適切な行動をとったら、ほめてもらえる。
不適切な行動をとったら、罰せられる。
アドラーは、こうした賞罰による教育を厳しく批判しました。
賞罰教育の先に生まれるのは
「ほめてくれる人がいなければ、適切な行動をしない」
「罰する人がいなかれば、不適切な行動もとる」
という、誤ったライフスタイル(世界観)です。
アドラー心理学では、トラウマを明確に否定します。
いかなる経験も、それ自体では成功の原因でも失敗の原因でもない。
われわれは自分の経験によるショック、いわゆるトラウマに苦しむのではなく、
経験の中から目的にかなうものを見つけ出す。
自分の経験によって決定されるのではなく、経験に与える意味によって自らを決定するのである。
われわれの自由意思を否定し、人間を機械のように見なしているのは、
むしろフロイト的な「原因論」なのだ。
しかし、裏切るか裏切らないかを決めるのは、
あなたではありません。
それは他者の課題です。
あなたはただ「わたしがどうするか」だけを考えればいいのです。
「相手が裏切らないのなら、わたしも与えましょう」というのは、
担保や条件に基づく信用の関係でしかありません。
他の人が協力的でないとしても、
それはあなたには関係ない。
わたしの助言はこうだ。
あなたが始めるべきだ。
他の人が協力的であるかどうかなど考えることなく。
他者からの承認を求め、
他者からの評価ばかりを気にしていると、
最終的には他者の人生を生きることになります。
神よ、願わくばわたしに、変えることのできない物事を受け入れる落ち着きと
変えることのできる物事を変える勇気と、
その違いを常に見分ける知恵とをさずけたまえ