のしてんてんハッピーアート

複雑な心模様も
静かに安らいで眺めてみれば
シンプルなエネルギーの流れだと分かる

二、大きな世界へレッツゴー(1)

2016-08-22 | 童話 スケール号の冒険(第4話)

 

 

     二、大きな世界へレッツゴー!

 

 スケール号はあっと言う間に地球の外に飛び出した。青く輝く地球が今にも壊れそうな程に繊細な大気に包まれて、暗い宇宙空間に浮かんでいる。

 「博士、地球から見る空は明るいのに、どうして宇宙に出るとこんなに暗いのだスか。」ぐうすかが不思議そうに聞いた。

  「宇宙は真空だからだよ。そこには物が何にもないんだ。だから太陽の光がやって来ても、光を反射するものが何もないから暗いんだね。」

  なんだか分かったような分からないような博士の答えだった。ぐうすかはどう質問していいのかも分からないから、分かったふりをした。得意の見かけ倒しの技だ。

  「なるほど、そういう訳だスか。」

  理由は分からないけれど、確かに宇宙は暗いのだ。

 たとえば地球を照らしている光の方向を探すと、まばゆいばかりに燃える太陽が浮かんでいる。あんなに明るいのに、太陽の浮かんでいる空間はやっぱり暗いのだ。宇宙は本当に不思議な所だとみんなは思った。

 「艦長、スケール号の船体をあの太陽の大きさに出来るか。」

 「お安い御用です、博士。」

 「ゴロニャーン」

艦長の命令で、スケール号は太陽の大きさになった。すると、地球は青いビー玉のようになってしまった。

  その時、真っ赤な炎のドラゴンがスケール号めがけて襲い掛かって来た!

 「ニャーゴーン」スケール号が悲鳴を上げた。

 よける間もなく、それはスケール号のしっぽをかすめて飛び去ったのだ。 

  「艦長、大変でヤす!」

  もこりんがそう叫んだときには、炎のドラゴンはもう、太陽の地平線に消えていた。スケール号のしっぽがこげて黒い煙を上げている。

  「何だったのだ、今のは。」

 「おそらく、太陽のフレアだろう。」

  「フレアってなんだスか、博士。」

  「太陽の表面から飛び出してくる炎の事だよ。気をつけるんだ、あれに捕らえられたら大やけどをするぞ。」

  みんなは窓の方に集まり、太陽を見た。

 太陽はメラメラ燃える火の玉だった。

 炎がドラゴンの頭のように空に向かって持ち上がり、エネルギーを宇宙に吐き出してはまた地表に帰って行く。危うくスケール号はその炎に捕らえられる所だったのだ。

  「何者だ!この天空を乱そうとするのは、魔物のしわざか!!」

 突然 スケール号のスピーカーに雷のような声が飛び込んで来た。それと同時にフレアが、行く筋も太陽の表面から飛び上がり、スケール号に襲いかかって来た。スケール号は左右に動いて、フレアの攻撃をさけた。

  「私達は敵ではありません、おひさま。私達の話を聞いて下さい。」

  艦長が必死で太陽に話しかけた。

  スケール号はどんな世界にでも旅行が出来るように造られている。だから、どんな言葉ででも話をする事が出来るのだ。  

  「何のためにこんな所にいる。ここは我が太陽系の王座だ。だれもここに立ち入ることは許されぬ。」

  「おひさま、私達は決して怪しいものではありません。私達は神ひと様を探して旅をしているのです。」

  「神ひと様だと。」太陽はごうごうと地表の炎を揺さぶった。

  「そうです。この世界で、一番大きなお方です。」

  「神ひと様、・・・そういえば伝説を聞いたことがある。」

  「本当ですか、いったいどんなことを。」

  「ここにあって、しかもはるか彼方にあるもの。我ら太陽族の生まれた理由がそこにあると。」

  「それは誰が言ったのですか。」

  「我ら太陽族の古くからの言い伝えだ。だが見たものは誰もいない。」

 「私達は神ひと様に会いたいのです。」

  「だが何のために?!」太陽は激しくフレアを吹き出した。

地表にいくつもの炎のアーチが生まれた。様々に太陽の心が揺れているのだ。返答によっては太陽を怒らせてしまって、フレアの熱で焼き尽くされてしまうかもしれない。  

  「それは・・・」艦長は返事ができなかった。

 

 

つづく

 

 

 

 

 

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2 コメント

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ここにあって遥か彼方☆ (トンチンカン真鹿子)
2016-07-09 10:18:52
のしてんてん博士♪

おはようございmaック^す^




神ひと様!

やはり、偉大な神様であられますね。

[ ここにあって、しかも遥か彼方にあるもの。]


つまり、

我らのこの摩訶不思議奇跡宇宙をも内包

さらに遥か無限大、

大きさ距離などの概念をも超越なさっておられる、神ひと様☆♪


ここ、極微極小トンチンカン真鹿子のお側にまで、御降臨☆

極微極小トンチンカン真鹿子を赤ちゃんのようにおくるみになり

極微極小トンチンカン真鹿子の全身全霊に浸透され

まさに、神人一心同体!梵我一如の境地

感謝感激☆有り難うごさいますmaック ^す^♪


でございます ^ ^ ; ;
心からの叫び^ダ^真鹿子さん (のしてんてん)
2016-07-09 11:20:57
私の胸に。どどーんと。熱いフレアが届きました。

きっとのしてんてん博士も喜んでいる事でしょう。

「ついにわしの研究の役に立つ日が来るわい。長かったなあ。」

摩訶不思議奇跡宇宙=のしてんてん系宇宙

寸分たがわず重なりますよ。

真鹿子さん、

あなたは太陽だ!

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