のすたる爺や

文明の果てなる地からのメッセージ

交配

2006年01月31日 | 日記・エッセイ・コラム

 このところ国際パスポート取得が難しくなっているロシアですが、元ロシア軍将校と電話で話をしました。
 ロシアでは軍や国家機密に関する部署に勤務した人は退官後5年間は国際パスポートを取得できない暗黙の規約があります。明確に5年とが限ったわけではなく、8年の場合も10年の場合もあるようです。
 ソビエト崩壊の混乱期に人材流出が相次いだロシアですが、こうした問題に特に厳しくなっているのがプーチン以降。

 経済混乱の沈静化はエリツィン政権末期には起こっていたので、プーチンの功績とは言いがたいですが、マフィアの暗躍を押さえ込んだことは大きな功績のようです。
 ソビエト崩壊によって秩序が崩壊し、非合法で財を成したり名を上げる人物が成り上がってきましたが、考え方が遊牧的です。「家畜は草原に放してやれば自分で食べて肉をつけて帰ってくる、それを食べればよい。」国家にとってマフィアも家畜も同じなんですね。

 家畜といえばロシアでよく見かける牛ですが、一見ホルスタインに似ているけれど、ホルスタインが白黒まだらに対して、こちらは茶と白のまだら。やっぱガイジンなんだなぁと感心する問題ではなくて、ホルスタインではなくエアシャーという種類の牛だと思います。
 ホルスタインよりも体が小さく、乳用と肉用の兼用種です。ホルスタインはドイツ(オランダ)方面の出身ですが、エアシャーはスコットランド出身です。乳脂肪が高いのでチーズを作るには向いています。
 ホルスタインも寒さに強いけれど、もっと強靭な品種です。向こうで見かけるたびに1頭欲しいなと思うのですが、20kgの手荷物に収まりそうもありません。

 日本の和牛も実は混血種で、明治時代にアーバディーアンガスやショートホーンやブラウンスイスなどヨーロッパの品種を掛け合わせて作り出した牛です。

 戌年ですから犬の話題も。

 闘犬で有名な土佐犬はあのソース顔を思い起こしていただければわかるとおり、マスチフという大型犬の血が入っています。
 西洋が日本に押し寄せるようになって、闘犬で日本の犬がことごとく大柄な西洋犬に負けてしまったために、西洋犬の遺伝子を入れて安岡力也さんのような犬を作り出したわけです。
 秋田犬も大型の犬は土佐犬を交配しているので西洋犬の血が入っており、一般にいられている大きな犬を”あきた”(大館犬)と元々いた秋田犬(マタギのクマ犬として活躍した犬)は別の種類です。

 ペットが家族の一員でもあるロシア。日本の犬のファンも多いです。
 友人の1人はどうしてもあきた犬を飼いたいと真剣に探しています。フィギュアスケートの女王イリナ・スルツカヤがあきた犬を飼っているそうで、アメリカで手に入れたそうです。名前はバルス。牡です。
 本当にこれがあきた犬?日系アメリカ犬になっちまったんですね。犬のクリスティー山口。

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