エントロピーを増やしつつ

ある人には当たり前、ある人には意外なことを、不定期に綴ってゆこうかな。
写真を多用する見栄えの良さはありません。

漫画の顔が非対称

2017年01月03日 09時09分33秒 | かがくの休日前夜
 漫画とイラストの異なることを数えると、少なくないと思います。
 絵筆のような、フニャフニャしたペンが苦手で、徒然にイラストを描く時は、色鉛筆を使っています。それなのに、地域のミニコミ誌などにに4コマ漫画やイラストを書いていた頃は筆ペンを使うという、統一性の無い程に、技術の低い私です。最も気軽で好きなのは、幼児期から馴染んでいる、普通の黒い鉛筆です。
 そんな、低レベルの私でも知っている、漫画とイラストの違いは、ストーリーやコマ割りによって、人物の右向き左向きの書き分けを考慮するということでしょう。
 と、思っていたら、今ではパソコンの画像技術も発達し、漫画の一コマだけ左右反転させることも、現在では行われているそうです。後でパソコンで左右反転するのですから、顔に限らず、得意な向きで書くことはできます。
 正面から見た人の顔を描く際、単純に、左半分をコピーして右半分にしてみました。
 目に光沢を入れて左右反転させると、ちょっとおかしくなります。まあ、私にもわかる、左右非対称です。
 光沢を、わざと左右対称に描くのは、必ずしも「おかしい」とは言えず、「深い空洞」という表現方法だと言い張ることもできそうです。

 左右の目を、わざと異なって描くのは、吾妻ひでおの漫画で多用されています。これは、そのまま左右反転にはできません。
 目の描き方を、左右で変えている漫画で、特筆したいのは、『銭ゲバ』です。
 主人公の目は、生まれながらに、左右の目付きが違います。海賊が片目を隠しているのとは異なり、『銭ゲバ』では両目を描いています。
 試みに、指で片方の目を隠したら、主人公の心の二面性があるように思え、それは葛藤を表現しているのではないかとも思えます。
 目だけでなく、牙のような2本の歯も、片方にだけあります。顔の半分を手で隠すと、各々の場面での主人公の言葉や行動に、攻撃と憂慮があるように思えます。口の形さえも、「悪が正として成り立つ激しい怒り」と「絶望の地獄から絞り出された慟哭」の、ふたつの意味に受け取れます。
 このような描き方に、どのような意味が込められているのかは、作者しか知り得ませんが、単純な読者である私は、勝手に「こんな読み方もある」と思っています。
 この両目から、涙が出ることがあるのか。それは、原作をお読みください。



【資料】
テレビ番組:
浦沢直樹の漫勉
NHKEテレ

漫画:
銭ゲバ
ジョージ秋山 著
幻冬舎文庫
幻冬舎

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