シャクナゲの葉陰などでよく見かけるミヤマフタバランです。
登山道沿いの林内に咲くミヤマフタバラン、左上はキソチドリです。
6月に二葉を出し、7月~8月には花を咲かせ、8月~9月には種子を稔らせます。
この道を通るたびに生育ステージの様変わりを楽しませてくれます。
生育地で腰をかがめて目を凝らすと、小さなコフタバランが出迎えてくれます。
子房は膨らんだ楕円形で5本の筋があり、その先に小さな淡黄緑色の花を開きます。
ミヤマフタバランとコフタバランの見分けのポイントは、唇弁の形です。
ミヤマフタバランの唇弁の先は2裂し、裂片は楕円形で先は丸です。
コフタバランの唇弁の先は2深裂てし広く開き、裂片は線形で先は尖ります。
耳状裂片はタカネフタバランなどとの区別点、小さいので確認にはルーペが必要です。
他の見分けのポイントは、花茎の色が紫と淡緑、葉の形が心臓形と三角状です。
花茎の毛も違いそうで、ミヤマフタバランには花茎全体に腺毛が密生しています。
コフタバランにも毛が見えますが、撮影時に毛についての意識不足で不鮮明でした。
お馴染みのネジバナ、またの名がモジズリです。
湯の丸牧場に咲いているネジバナ、花と牛の落とし物が重なってしまいました。
紅色の萼片と、白色の唇弁の色合いが良く、端正な花で、見入ってしまいます。
たくさんの花をつけますが、つけ方は様々で、一方に偏ったり、螺旋状に巻いたりします。
右の画像は種子をまいて育てた4株、1株が左上がり、3株が右上がりに巻いています。