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Sguru Miyaji's Open Diary

Mark Turner インタビューのお仕事。

2017年04月22日 11時21分15秒 | jazz
先日、コットンクラブ出演のため来日中のマーク・ターナー氏のインタビューのお仕事をして参りました。いつもお世話になってる「The Sax」さんから戴いたお仕事です。

とっても緊張しましたよ。というのは、帰国して20年が経過して最近の自分の英語力の低下を恐ろしく自覚してるので…。聞きたいことは沢山有るのだけど…。あぁ~駅前留学しとくんだった!と(笑)

最初、ただ単にインタビューして、はいおしまい…となるのかと思いきや、インタビュー内容を日本語に起こして頂きたい!との編集部さんからの熱いご要望。え~!マジですか?それって英語力とともに文章力も要求されるじゃないですか!

僕の不安とは裏腹に、「宮地さんのブログの温泉レポートを読ませて頂きましたが、あのクオリティーなら大丈夫ですよ!」と編集担当の方が仰る。いやいや、温泉は趣味で適当だし、本業の方で失敗は許されないでしょう!しかも、恐らくこの編集の方は、僕の文章力の殆どが小学生の時にハマったエログロの巨匠・横溝正史や中学生の時に読み漁った宇能鴻一郎を始めとした官能小説から成立している事をご存じない筈。文章が変な方向に行ってしまったら止められないかも。

結局、様々な不安を払拭できず、通訳の方をお願いし、前日まで質問を取りまとめ、本番に臨んだわけです。まぁ前日、松本に遠征した時に打ち上げで、偶然にも外人旅行者達と英語で話す機会を得て、予行演習は出来たのだけど。


楽屋のマーク。

とてもにこやかで、物腰も柔らかく、英語も紳士的な感じです。僕のサックスを見つけて、「それは何だい?!」とお尋ねになるので、「はい、これはサックスです。」と答えてしまった。俺の英語は中学英語か。ニューホライズンか。

「いや、それは分かってるんだけど、セルマーとかそういう…」

僕の楽器を見たマークはまるで子供の様に目が輝いてる。シリアル・ナンバーやらマウスピースやら色々訊ねられました。

いよいよインタビューが始まります。通訳さんの方を「助けて…」って表情で見ました。すると通訳さん、「どうぞ!」と僕に質問を勧めて沈黙。え~?!俺が全部やるの~?

おっかなビックリでインタビューが始まりました。インタビュー自体、僕としてはまだ2回目。1回目は「雲井雅人サックス四重奏団」さん。このインタビュアーとしての経験値があまりにも低い男が、世界で最も影響力の有るジャズ・サックス界の大物へのインタビューを始めようというのだ。いきなりDJのスクラッチの様に噛みまくりの英語が楽屋内に響く。嫌ぁ~な汗が体中から噴き出るのを感じる。(笑) それにもかかわらず、マークさん、僕の下手な英語をよく聞き取ってくれて、丁寧に答えてくれました。

内容は是非、次号の「The Sax」を買って読んで下さい。かなりディープな話をしてくれてます。でも、若い人やアマチュアが是非参考にすべき基本的な内容でもあると思います。聞きたい事は沢山有ったのですが、結局、5問くらいで終わってしまいました。それくらい1問に対して丁寧に答えてくれたのです。

印象としては、コルトレーン並みかそれ以上にストイックな人だなぁ…って感じ。一日の練習や学習内容を聞いてたら、とても一日24時間では足りないほど。「凄いなぁ。」って言ったら、「音楽が好きならこれくらい当然でしょう。嫌いなら、そんな事はないだろうけど。」とサラッと言っちゃうとこがカッコいい。少しだけネタバレですが、クラシックのスコアとか取り寄せて研究してるそうです。

そっか、この人がクラシックのスコアを読んで分析してる間に、俺は温泉に行って「成分分析表」のpH値で酸性かアルカリ性かの分析をしてたんだなぁ…。人の人生ってかくも違うものなのか…。(苦笑)


マウスピースを見せてくれました。
オットーリンク「アーリー・バビット」(70年代初期モデル)7~7★の間くらいだそうな。ご覧の様にバッフルが有るのが特徴です。


漸く緊張のインタビューも終わりました。
もっと突拍子も無い事を話すのかな…と思ってたけど、意外や意外、「基本や伝統に忠実であれ」という事をしきりに仰ってたのが印象的です。


お仕事も終わって、ライブまでの時間が有ったのでお茶してたら、東北ツアーで若い時からお世話になってる、山形の老舗ジャズ喫茶のマスター・相澤さんに偶然お会いしました。東京には特にマーク・ターナーをチェックしに来たわけではなかったようです。(笑) いやぁ会えて嬉しかったなぁ。

この後、コットンクラブでのライブを観させて頂きましたが、それもレポートしてますので是非とも読んで下さい!簡単に少し話すと、音楽に難解さは有ったもののCDで聴くより百倍は楽しめました。ライブの力は、やはり凄い。完璧な演奏でした。

自宅に帰ってから、文字起しの作業を開始しました。改めて録音されたインタビューを聞き返すと僕の質問への回答が進むうち、音楽を愛するが故、彼が日頃から不満に思っている事とリンクし始めたらしく、話しているうちに徐々に静かながらも興奮し始めた様で、「少し怒ってしまった。ごめんよ。」というセリフまで入ってます。へぇ~、クールな演奏では分からないけど、かなり熱い人だったんだなぁ。僕はシラケた感じの人よりは熱い人の方が好きなので、僕の中での好感度もかなり高まりました。ただ、インタビュー中にテーブルを軽く叩きながら熱く語る彼の話を聞きながら、なんだか自分がお説教されてる気になって来て「なんかスイマセン…」と心の中で呟いてたのまで思い出したりして。(笑) 

因みに、サックスは持って行ったものの時間の関係で彼の前で吹く機会は有りませんでした。その代わりに僕のアルバム「Grooves Around the Globe」をプレゼントしました。

最後に「良い質問だったよ!」と社交辞令かもしれないけど言って貰えて、インタビュアー冥利に尽きます。

とても良い経験をしました。これを機に、英語を安価で教えてくれる人募集中です。(笑)

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