脳内写生:ご異見版

このブログは「飾り窓の天使」のHPおよびgooブログ「脳内写生」と連携した時事放談です。

捕鯨賛成論

2009-05-15 20:59:22 | Weblog
実は、捕鯨だけが問題なのではありません。
前回のブログで閲覧して欲しいとして表記されたリンク先を見ると以下のようなデータがありました。

遠洋マグロ漁船1隻が1年の航行で消費する重油は約1000キロリットル。
だから原油が高騰すると遠洋漁業者が大打撃を受けます。
つまり捕鯨だけでなく、我が国の漁業そのものが石油に依存しているのです。

たとえば、我が国の水産業全体で漁獲物1キロの生産に対して平均約0.5リットルの石油を消費しており、生産高でみれば他産業と比較して4〜5倍も余分にエネルギーを消費していることになります。
また生産者価格あたりの漁業のエネルギー消費量(環境負荷原単位)は約100GJ/百万円。
CO2排出量換算でも2トン−CO2/百万円で、他の一次産業のほぼ4倍と突出しており、鉱業よりも高い水準です。
かつての水産大国から水産物輸入大国へ変貌したことで、さらに輸送や冷蔵冷凍に関するエネルギーおよび水産物の調理そのものに掛かるCO2の排出量まで考慮すると我が国で水産物を食べること自体が、相当エネルギー効率が悪く、CO2を排出する行為であることになります。

ところで、捕鯨反対派の議論の前提がすべて南氷洋や北氷洋まで捕鯨に出掛けることを前提にして捕鯨船のCO2排出量を計算していますが、どうしてそんなに遠くまで出掛けて行くことを前提にしているのでしょうか?
我が国では近海でホエールウォッチングもできるし、ときどき鯨が砂浜に打ち上げられることも珍しくないのですから、むしろ我が国が古来より行ってきた沿岸捕鯨を再開すべきなのではないかと思います。
そうすればエネルギーも浪費せずに、牛肉よりCO2の排出が低くなるはずです。

地球温暖化防止、捕鯨反対と騒げば騒ぐほど「需要と供給の原則」によれば、鯨肉が高価な食材になり、鯨が高価な食材になればなるほど、それをネタに儲けたいと思う者が必ず出現し、アノ手コノ手でひと儲けしようとするのであり、めぐりめぐってそれが経済の活力にもなっています。

つまり、禁じられれば禁じられるほど、禁じられたものは価値が高まり、その魅力が高まるのです。
いわば大気のゴミであるCO2でさえ、ひとたびCO2排出権取引という経済原則のフィルターを通せば金儲けの手段になり、同様に「捕鯨全面禁止」と叫べば叫ぶほど、捕鯨は金儲けの手段にされ、逆に鯨肉の魅力が高まるのだということを捕鯨反対派はぜひ認識して欲しいと思います。

また人間がどんなに努力しても、大きな火山が噴火しただけで人間が苦労して削減したCO2は一瞬で帳消しとなり、どこかの国で大規模な山火事が発生したり、戦争が起きただけで莫大なCO2が排出されます。

もし、温室効果ガスの排出を削減するために原油の掘削をすべて中止し、自動車も航空機も火力発電も止め、薪と風力と水力と太陽発電だけで生活をまかなうとしたら、我々の生活水準は50年以上後退させる必要があり、携帯電話もパソコンもない生活に戻ることになります。

つまり捕鯨反対もCO2削減もいずれは「現実的なレベルで妥協しなければならない問題」なのであり、人間の営み自体が「異質な意見を有する者達の共同生活」なのですから、持論を押し通そうとしたり、他者の意見を全面否定したら、自分の居場所がなくなるだけです。
むしろ人間の存在そのものが地球にとって「必要悪」なのだと、いずれ各自が自覚しなければならない時が来るのではないかと思います。
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2 コメント

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Unknown (kkneko)
2009-05-24 01:53:18
拙記事をご紹介いただきありがとうございます。
また、遠洋漁業の高環境負荷の問題を含め、環境問題をトータルの視野で捉えた非常にバランスの取れたお考えを示していただいたと思います。何事もオールオアナッシングの問題に摩り替えてしまうと解決しませんね。
こちらにリンクされてるkkneko氏について。 (toripan1111)
2010-01-25 13:37:32
さて、とりあえずkknekoさんと懇意になさってるブロガーさんとその閲覧者の方達にだけ御知らせしておきます。

http://suisantaikoku.cocolog-nifty.com/genyounissi/2010/01/janjan-no-3f7e.html?cid=41301870#comment-41301870

kkneko氏の「鯨肉は環境負荷最悪の食材」などという吹聴は完全に根拠の無い妄言だという事が科学的ソースによって証明された事を示しましたところ、氏は一切の反論を諦められたようです。
YAHOO掲示板等、公共のBBSで反論する事もしない、と

捕鯨船団の空調・冷凍設備に関するLCAについてもナニやらゴネておられたようですが、それらは基本畜産飼料海運船舶に於いても同様であります。
飼料運搬船舶に於けるそれを畜肉生産LCAに加えようとはなさいませんのに、捕鯨船団のそれのみに「鯨研は数字を出せ!!」と息巻いておられます様子を見た時点で気付かなければいけない事ではありますが・・・w

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