連載!海外勤務の落とし穴

現地法人の社長になったら必読、「野呂利 歩、アメリカを行く」。どつぼに嵌った駐在員の悪戦苦闘の物語。

野呂利 歩 奮戦記(第七章) 採用(4)対面面接、日系企業の落とし穴

2017-01-25 09:39:07 | 連載、海外ビジネス
新規採用にあたり、野呂利氏は候補者を3人に絞り込んだ。州外の二人は飛行機で来てもらわなければならない。しかも宿泊が伴う。飛行機代+宿泊代+レンタカーが経費として発生する。経費節減とばかり、野呂利氏は、二人の候補に電話で「何とか自費で面接に来てくれないか」と頼み込んだ。二人とも唐突な申し出に戸惑うも、考えさせてくれとの返事だったので、オーケーを期待して待った。暫くして一人が断ってきた。さすがに野呂利氏、これはいかんと、もう一人に電話、費用は出すから面接に来てくれと伝えたが、候補者の返事は、「費用に関して考え直してくれた事には感謝するが、今回は面接を辞退したい」。会社の器量を見透かされ後の祭りとなってしまったのだ。

あせった野呂利氏は、最後の候補者に望みをかけた。彼は同じ州に住んでいるが、アメリカは広い。片道3時間のドライブで来た。面接結果は一週間後に連絡するとして帰ってもらったのだが・・・。翌日、紹介してきたリクルーターから、「昨日の候補者のマイレージはどうなりますか」との問い合わせ。ガソリン代の話なのだが、「うちは特に考えていません」と答えてしまった。飛行機代には注意がいっても、ガソリン代までは、野呂利氏の頭には無かった。一週間後、採用を前提に候補者に連絡を取ったら、まさかの「辞退」。理由は明白。ガソリン代をケチったお陰だ。ガソリン代をケチるようではたいした会社ではないと思われたのだろう。結局期待していた候補者が全滅となり、募集広告のやり直しをする事となった。変にケチると時間とお金の両方で高くつく。しかし、日系企業ではこの手の話が何故か後を絶たない。こういう会社にはいい人材が仲々来ない。

物事には明文化されたルールもあれば、暗黙のルールもある。これを無視して、変に面接費用をケチっていては、いい人材を欲しいと言う資格無しである。折角の有望な候補者を入り口で追い返しているのと同じ事。

通常、面接費用は会社が負担するのがルールだ。飛行機で来る場合の面接費用とは、空港での駐車料金、飛行機代、レンタカー、宿泊が伴えばホテル代。全工程を車で来る場合はマイレージと称する規定によるガソリン代である。マイレージに関しては、州外から車で来る場合、或は州内でも片道ニ時間以上であれば支給すべきだろう。これら一連の内容は、会社の規則として作成ファイルしておく必要がある。面接が決まったら、事前に会社負担の案内しておけば、候補者に誤解を与える事も無く、又、無用な不安感を抱かせずにすむ。

たまに、面接が決まった候補者から、事前に面接費用の確認をして来る事があるが、過去の面接で痛い目に遭っている人である。
ジャンル:
海外
コメント   この記事についてブログを書く
この記事をはてなブックマークに追加
« 野呂利 歩 奮戦記(第七章... | トップ | 野呂利 歩 奮戦記(第七章... »

コメントを投稿

連載、海外ビジネス」カテゴリの最新記事

トラックバック

この記事のトラックバック  Ping-URL
  • 30日以上前の記事に対するトラックバックは受け取らないよう設定されております。
  • 送信元の記事内容が半角英数のみのトラックバックは受け取らないよう設定されております。
  • このブログへのリンクがない記事からのトラックバックは受け取らないよう設定されております。
  • ※ブログ管理者のみ、編集画面で設定の変更が可能です。