なまけものの鏡

人と技術、人類史の中で21世紀はターニングポイントであったといわれる世紀になりそうです。

日本の女性の権利と西洋女性の権利 3

2017年06月20日 13時06分40秒 | Weblog

前回の最後に「でも、実は明治以前の女性は「一家の大黒柱」として戦争にも出ていた」と書きました。その説明からです。

日本の女性の権利と西洋女性の権利の、1はここ、2はこちらです。

 

西洋では昔から男性がすべての権限を握っていた、と書きました。だから現在でも共働きでなければ男性が家計を握るのが8割ぐらいだと言われています。ちょっと思い出したのですが「書斎」ってありますよね。あれ、欧米のちょっと大きな家なら必ず家長の書斎があるのですが、それは「家計簿や領収書、権利書類などをまとめて保存しているから」なのです。

 日本の男性が書斎にあこがれるのに、それが持てないのは「家庭の中に男性の書斎を作っても趣味部屋にしかならない」からです。だから、妻はとても嫌がるわけです。

 

さて、日本では古来から男性は外向き、女性は奥向きの仕事と分担していた、と書きましたが、家督を継がせる子供がまだ小さいのに、夫が戦争や病気で死んでしまった、ということはあるわけです。西洋であれば、相続は男性のみなので、親戚に全財産が渡ってしまうわけですが、日本では妻が相続できるので、子供が大きくなるまでは妻が家長になる、ということもありました。しかし、兵農分離がされていない豊臣時代以前は「大きな家の家来になることで、自分の農地や財産を守る」と言う集団安全保障があり、となると「主筋から徴兵の要請があれば、戦争に誰かを出す必要がある」ということなります。

でも、男の子がいても元服以前なら戦争に出すわけには行きません。西洋の男子限定の相続システムというのは、こういう点を考慮している、という理由があるのです。

では、日本の場合どうしたでしょうか?

答えは「家長である女性が出陣した」です。いくつかの古戦場、戦国時代の古戦場後にある骨を調べると、そのうちの20%から30%の骨が女性のものである、という研究結果があります。これだけの骨がでてくるわけですから、女武将のレベルではなく、足軽レベルの雑兵にも女性が3割程度出陣していた、ということです。

 また、前線の陣幕に姫君などが参加していた、というような記録もありますので、日本の戦争は以外にも「男性だけではない」ということになります。今年の大河の井伊直虎が女なのか男なのか、意見が分かれているようですが、日本の文化的な経緯から言えば、女城主が居てもそれほど不思議はないし、女性が家長の家もそれなりにあったということになります。

つまり、西洋とは全く違うわけです。

 

現代はどうでしょう。表面的には、明治以降に入ってきた男性優位社会になっているように見えます。ですから女性の不満が多い、というのは確かにあります。私はなにも「女性差別が全部なくなった」とは思っていません。

しかしながら、同時に「日本の女性の権利・義務のあり方は欧米のそれとは違う」ということも事実であり、表面的に語られている「女性差別」とされるものはウソないしは誤解に基づくものであり、むしろ男性のほうの負担が大きくなっているものもある、と考えられるのではないでしょうか。

重要なのは「男女とも社会的な役割を果たすこと」であり、権利ばかり主張するのはおかしい、という考え方もそろそろ身に着けるべきだと思います。権利の裏には必ず義務があるからです。

たとえば良く例に出される「女性専用車両」

差別かどうかは別として、女性は明らかに「配慮されている」わけです。この配慮という権利行使の裏には、はたすべき義務もあるはずです。それはなんでしょうか?

それを聞かれて答えられる女性はほとんどいないでしょう。男性もまたいないわけですが、男性は女性専用車両だけでなく、痴漢事件の時に問答無用に逮捕され、無実の証明を科せられる、というような実質的な義務を負っているのです。

その「権利の裏で果たすべき義務を考慮できていないのか?」という問題提起が「男女同権同義務ということ」で引用したアメリカでの権威意識の話になります。

フィリピン人以外は日本人女性だけ、というのは大きな問題点であると思います。

そういうことの根幹にある「女性の権利(義務)の歴史的経緯」をまとめてみました。

 

 

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