Noriko-McLane Movie Blog

自分の見た映画の感想を気ままに綴っています。
ネタバレの可能性もあるので、まだ見てない方はご注意下さい。

戦火の馬

2012-03-26 | Weblog
戦火の馬
War Horse  (2012.3.21.二条シネマにて)

しみじみと心が暖かくなってくるストーリー。
しかし、原作が児童文学というだけあって人間ドラマというよりも、ファンタジーという分類に入るのではないかな。

父が馬の競りで素晴らしいサラブレッドを手に入れてきます。息子のアルバートは、この馬をジョーイと名付けて、愛情を持って訓練し、世話をするのですが・・・・・しかし、第一次世界大戦となり、父はジョーイをイギリス軍に売ってしまうことに・・・・

ここからジョーイは、「戦火の馬」となるわけです。
ジョーイが「奇跡の馬」と言われたのは、ジョーイの血統の良さ、そして大変な境遇の中でもいつも飼い主がジョーイを心から愛してくれる人だったことに尽きると思います。

イギリス軍の将校、敵のドイツ軍の若い兵隊、お祖父さんと暮らすエミリー、そして又ドイツ軍へと。ここでは、重い大砲を積んだ車を引かされひどい目に会いますが、ジョーイの世話役の兵隊は、ジョーイともう一匹の黒馬のことを考えてくれます。

ジョーイとずっと一緒だった黒馬が死ぬとき、ジョーイの悲しそうなしぐさ。
この映画では、犬でもないのに馬がよくこれだけの仕草ができるなぁ!と関心しました。
最初のイギリス軍の騎兵隊の時に、2匹が仲良くしてるシーンも可愛いし、人間に対しての仕草には心温まるものもありました。でも、本当にこんなことするかな?と、ちょっと疑問を感じるシーンもありましたが・・・

ジョーイが逃げて行って、有刺鉄線にからまれて動けなくなります。この時、敵同士の兵士が心を一つにしてジョーイを助ける。ここのところ、とてもいい場面なんだけど映画ではよくあるお馴染みシーンのように感じてしまいました。

ジョーイはイギリス軍の野戦病院に連れてこられた。が、足が破傷風でやられていることで銃殺されるという時に、もとの飼い主アルバートのフクロウのような懐かしい口笛を聞くのです。アルバートは、兵士として戦っていましたが、毒ガスで目をやられてここに来ていたのです。ジョーイがアルバートのもとの飼い主だったことがわかり、医者も手を尽くして治療すると言ってくれる。・・・・・・でも、どうして、ここで急に医者の態度がこれだけ変わるのかわからなかった。もともと、ジョーイは、すばらしい馬だし、助かるものなら誰の馬でも助けたほうがいいのでは?

ここで、うまい具合に戦争が終わり、アルバートとジョーイは、家に戻っていく。
このシーン。左から地平線上に小さく人と馬が現れてだんだんと右の方へ歩いていくシーン!!!とてもよかったです。このシーンをもっと長く続けて欲しかったです。

最初の方にも馬の競りでジョーイがアルバートの馬となり、最後に又馬の競売にジョーイがかけられるというのは、映画らしくて面白いと思いました。この時、エミリーのお祖父ちゃんが競りに勝ってジョーイを連れていこうとしますが、ジョーイとアルバートの絆を知って、エミリーのお祖父ちゃんもジョーイをアルバートの手に残し去っていくのです。アルバートが別れの時にジョーイにつけた父の大尉旗が、この時エミリーのおじいちゃんの手からアルバートに帰ってくるというのもよかったです。

このエミリーのお祖父ちゃん、なかなかよかったです。Niels Arestrup、フランスの俳優さんなのでしょうか。1949年生まれということですが、もう少しお年を召しておられるように見えました。

この映画、最後アルバートとジョーイが家に戻り、父母抱き合うという場面ですが・・・・・感動シーンで心温まるのですが、なんか出来過ぎ!・・・・・
「奇跡のシンフォニー」を思い出しました。この映画は、最後に親子3人が奇跡的に会える・・・という映画でした。この映画も、こんなこと有り得ないし、父親が子供ができたことも知らずにいて、こんなに時間が経って急に子供がいたと言われてもこんな風に感激して受け入れられるのか??とか色々思いながらも、音楽の素晴らしさもあり、取り敢えず、胸にこみ上げてくるものはありました。

スティーブン・スピルバーグ監督の「戦火の馬」も子供向けの映画と思えば素晴らしい映画です。

点数を付けるとしたら75点






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2 コメント

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戦火の馬 (のぶとっしみ)
2012-03-31 16:14:05
そーなのよねえ~
子供だましの出来すぎハッピーエンドだよね。

原作は、「馬」が語り手らしいよ。
第一次大戦では200万頭の馬が死んで
生き残ってもコンビーフにされたらしい。
あの時代は、インフルエンザ(スペイン風邪?)でもバタバタ人が死んだし。

時が流れても、相変わらず戦争はどっかでやってるし、変な病気は流行するし。
スピルバーグは、映画を通して色々訴えたいのでしょうね。
のぶっとしみ様 (ノリコ・マクレーン)
2012-04-01 00:03:05
早速のコメントありがとうございます!!

ETやったら、こども向けなりに感動して、なかなかよかったのにね。今回は、ちょっと中途半端な作品でしたね。

のぶっとしみさんと同じ意見で嬉しいよ。

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