のら猫の三文小説

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新しい子猫たち No.1080

2017-03-15 00:00:01 | 新しい子猫たち 

ある日 正人に老師からの荷物が届いた、立派な茶碗と手紙が入っていた

この茶碗には龍が描かれていて、まるで そのまま 天に昇りそうだった。手紙を見るとあの国宝級の茶碗は、この陶工の若い時に金欲しさに、昔の有名な茶碗を模倣したものだった。それが正人の手元にあると聞いて、あの茶碗は割ってほしい、この茶碗は今の私が精魂を込めて作ったのでこれで代用して欲しい。申し訳なかった。

この陶工は、香奈の特別応接室の、青不動さんの前に置かれている花瓶を作った 陶工だった。香奈もその茶碗を見てたいしたものだと言って、私が欲しいと言って、青不動さんに見せて、あの部屋でお茶を飲むのに使うと言って持って行ってしまった。

正人は香奈の言う事に逆らうような事はしない。

ただ正人は、奈津美に相談して、香奈オフィスチャイナが一時建て替えるようにして 大金をこの陶工に渡す事にして、陶工に手紙を書いた。

貴方の作品は大したものです。過去にナニがあったとしてもそれは過去の事、今の貴方が作った作品が貴方の全て、貴方は自由に作品を作って下さい。このお金はその代金と思って受け取って下さい。
追伸 あの龍の茶碗は、香奈が青不動さんの前で飲むのに欲しいと言って持って行ってしまいました、私も龍の絵が入った貴方の茶碗が欲しい、もう一度作ってくれませんか、それ以外は貴方が自由に作って下さい




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