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追伸:なぜ戦争にこだわるのか

2017-10-21 09:46:00 | 日記
 なぜ小生は戦争にこだわっているのか。既述した通り、東京大空襲の際逃げ惑ったことが最大の原因でもありますが、その後食糧難などなど家族の苦労、想い起せば戦争のつけを今なお背負っている当時の友人たち、さらにはW大学での講義の最中、日中戦争を原因とする大陸系と台湾系中国留学生の衝突、などなど、哲学者ベルグソンの言葉を借りれば、「我々の過去は我々に従い、その途上で現在を拾って絶えず大きくなって」いっているからです。

 古来から哲学者たちの間で「神は、人間を二本足の生物にしたけれども、知性はアリストテレスに任せてしまった」という譬えがしばしば引用されます。オルテガの『大衆の反乱』を持ち出すまでもなく、今日世界中に広がる「劇場国家」的状況がそれを裏付けているのかもしれません。二度の大戦を経験した20世紀最大の精神分析哲学者フロイトは「戦争を推進している権力の側のグループが反対のグループ対して示してきた先入見には施す術がない」とも指摘しています。
 小生が体験の他に戦争にこだわるのは、恐らく上述の譬えを踏まえてのこと思いますが、フロイトが精神分析の土台とした「人間とは願望によって支配された、知性弱き存在である」という定義を座右としているからでもある、と付言しておきます。

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