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大豆と補助金:なぜ大豆の生産が増加しているのか

2005-10-20 11:50:30 | 農業(政策)
2005年農林業センサスの速報が出ている。
http://www.maff.go.jp/toukei/sokuhou/data/census2005-08/census2005-08.pdf 
5年前のセンサスの結果と比べ耕作放棄地面積は4万ha増加し38万haになった。
もったいない。大豆を作ろう。大豆はおいしいぞぉ〜。

大豆の収量は10aあたり約180kg(昨年は不作で約140kg程度だったようだが)。大豆の販売価格は60kgあたり6000円前後。ということは、売り上げは18000円。その手間は12時間、費用(種苗費・動力費・農機具費・肥料費・農薬剤費・水利費)は約17000円(むっちゃ大目に申告されていると疑っているが…)。12時間働いて1000円ではボランティアじゃないか!やっばり農家ってかわいそぅ〜!と感じるかもしれない。しかし、ここに一点ウソがある。販売価格と生産者価格にはえ〜〜と驚く違いがある。
http://www.maff.go.jp/toukei/sokuhou/data/seisanhi-daizu2004/seisanhi-daizu2004.pdf 

1961年 大豆の輸入の自由化
→「大豆なたね交付金暫定措置法」制定。不足払い制度。
1987年 基準価格に銘柄・等級格差を導入する法律改正。
2000年 大豆なたね交付金暫定措置法及び農産物価格安定法の一部を改正。

この結果、大豆作経営安定政策(通称:豆経)に参加すると、まず「60kgあたり」補填基準価格約6000円の4%を積み立てなければならない(ただし、生産者が4%積み立てると同時に国庫からこの積立金に12%が拠出される)。
で、生産者はこのわずか240円で、「交付金」8020円&「担い手支援・良質大豆生産誘導対策」300円&「高品質畑作大豆生産推進」1000円、しめて9320円をただもらいできる(すべて60kgあたりである)。万一、補填基準価格より安くでしか売れなかった場合も積立金から補填を受けることができる(差額の80%、したがって5000円でしか売れなかったときは積立金から800円もらえる)。至れり尽くせりである。
そんなこんなで、生産者価格は15080円(6000円(売り上げ)+9320円(補助金)−240円(積立金))になる。
6000円ぶんの大豆を生産するのに国庫から10000円お金が出ているのである。
農家の公務員化(?)はここまで来ている。
http://www.maff.go.jp/soshiki/nousan/hatashin/daizu/index.html 

ということは、10aあたり15080円×3−17000円(費用)=28240円。作業時間12時間だから時給2400円くらいにはなる。公務員よりちょっと儲かってる?

たしかに、アメリカは2002年の農業法で再び多額の補助金を生産者に出している。それによって、安い輸入大豆がどんどん日本に押し寄せてきている。しかし、これに対抗して補助金を吐き出すことは正当化できるのか?国税をアグリビジネスに注ぎ込むバイパスになっていないか?
国産大豆の生産が増加していることをうれしく思っていたのだが、こんなからくりがあったとは・・・

ところで、国産の大豆はいくらぐらいで売られているのか。ネットショップをのぞいてみても1kg500円は下らない。ということは、60kgで30000円である。味噌・醤油・豆腐などの製造業者の仕入れ値を見てみても、60kgで10000円を下っていないようだ。補助金など出さなくても農家の工夫で黒字を出すことは可能ではないか。
キーワード
ネットショップ 農産物価格安定法 耕作放棄地
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