銀ステ根なし草

銀のステッキ旅行・スタッフの雑記帳

大曲の花火 最終回

2014年08月30日 | のほほん同志Aの日常
ドドンっ

と咲いた花火のあと、一瞬の静寂が広がりました。

毎年お世話になっている結婚式場の屋上テラス観覧席。
目を凝らして時計を確認したら、夜の8時45分。

日本一ををかけて行なわれる大曲の全国花火競技大会。
28ある花火業者のうちすでに20社近くが競技を終え、
大会も終盤にはいっていました。

そろそろかな…と思ったとき
闇空にマイクアナウンスが響きました。

――たいぃーかいーてぇーきょー

きた!
大曲の花火大会の一番の見どころ、「大会提供花火」です。

「おい、大会提供はじまるぞ!」

それぞれの定位置で仕事をされていたスタッフの方も
にわかに色めき立ちました。

私はというと

「あ、ダメ!! 今トイレ行ったらあきません!」

トイレに立とうとするお客さまを目の端でとらえ、大声で阻止。

…これも毎年の風景です。


「大会提供花火」。

毎年、前年の日本一(内閣総理大臣賞)を受賞した花火業者が打ち上げる
花火の壮大な絵巻物、とでも言えばいいでしょうか。

テーマを決め、音楽に乗せ、その物語世界を数分にわたり
次々に咲いては消える花火で表現するのです。

――今年の「大会提供花火」のテーマは「ボレロ」でした。

大会提供花火だけは、ひとりでその世界に浸りたく、
このときばかりはお客さまから離れました。

バレエ組曲「ボレロ」のリズムに載せて、始まりは静かに、
しだいに勢いと激しさを増していく音と光。

夜空のスクリーンに映る「ボレロ」を見ながら、
手が痛くなるほど拍手をしながら、
それでも記憶は5年前、2009年の夏に飛んでいました。

旅行業について十数年。
毎年、8月の第4土曜日に開催される大曲の花火大会には
気づけば10年近く、夏の里帰りのように帰ってきていることになります。

ただ一度、銀のステッキ旅行が生まれた直後にあたる2009年の夏だけは
8月最後の土曜日を、地元の神戸で過ごしました。

歩道橋の上で、夜空を見ながら
あぁ今ごろ、大曲の花火をやってるな…と思っていました。

「丸く咲いて、一瞬で消える」 を良しとする、伝統的な割物花火。

これって、人生と同じやん、とか何とか言いながら。


「ボレロ」のリズムとともに記憶に刻まれた、今年の大曲の花火大会。
あれから5年…と思いながら気づきました。

仕事柄、1年の3分の1を日本か世界のあちこちで過ごし、
ときどき自分がどこにいるのか分からなくなる私にとって
毎年決まって大曲で過ごす夏の終わりは、時間のくさびのようなものだと。

2014年の、夏が終わりました。


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