることで、
公家・武家・寺社の三者の頂点に立とうとしたことで知られています。

アニメでは、義満が一休さんにやりこめられるのですが、
天皇の御落胤と、頂点を目指す権力者の知恵比べ。
とんちで勝負する分には、無害ということでしょうか。

それはさておき、藤田達生『謎解き本能寺の変』(講談社現代新書)を読了。
題名通り、本能寺の変の真相を解説したものです。

ここで注目されるのが、最後の将軍・足利義昭。
本書の「陰の主人公」というべき存在です。

教科書では、信長によって京から追放されたことで、
室町幕府は滅亡したと書かれています。

ところが義昭は、毛利家支配下の備後国鞆の浦(広島県福山市)に移り、
毛利輝元を副将軍とする「鞆幕府」に君臨し、信長に対抗していたのです。

「西国公方」足利義昭による反信長の策動と、
織田家の重臣・羽柴秀吉による毛利家切り崩しの調略が交錯する中、
天正十年六月二日、本能寺の変が起こりました。

有力大名の群雄割拠を前提に、「許認可権」と貿易の窓口を独占することで、
「領地を持たず君臨する」足利義昭。

大名を「鉢植」として国替えを繰り返し、全国を直接支配下に置こうとする
「国王にして内裏」織田信長。

天王山の戦いで明智光秀が勝利していれば、
日本は足利義昭の下で、「ゆるやかな連邦国家」になっていたかもしれません。

今も昔も、「将軍様」の策略は侮りがたいものがあります。

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