のすたる爺や

文明の果てなる地からのメッセージ

居心地が悪い上品さ

2017年05月16日 | 日記・エッセイ・コラム

 3t車に材木積んで下界に行ってきたので、帰りに子持村の永井食堂で上州名物のもつ煮定食を食べることにしました。汗と材木担いだりで作業着が汚くなっていたので、気を使わずに入れるなじみの店です。

 以前は、昼飯の時間帯になるとトラックや外仕事の人たちが多くだいたい見知った顔ぶれだったのですが、メディアなどで紹介されてもつ煮ブームになったら県外ナンバーの乗用車で駐車場がいっぱい。なんとかトラックを停める場所を確保できたものの、たまたま運が良かったタイミングでした。

 お昼を食べるために並ぶという行列に習慣がないから異様な光景に戸惑いましたが、今年はすでに山形県の赤湯温泉の龍上海のラーメンで経験済み。外に並んでいるうちに注文を聞かれ待つこと10分。何とか店内にたどり着けました。

 590円のもつ煮定食と320円のラーメンの予定でしたが、あまりの混雑に気後れしてもつ煮定食だけにしました。

 昔はブルーカラーの集い場のような店でしたが、汚い作業着姿の客は私たちだけ。並んでいるときは気になりましたが、空いた席に座ったので店の右と左の両端に分かれましたのでそれほど目立たなかった。

 もつ煮は有名でもなかなか女性客は入りにくい店だったのですが、今では女性の方が目立っている。昭和の時代なら山登りの豪傑おねえさんだって「食べてみたいけど女性にはネ!」と気後れしていたもつ煮ですが、今では何となく小汚いおじさんたちが気後れして遠慮してしまう居心地の悪さ。あ~労働者憩いの場が。

 中島みゆきが「狼になりたい」で夜明け間近の吉野家を取り上げた頃は「女が牛丼屋に行くのか?」と驚愕したもんだった。新橋のガード下の居酒屋だって、新宿のションベン横丁だって、アメ横の路上の居酒屋だって、小汚いおじさんの生息域に今や若いおねえちゃんが入り込んで、おじさんたちが近づきにくくなっている。

 小汚いおじさんって今の日本では絶滅危惧種なのかもしれない。気取ったレストランに行けば食事が喉を通らず、バイキング形式の食べ放題だって恥ずかしくておかわりに行けない、スタバに行けば注文の仕方がわからない、ファミレスだってメニューの仕組みがわからない。

 蛍の生息環境が狭くなるように小汚いおじさんたちの生息環境も日々狭められている。

 以前はもっとニンニクと隠し味のヨーグルトのコッテリしたもつ煮でしたが、有名になったら万人受けするようにいくらかあっさりになりました。

 ご飯の量もかつては山森が普通で、ご飯大盛を頼むと5合飯が出てきたのでご禁制でした。今ではかつての半ライスが今の普通。近年はレディースと言うもっとご飯の少ないバージョンが出てきたようです。そんな甘い考えで肉体労働ができるか?たらふく食えないで立派なブルーカラーになれるか?

 もつ煮の残り汁にご飯を入れる派と、ご飯にかける派が存在したのですが、私はご飯にかける派でいた。私の場所から見えるとこでは残り汁にご飯を入れているおっさんがいました。常連ですね。でもお客が上品になりすぎて気恥ずかしいのか隠すように食べていました。私は堂々と左側を向いて食べましたが、そっちは壁ですから気兼ねがいらない。

 下品なおじさんたちのくつろぎの場が少なくなったけど、基本的に気を使っていないから下品なんだけどね。でも、民進党より上品な人たちだと思ふ。

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