ボクの奥さん

ボクの奥さんは、甲斐よしひろさんの大ファン。そんな彼女との生活をお話したいと思います。

ドラマ雑感2

2017-12-15 21:19:00 | 日記
前回で「視聴質」にこだわって書いてみましたが、今回は「視聴率」です
毎木曜日の朝刊に掲載される週間視聴率を見ると
大抵、1位は「朝ドラ」なんだけど
甲斐さんが「観てません」とおっしゃった「わろてんか」は
今クールほぼずっと「ドクターX」に抑えられていて
あの「ひよっこ」からバトンを渡された「キツさ」もあるのかなあと…(苦笑)

もっとも、ボクは「ヒロインの顔が苦手(失礼!)」という奥さんの一言もあり
一度も観たことがないんですが(汗)
ラテ欄のコラムによると…「スタート直後のストーリー展開は
絵面といい、ヒロインのキャラといい、ほとんど『あさが来た』だ

しかし、あさが新次郎に小さなソロバンを貰うシーンではキュンとなったのに
てんが藤吉にハトの玩具を手渡されてもピクリともしなかった
『五代さま』ことディーンフジオカに拮抗する役を
高橋一生が演じているというのに
その素敵さが空回りするしかなくて勿体ない
俳優陣は、すこぶる豪華で魅力的なのに、それを生かしきれていない

問題は、笑うシーンでちっとも笑えないことに集約されると思う
しばしばある笑いのシーンが、いかにも作り物なのだ
このドラマの主題であるはずの『笑い』が機能していないのでは
視聴者は登場人物にシンクロできない」らしい(汗)

そういえば、吉本新喜劇座長・内場勝則さんが、この朝ドラ出演について
「普段はナマのお客さんの前で一発勝負
かたや、ドラマは細かく分けて、何回も撮る
特に笑いのシーンだったりすると
繰り返し同じことを言うのが、すごく照れくさかったりはしますね」

…と話されていて、枝雀師匠もさんまさんもよくおっしゃっていた
「笑いは緊張の緩和」という言葉を思い出し
張りつめた空気を一気に緩ませることで笑いが起きるのに
そんな何回も繰り返していたら
「緊張も緩和もあったもんじゃない」と奥さん(苦笑)

いくら台本にオチが書かれているとはいえ
最初に声に出して演じられる時と、何回も繰り返された後では
演者の皆さんもスタジオの空気も全く違うんじゃないかと…?
大阪発の「笑い」のドラマが
「お笑い好き」の関西人にはアダになってるみたいです(苦笑)

このコラムは「作り手が成功したドラマの定石に囚われ過ぎて
物語に勢いがなくなってしまっているのではないか?」と結ばれてるんだけど
ならば、シーズン5に突入した「ドクターX」…
更に言うなら、このドラマに限らず
「強いヒロイン」を演じ続けておられる米倉涼子さん
18年目を迎えた「科捜研の女」や「相棒」シリーズ…は
「どう違うんだ?」ってことですよね?

まあ、いつも「テレ朝の固定客シリーズ(笑)」と
勝手にひとくくりにしておりますが(苦笑)
ディフェンディング・チャンピオンには
チャンピオンなりの防衛力がないと、ここまで長くは続かないでしょう

「ドクターX」のゼネラルプロデューサー・内山聖子さんは
「『失敗しない女』を作るのに失敗を重ねて来た
医療ドラマには、リアリティーとユーモアが必要だ
組織で生きる人間のおかしみ、病気と向き合う医者のリアル…
そんな中、誰もが見捨てた患者のオペに挑戦し、高い報酬を得る
アウトローの医者は、現実のファンタジーだ

大門未知子の敵を作るのは毎回汗をかく
大学病院の常識をうたい、大門をバイト扱いした伊東四朗
組織を軍隊化して威嚇する西田敏行
フリー医師を尊重するように見せ
医療政治に利用しようとした北大路欣也
1回の手術で救える命は1人だが、薬なら何万人も救えると
外科医の未来を否定したビートたけし

いずれも医師としての理論やプライドがあり『一匹狼の女医』を蔑んだ
彼らと大門の対峙は大組織を巻き込んで緊張感あふれるシーンになる
結果、中間管理職の医師たちが右往左往し面白い展開になる」
…と「シーズンごとにテーマを決めて『頭』を作る」ことで飽きの来ない
それでいて「水戸黄門の印籠」のごとき(笑)
「偉大なるマンネリ」で視聴者を惹き付けておられるみたいです

「現場には、緊張感が必要だ
このドラマは、裏で人の何十倍も汗をかき、努力して
『失敗できないという覚悟』を武器に持った医者の物語だ」
…と話されてますけど「失敗できないという覚悟」を持っているのは
もちろん、大門未知子だけではなく

その「失敗しない女」が行う手術適応外と言われる患者へのオペの術式は
「医療スタッフが世界中の論文を読み漁り
医療監修の医師に取材を繰り返し、何度も検証して」リアリティーを追求する
「表に出ない何人ものプロフェッショナルたち」にもあるんじゃないかと…

「科捜研の女」のゼネラルプロデューサー・関拓也さんも
「見せ場は派手なアクション、ではなく
白衣の科捜研メンバーが黙々と繰り広げる鑑定シーンだ
撮影スタッフは科学捜査を判りやすく映像で表現するため試行錯誤して来た

銃弾の線条痕を調べる際、弾を回収するため
撃ち込み先として使う『バリスティックゼリー』
だが、そんな物騒なモノはどこにも売っていないので
寒天などを調合した特製ゼリーを独自開発
弾丸がめり込む瞬間の衝撃は、ゼリーの端をポンと叩いて表現する
ALSという特殊なライトで血痕を検出するシーンでは
血液の代わりに蛍光塗料を塗り
一緒にUVライトを当てて光らせる

うそ発見器ことポリグラフは本物を使うが
助監督が俳優の代わりに電極コードを付け、体をよじって
うそをついた時と似た反応を絞り出す…
科学鑑定の肝の部分は、極めてアナログな手法で撮影している
一見クールな鑑定シーンだが、裏側にはスタッフの熱い思いが充満している

『科学は嘘をつかない』を信条に
真実を追い続ける榊マリコのキャラクターも
マリコを演じる沢口靖子さんにも、一切ブレはない
科学用語など難しい単語が並ぶ台本も
不明な点があれば、警察・科学・法医などの専門家に指導を仰ぎ
内容を理解した上でセリフや所作を完璧に覚えてから撮影に臨む

だから現場で台本を絶対に見ない
スポイトで吸い上げて試験管に入れる液体の量も常に一定
そんな沢口さんが演じるマリコだからこそ
圧倒的な説得力を持って科学捜査の面白さを伝えることが出来るのだ」
…と、おっしゃっていて、やはりリアリティーを追求する姿勢や
たゆまない努力を続けておられることが、人気を支えているんだなあと…

「相棒」シリーズは、その名の通り
「杉下右京」のバディとなる役者さんのキャラや
この「クセが強い(笑)」上司との関係が肝であり
毎回、ほぼ一話で完結する事件の謎解きはもちろん

スペシャルや映画化の際に、警視庁・警察庁・検察庁など
組織の上層部、政治家や官僚が
それぞれの権謀術数をめぐらせ暗躍する魑魅魍魎の世界に
「捜査権がない」まま(ないからこそ?)斬り込んで行くというパターンが
常日頃、長いモノに巻かれがちな一般人には痛快ですよね(笑)

「相棒」の変遷はもとより、上層部の顔ぶれが変わったり
以前に逮捕された犯人や、かつての登場人物が再び出演するといった
ある種のサービス?も長寿番組ゆえの特権であり
カンフル剤みたいな効果を生んでいるような気が…

甲斐さんが「現状維持は後退してるってことだから」とおっしゃってましたが
「ヤスハル」の実父(笑)でいらっしゃる古舘伊知郎さんが
報道ステーションをお辞めになった後のインタビューで
「テレビのニュース、この先どんどん窮屈になりませんか?」と訊かれて

「番組コメンテーターだった中島岳志先生の
『保守とは永遠の微調整』という言葉が好きなんです
変わらないためには、変わり続けないといけない
全面的には変えないけれど、少し位相をずらしましょう、と…

テレビのニュースも保守の極みですから、アナーキーなことはやれない
僕はガチガチに考え過ぎて、自然発火みたいになっちゃったけど
富川アナウンサーを含めて、少しずつ変革して欲しいと期待してます」
…と答えていらっしゃいました

「10センチでも前に進みたい」と考えておられる方々の
一見、変わらないように見える姿勢の陰には
知られざる努力による変化が隠れているのかも知れませんね

余談ですが…「永遠のマンネリ」といえば「水戸黄門」(笑)
BS-TBSで武田鉄矢さんが演じていらっしゃいますけど
同じTBSということで?かつての「金八先生」出演者の方々が
こっそり出ておられるらしい(笑)

第1回には「斬られた八戸藩の侍」役で、金八先生の息子さんが
「茨城のお百姓さん」役は、加藤優さんが登場されたそうで
これからも「隠れ金八」があるかも?…と武田さん
最初にこのドラマのオファーを受けられた時
「風車の弥七」役で「マッチ来ねえかなあ」と思われたんだとか…(笑)
確かに面白そうだけど「森繁さん」の方が先だったんじゃないかと…(笑)
コメント
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