のんびりロンドン⇒あくせく東京(食べ物系)

2004年~2008年までロンドン駐在。東京に帰ってきてからも…食べ物の話を中心にノンビリやらせて頂きます。

Eugene Onegin (オペラ/エフゲニー・オネーギン)

2008-03-19 10:58:18 | オペラ・クラシック
Royal Opera Houseに『Eugene Onegin』を見に行ってきました。
このオペラ、名前は耳にしたことはあったものの、そもそもどんな話なのか良く知らず、「チャイコフスキー?あ、オペラもあるんだ」くらいの状況。要はいつにも増して予習不足の状態で望みました。

今回もお金がないので7ポンドのUpper Slipから。死角が出来るのは仕方ないものの、歌手が死角に入った状態で歌うと、音がとてもクグモルのは頂けないですね…まぁ7ポンドだから文句言えないですね。


あらすじはリンクでもご参照頂ければと思いますが、とても単純なメロドラマです。"劇〟として見ると、話としての深みは殆どなく、やや間延び気味に感じました。そもそもオペラに演劇としての深みを求めるのは無理がある?

しかし!チャイコフスキーの音楽は、やはり素晴らしい!全体を通して美しく叙情的な曲が続きます。さらに、今回のキャスティングは歌が上手い!今までROHで見たオペラの中では、主役級が揃ってとても上手だったのは珍しい気がします。

タイトルロール(Eugene Onegin)のGerald Finleyは、とても安定感がある感じ。主役?の割りに見せ場が少ないですが、最後は聞かせてくれました。

※カーテンコールの時に写真撮ろうとしたら、隣の方に注意されてしまったので、今回は写真なしです。カーテンコールの時なら、みんな撮ってるしOKなんだと思ってたんですが・・・

Tatyana役のHibla Gerzmavaも高音まで安心して聴ける感じでした。「あらすじ」からすると、この役は"可憐〟である必要があるように思い、当初はオイオイ…と感じていたのですが(失礼)、最終的には歌が上手いので文句ありませんでした!


そしてLensky役のPiotr Beczalaはとても印象的。結構イイ声?若さ溢れる役をそのまんまに好演していました。惜しむらくは80年代風のこの写真か…。


観劇後は例によって中華街で軽食。中華である必然性はないんですが、いつも何となく足が向いてしまいます。



オネーギン、期待していなかったにも関わらず(だから7ポンド席にしたんですが)、予想以上に満足度高し。この値段でこれだけ楽しめるとは、やはりロンドンは奥が深い。

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Vienna Philharmonic Orchestra (ウィーン・フィル)

2008-02-23 10:31:57 | オペラ・クラシック
バービカン・センターに、ウィーン・フィルのコンサートを聴きに行ってきました。

日本にいた時はクラシックなんて全く聴かなかったのに、海外赴任すると何となく聞きかじり始めるというのは、駐在員に極めてよく有りがちなパターン。
そして、完全にそのパターンに分類される(≒ミーハー)non-beとしては、周りの人からの情報にとても左右される訳です。
そんななか、うちの会社で欧州駐在歴が長い偉い人曰く「こっちでウィーン・フィルに慣れてしまうと、日本に帰国して『○響』を聴きにいった時に、音が酷くて途中で気分が悪くなって出てきてしまった」くらいに違うと言うのです。

…本当なのか…?

というのが、今回の出発点でした。

で、結論から申し上げると、というか良く分からないので結論しか言えない訳ですが、「素人の耳からしても、やはり凄いかも」というのが率直な感想。
ほんと良く分からないけれども、音がクリアで正確で、しかもキレがあるような気がしました(表現力なし。これじゃビール?)。
いずれにせよ、僕が最も聴く機会が多いROHのオケとは、明らかに別物。

そして、指揮者も凄かった。Valery Gergiev (ワレリー・ゲルギエフ)という方は、かなりの大物だったんですね。指揮の良し悪しは分かりませんが、大物感一杯のオーラと、その激しい動きに、僕の眼は終始釘付け(笑)。素晴らしいオケとサービス精神も旺盛な指揮者のお陰で、充分に楽しむことができました。


帰りは、例によって中華麺。今回は自宅から遠くない「Green Cottage」へ。
無茶苦茶美味しいという感じではないものの、店員さんの愛想も良くて近所のお店としては満足感の高いお店です。




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La traviata (オペラ/椿姫)

2008-02-05 10:50:54 | オペラ・クラシック
Royal Opera Houseに『椿姫』を見に行ってきました。
今年は、前半戦では大人気のAnna Netrebkoがヴィオレッタを演じるとのことで、是非見たかったんですが、動き出しが遅くてチケットは全然取れず。
しかも、予約が遅かったので、比較的人気薄の後半戦(ヴィオレッタはNorah Amsellem)でも、Lower Slip(25ポンド)とUpper Slip(7ポンド!)という、かつてないような端っこの席(しかも妻と別々)しか取れないという状況に。

7ポンドの席からの眺めは、こんな感じ。舞台の右側3分の1は完全に死角。目も眩むような高さなので、舞台の奥半分も全く見れず。7ポンドなので文句も言えませんし、7ポンドにしては充分に楽しめると思います。が、やはり重要な場面(主人公がバッタリ倒れるなど鍵となる盛り上がりの場面)が見えないと、もぅ何がなんだか(笑)。



ちなみに、妻が座った25ポンドの席はこちら。25ポンドでも物凄く安い席なのに、それでも7ポンド席と比べると、明らかに見え方・臨場感が違います。最後の一幕だけ妻と席を替えてもらいましたが、見え方以上に、音響が全く違うことにビックリ。やはり値段差には、それなりの理由があるんですね。



椿姫のストーリーは、wikiでも見て頂ければと思いますが、もう完全無欠なメロドラマ。僕の中では、"オペラ、かくあるべし〟という基本を徹底的に押さえた、ど真ん中ストレートなお話です。こういう"古典的お約束〟な話だからこそ、僕のような素人には歌と音楽に集中できて有難いというもの。

主役のヴィオレッタ(Norah Amsellem)は、第一幕は「あれ?」という出来で、これじゃ話に入り込めないなぁ、と思っていたものの、話が暗転する第二幕以降は、急に良くなって満足。


ヴィオレッタの相手役アルフレードのお父さん(ジョルジュ)というのが準主役な訳ですが、このバリトンさん(Mariusz Kwiecien)はとても印象的。お父さんは、ヴィオレッタさんに対して、息子から手を引くように説得するんですが、結構無茶苦茶言ってるのに、このお父さんの声で言われたら思わず納得しちゃうかも?と思ったり。


そんなこんなで、今回の椿姫は、いままで見たオペラのなかでも、non-be的には、かなり上位にランクイン!単純なお涙頂戴のメロドラマがお好きな人にはお勧めです。

観劇後は、例によって中華街で中華麺を頂いて帰ることに。
中華街は旧正月モードでとても綺麗でした。




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La Cenerentola (オペラ/シンデレラ)

2007-12-23 09:42:14 | オペラ・クラシック
Royal Opera Houseにオペラ『シンデレラ』を見に行ってきました。
ROHには先週の金曜日も『くるみ割り人形(吉田都!)』を見に来ましたがオペラは久しぶり。演目も誰でも馴染みの深い内容なので楽しみです。

Charing Cross駅で降りて、トラファルガー広場を眺めつつコベントガーデンへ。さすがにロンドンの真ん中なんだから、このクリスマスツリーは、もうちょっとどうにかならんのか?コベントガーデンはクリスマスっぽい雰囲気が出ています。


何度となく訪れているROHですが、カメラを持ち込むのは初めて。non-be夫妻はお金もあまりないので、庶民感覚溢れるAmphitheatre(しかもやや右)がほぼ指定席です。今回は1人39ポンドですが、これを安いとみるか高いとみるか…。


お芝居の中身は御存知シンデレラ。ディズニーのシンデレラとは違い、魔女だとかカボチャの馬車だとかは出てきませんが、話の大きな流れは同じ。ただ、思っていたよりも喜劇的な要素が強い。
「あ、これは僕でも聞いたことある」的な超有名曲が入っていないので、僕のような素人にとっては、ちょっと盛り上がりに欠けるかな?と思わなくもないものの、その分、タイトルロールが歌い続ける部分も多いし、劇としては良く出来た喜劇のように感じました。

主役のシンデレラを演じたマグダレナ・コジェーナ(Magdalena Kozena)は、声も良いし技術も高いし(と思う)、何といっても美しい!この「美しい」っちゅうのは重要ですね。主役が美しくないと感情移入もできなくなってしまいますからね。そういう意味では納得のタイトルロールです。


王子様(Toby Spence)もハンサムでいい感じ。声がちょっと軽くて、高音がフラついている部分もあったような気もしましたが(素人意見)、やはり見た目は重要です。あんまり頭よくなくて、基本的にワガママな王子様の雰囲気が良く出ていました(褒めてます。為念)。


その他の出演者も、歌の良し悪しは良く分からないですが、イメージと見た目がピッタリな印象。男爵(シンデレラの継父/Alessandro Corbelli)と王子の従者(Simone Alberghini)も、いい味出してました。


オペラの後は、中華街まで歩いて適当なお店でワンタン麺と焼豚麺を頂いて帰ってきました。味はまずまずでしたが、心もお腹も満たされて満足。