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パンとごはん

2007-05-27 22:23:20 | 日記?週記?
 1箇月近く前になろうか、仕事を終えて家に帰ってきた僕は、ドアのシリンダー錠に鍵を突っ込んで廻・・・そうと思ったが、どうやっても廻らない。ガチガチ、ガチガチ、と音を立てて突っ込んだり、引っ込めてみたり、体重をかけて廻してみたり、ふうふう息を吹きかけてみたり、色々と努力はしたが、ビクとも廻りはしなかった。

 仕方がないので、ツマの携帯電話を呼び出したが数回のコール音の後、留守番電話のメッセージが流れる。ピー、と鳴った後に「鍵が開かんのや、開けてくれ」と吹き込む。

 それでも扉の奥では物音一つ聴こえない。

 今度はメールを打つ。「アカン、トビラ、アカン」

 一呼吸置いて、足音が聞こえ、ガチャリ、と鳴って扉が開いた。ツマに「あ、いや、スマン。今日は鍵を挿しても全然廻らんかって・・・」と説明を始めて、不図ツマを見ると、口に食パンをくわえている。新聞の4コマ漫画などで、主人公のサラリーマンが寝坊して家を飛び出すときの、あのくわえ方である。

 で、ツマは食パンをくわえながら、嬉しそうな顔で、モゴモゴ何かを言っていて、イントネーションから察するに、「今日のパンはすごくおいしいよ!」と言っているようだ。「そうかそうか、それはそれは」と返事して、台所に行くとテーブルに焼きたての食パンと、今夜の夕食のおかずが並んでいる。「お、うまそうやな。腹も減ったし、今日は、ごはんをゴアーッ!と食おうかな。」と言うと、ツマは一瞬ハッ!とした表情になり、つかつかとコンロに歩み寄ってご飯釜を開け、こちらに振り返って最大限の笑顔で、「今日は疲れた顔してるから、先にお風呂に入ってきなさい、20分以上ねっ。」と優しい口調で風呂に送り出した。ご飯を炊くのを忘れたのである。

 まァ、先に風呂にちゃんとお湯がはってあるからいいのだけれど、これで「これから風呂を沸かします」、となれば、今はもう懐かしい、志村けんと桜田淳子のコントそのものである。

 幸いな事に、ご飯も風呂も無いという状況に陥った事は、まだ、ない。
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