のすたる爺や

文明の果てなる地からのメッセージ

2008年07月13日 | 日記・エッセイ・コラム

 「最近、影が薄くなったんではないか?自分の影がちゃんとくっついているか良く見たほうがいいぞ!」山岳会の先輩に指摘されました。

 理解力と物分りは別物で、物事道理はわかっていても物分りが悪く、人様の言うことなど耳も貸さない暴走ぶりが私の特長だったらしいのですが、「最近、『人間ができてきた』と感じることが多々ある。元々そういうタイプの人間じゃないんだから、つまりお前さんの生命力が弱くなっているからで、今、山に行ったら死ぬぞ!」

 そういえば、ヒマラヤ登山家の山田昇さんがマッキンレーで遭難する前に沼田に来たとき、「今まで山で亡くなった仲間たちのことを思い、百八つ数えながら山に登っているんだ。」と、およそ生前のメチャクチャぶりを知る人たちには想像もつかなかった立派なことを言い、「山田も立派になった。」と感心させてほどなく亡くなってしまいました。

 20年前にアンナプルナ南壁で行方不明になった小林君など、生意気でふてぶてしい若造でしたが、登頂して「皆さんのおかげです。本当にありがとうございます。」と感謝の意を伝えて一時間も経たずどこかに消えちゃった。

 「だいたい、お前なんか反社会的、非生産的人間の最たるもんで、世のため人のためとは相反する座標に生きているアウトローだから山が受け入れてくれるんで、まともな人間になっちゃぁ世俗に埋まっているほうが無難だぞ。」

 良識をわきまえたまともな人間になろうと奮闘努力しているのですが、ただ単に世間様がそういう目線でみてくれないだけの事で、アウトローであろうなんてこれっぽっちも思っていないのですが。

 それにしても最近、疲れが取れないというのか、自分自身でも体力気力の衰えに苛まれているので、どこかでリズムを取り戻さなければ・・・・

コメント
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