たすくの空中散歩

千葉県我孫子「石臼と麦」店主、相澤たすくの農作業や工作や
日々の一喜一憂を記録していきます。

<放射能、食糧難対策>玄米一粒の革命~白米は粕~(2)

2011年03月23日 21時49分37秒 | 一喜一憂

<楽しい玄米生活のはじめかた>

これから玄米生活を始めてみたい、とお考えの方に是非おすすめしたいのは、白米と玄米の収納容器を別にしておいて、その日のメニューや気分で分量を調節する方法です。

そして、最初は白米に玄米を少しだけ混ぜて炊くところから始めて、慣れるに従って玄米の割合を増やしていったり、おかずをいろいろ変えてみたりと、100%白米のメニューから100%玄米のメニューまで、その違いを楽しみながら無理なく体感することができます。

そうして食べ比べていけば、「健康のため」と無理して玄米を食べようとせずとも、体は正直に美味しい嬉しい食卓の方を選んでいくはずです。

玄米ご飯の炊き方はいたって簡単!玄米の量に合わせて水の量を増やすだけ!炊飯器で普通に炊けます。
増やす水の量は白米の場合の水量に対して1.3~1.4倍くらい。
うちでは前もっての浸水とかしてないですが問題無く美味しく炊けます。
停電中なら土鍋で炊けばもっと美味しくなります!

→簡単絶品!土鍋ご飯の炊き方http://blog.goo.ne.jp/nora_tasuku/e/8cf533cef03e4a024c8e10cb32fb0ee6


<玄米菜食の理論>

さて、ここからは、何故玄米を主食にすると良いのか、なぜおかずが減り、肉食が不要になるのか、もう少し詳しく見てみようと思います。

まずは栄養学の観点から見た白米と玄米の違いです。

 *クリックで拡大

と、一目瞭然ですが、玄米には人間が健康を保つために必要とされる栄養素のほとんどが、バランスよく含まれているそうです。一転、白米では必要な栄養を補うために「1日30品目」と言われるような多種多量なおかずを食べなくてはならなくなってしまいます。

では次に陰陽論の観点から玄米と白米を比べてみましょう。
陰陽論とはこの世のあらゆる現象を陰と陽の要素の拮抗、バランスで読み解くものです。(陰陽の例:「太陽と月」「男と女」「暑さと寒さ」「アルカリ性と酸性」etc..)
その陰陽論が、食物においてはK(カリウム:陰性元素)とNa(ナトリウム:陽性元素)の含有比率が目安となることに着目したのが、日本食養の祖と言われる石塚左玄さん(1851-1909)です。
実は「白い米は粕である」も、石塚さんの口癖だったようです。

この石塚さんの「夫婦アルカリ平衡論」を、大陸の『易』と結び付けて図表化したのが、玄米正食を「マクロビオティック」として世界中に紹介した桜沢如一さん(1893-1966)の手による下の食物の陰陽表です。

 *クリックで拡大
桜沢如一著「魔法のメガネ~物の見方、考え方」(日本CI協会)より

と、思ったら手元にあったこの資料には白米が載って無かったので(^_^;)こちらのリンク等も参考にしてみてくださいませ。→http://roop119.com/2.html
(他にも「食物陰陽表」等で検索すればいろいろ出てきますよ。)

さて、この食物陰陽の観点から見ますと、玄米は陰陽のバランスの大変に取れた中庸の食物であることがわかります。(陰や陽に傾きすぎる程、バランスを取るのにエネルギーが必要になる→体に負担がかかる。)
ところでその玄米を精米して白米にすると若干陰の側に傾きます。よって、バランスを補うために肉類などの陽性の食物を取る必要が出てくるというわけです。

もともと偏ったものを生活の中心においていては疲れてしまいます。
バランスのとれたものを食卓の中心におくことで、バランスのとれた生活が送りやすくなります。

僕は自分で玄米を食べるようになるまで、菜食主義の人や、仏教などで肉食を禁じている人に対して
「ほんとは肉を食べたいのにやせ我慢している」
「神様が肉を美味しく作ったのだから、それを食べて何がいけないのか?」
「動物がかわいそう、と言うのなら植物はかわいそうでは無いのか?」
等の誤解と偏見を持っていました。

実際にはそれらの人たちは「食べる必要がないから」食べていなかっただけだったのでした。(そうでない人も沢山いると思いますが…)
そして、食べる必要が無いならば、調理においても、体においても、また調達においても保存においても、あらゆる面で肉食より菜食の方が「楽」なのです。
自然環境に恵まれた日本という風土において、穀物菜食は楽に生きるための、ごく自然な選択なのです。

「日本人は自分たちが飼う家畜を殺すこともせず、またこれを食べない。彼らはときどき魚を食膳に供し、ほとんど米麦飯のみを食べるが、これも意外に少量である。ただし彼らが食べる野草(野菜)は豊富にあり、またわずかではあるが果物もある。それでいて日本人は不思議なほど達者であり、稀な高齢に達する者も多い。したがって、たとえ口腹が満足しなくても、人間の体質は僅少な食物によって、十分な健康を保てるものであることは、日本の場合によっても明らかである」

~室町時代、宣教師のフランシスコ・ザビエルが初めて日本を訪れた際、カトリック教会本部に宛てた手紙


主食に玄米を取り入れるだけで、食卓は変わります。
食卓が変わることで、生活が変わります。
生活が変わることで、人生が変わります。

玄米一粒からの革命、是非お試しあれ!!

(続く…)


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