ノエルのブログ

文学、映画、ガーデンを巡る雑記帳

大山崎山荘美術館を訪ねて

2017-04-12 22:11:27 | 旅行記
  
先週も京都を訪れたのに、昨日もまた行ってきた。

あの大山崎山荘美術館を訪ねるため。 

行ってみて、その素晴らしさにびっくり。本当に感動してしまった!  
大正の頃の実業家、加賀正太郎氏が、別荘として自分で設計したというのだけど、この英国風の山荘は、一度訪れたら、決して忘れられないほど美しい建物なのである。
(専門的にいうなら、チューダー様式のハーフテインバー建築というらしい)
応接間である部分は、白い石造りのサンルーム(その昔は、加賀正太郎氏が、蘭のコレクションの鉢をたくさん並べていたらしい)だし、居間にある大きな暖炉には、後漢時代の装飾に使われた石がはめこまれているといった具合。

おりしも、最晩年に加賀氏と会ったという文豪夏目漱石の書簡が、展示されていたのだけど、その展示室に行くのもサンルームを思わせるガラス張りの通路――そこからは、美しい庭園や池が見え、あまりの美しさにため息がでるほど。この通路――今は懐かしの大正ロマンを感じさせるしつらえなのだが、実業家としての活躍の反面、蘭の栽培に情熱を燃やしていた(なんと、この時代にインドネシアまで赴いて、蘭を採集したりなどしたという)加賀氏が、蘭を栽培する大温室につながっていたのだそう――う~ん、こんな風流な趣味人は今の時代には、見当たらないなあ……。
何やら、古代エジプト発掘に熱中していた英国貴族たちの生活を思い出してしまいそう。

  
二階の階段へつづく吹きぬけの天井の木の嵌めこみ模様、ステンドグラスや窓ガラスの優美さ――どれもこれも本当にため息がでそう。
以前、東京の白金台にある庭園美術館を訪れたことがあるけれど、旧朝香宮邸を使った、このアール・ヌーボーの名建築より、だんぜん、素晴らしいと私には感じられましたです。
品格、優雅さ、重厚さ、洗練された美意識……すべてが混然と一体化して、この香り高い建物を作り上げているのだろうな。

二階のカフェで、広々とした庭園を見ながら、ティータイムをしたのだけど、この一日旅行に同行してくれた母が、面白いエピソードを後で教えてくれた。
私達の隣りの席にすわっていた老婦人の二人が、こんな会話をかわしていたのだそう。
「ええなあ。やっぱり、『貧富の差』というものは、なきゃいけないよ。 今みたいに、みんな同じような生活してたら、こんなすごい建物なんかできっこないわ。
 わたしゃ、どっちかというとヒンの方じゃけど、こんな『富』を見るだけでも、楽しいわあ」

この話を聞いて、思わず気持ちがほぐれて笑ってしまった。う~ん、この老婦人、なかなかいい人生観を持って生きてるんだなあ。

残念ながら、アクセスがしにくいため、さほど多くの人に知られていないらしいこの美術館(だからこそ、この気品ある雰囲気が保たれているといえるのだけど)。入り口の「ろうかん洞」という心にくい名前(イタリアのカプリ島の青い洞窟が、昔はこんな名前で呼ばれていたもの)のトンネルをくぐりぬけてからも、小高い丘を登っていかなきゃならないのだけど、日常とは隔絶された別世界が待っていることをお約束します。

興味のある方は、ぜひ!
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美味しいパンと 素敵なワンちゃん

2017-04-08 20:37:26 | 日記・エッセイ・コラム
   
昨年末、ローストチキンを教えて頂いたKさんのお宅で、母と共にとびきり美味しいパンをごちそうして頂きました。

パンの種類の名前は忘れてしまったのですが、フランスパンを柔らかく、しっとりさせたような感じで、ごま(セサミ)とチーズを練り込んであります。
お伺いした時、ちょうどオーブンに入れられたのですが、十数分で焼きあがる頃には、とんでもなく香ばしい匂いが……。う~ん、焼きたてのパンぐらい、ステキな香りはそうそうないような気がします。

Kさんはもう25年以上も、パンを作り続けておられ、たくさんの生徒さんたちにも教えてこられたキャリアの持ち主なのでした。「これは、作りはじめて、2時間くらいでできるの。だから、お電話を頂いた後、すぐ取りかかって、間に合ったの」とおっしゃっていましたが、さぞかし、頭の中には、たくさんのパンのレシピが入っているのだろうなあ。
こんな風に、パンが焼けたら、誰からも喜ばれるし、自慢できる特技になるはずですね。うらやましい……。

とっても美味しいパンと紅茶で至福タイムだったのですが、もう一つ素晴らしいことが――。前回伺った時、まだ子犬だったゴールデンレトリバーのジェイク君。今回も生後半年の少年に成長した彼を見ることができたのだけど、「うう~ん」という感嘆詞がもれるほどの上品・優雅な美少年ぶりでありました。お孫さんと、息のあった仲良しコンビです。

体つきも華奢で、ほっそりとし、性格もおとなしく、とてもいい子。  子供の頃から、ため息がでるほど、ずんぐりむっくりで乱暴者だったノエルとは大違いであります。

お土産に頂いたパンを皿に盛ったのが、上の写真というわけですが、このふんわりと上品な茶色は、ジェイク君そっくり。また、会いたいな。
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京都パワースポットめぐり

2017-04-06 03:53:23 | 旅行記
日帰りバス旅行で、京都へ行ってきた。
「パワースポット巡り」と銘打った、こちらのツアーでは、いくつもの神社へ参るのだけど、以前からずっと行きたかった伏見稲荷や上賀茂神社へ行くというので、早速申し込んだのだ。
朝早く、五時半ごろ目を覚まして、出発。

まずは、伏見稲荷へ――。
    
          
あまりに有名な千本鳥居。実を言うと、この神社はアクセスが不便で、狭苦しい参道を通ってたどり着くのだけど、両側には屋台が並び、ブームを反映してたくさんの観光客がごったがえす有様(欧米人客の姿も、多く見られた)。 千本鳥居の中も、多くの人が行き交っていて、神秘的ムードは損なわれてるかも。

しかし、件のお稲荷さんこと狐のシンボルはあちこちに見られ、とても可愛い!のであります。
   
  何か、くわえてこちらを睥睨している稲荷さんの姿。
        
稲穂を口にくわえている姿も…。
  
朱色の箱に安置されている姿も、いかにも神像という威厳にみちている。

 そして、こちらは平安神宮。来るのは、六~七年ぶりかな。 京都でも指折りの文教ゾーンである岡崎周辺にあるので、近くには美術館、動物園などもあり散策に楽しめるスポット。やはり、境内は広大で、建物に使われている朱色は、日本独特の美しい色。

  
 この奥ゆかしい佇まいは、梨木神社。 小さな神社なのだが、その分、観光荒れしていなくて、気品に満ちた雰囲気が、心に残るのだ。好きな作家の梨木香歩も、多分、この神社からペンネームを取ったのではないか、と深読みする私。
境内には、葉がハートの形をしていることから「愛の木」と呼ばれる木があり、恋愛成就のシンボルともなっているというけれど、何だか、ロマンチックな風情のないひねこびた木でありました。

 
 そして、こちらが最後に行った護王神社。今まで知らなかったのだが、「足腰の守護神」ともいえる神社であるらしく、足や腰に悩みを抱える高齢者や、スポーツ選手が熱心にお参るすることで知られているのだとか……。でも、その足が良くなるという伝説に出てくるイノシシ🐗が、この神社のシンボルなのであります。
だから、こま犬ならぬ、こまイノシシの石像が置かれ、御覧の通り、キュート!
実を言うと、私も亥年の生まれ。こういうと、「いかにもそんな感じ。猪突猛進だもんね」と失礼(?)なことを言われるのですが、その分、この神社には親愛の情がわくのも事実。
亥年生まれの人には、守護神ともなる神社であるらしい(ホント?)

神社めぐり――予想以上に楽しかった! 今、御朱印帳がスゴクはやっているらしいのでありますが、この日、私もはじめて、お札を貼りましたでせう。 神社名が書かれた達筆の毛筆、朱色の印の鮮やかさ……これぞ、日本の美! パラパラ、御朱印帳をめくってみるのも、楽しいよ。
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リハビリに行く

2017-04-06 03:30:25 | 健康・病気
整形外科に予約していたので、行く。

二年近く前から、長く歩いた後など右足が痛むようになり、膝も痛むので、医者にかかったところ「変形性膝関節症」になっていることが判明。

それで、週一回、リハビリに通うことになった訳だけど、リハビリルームにはたくさんの人が……でも、ほとんどは六十代後半~七十代の方かな? という感じで私でさえ一番若いくらいみたい。 膝にレーザーをあてたり、電気治療をしたり――でも、理学療法士の方がやってくれる、足を伸ばしたり、刺激してもらったりするリハビリがとっても気持ちいい!

でも、プラスチックのかごにバッグを入れて、あちらの台からこちらへ移動なんて、やっていると、すっかりシニアになった気分だな。介護施設も兼ねている整形外科では、入所している方の姿もちらほら見える。三十代初めのころ、祖父の身の回りのものを持って、老人ホームへ通院していたことも思い出され、あの頃は「まったく、自分とはかかわりのない世界」という感じだったのに、今では「自分も、いずれこうなるのだろうな」という感慨が……。

いずれ年を取り、体の自由もそうきかなくなるということが、身にしみて感じられる年齢になったのでありましょう――もともと体がスゴーク固いたちで、ヨガもストレッチもしたことがないくらいなのだけど、お風呂上りに、簡単な体操をしなくてはいけないことになりました。 気長に頑張るべし。
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村上春樹の新作

2017-04-02 21:06:42 | 本と雑誌
   
2月に、七年ぶりかに発売された村上春樹の新作「騎士団長殺し」。  でも、他に読んでいる本があったり、図書館から借りてきた(私は、結構、図書館で本を借ります)本が幾冊もあるわ、でいまだに読んでいません。

我が家では、母の方がさっさと読んでしまい、「すごく面白かった! やっぱり村上春樹は最高。文章に魔力があるわ」などと興奮してコメントしていましたが……。

でも、他のことも一段落したようなので、今晩から読みはじめることにいたします。ベッドに横たわって、まぶたが下りてくるまで、好きな作家の本を読む。なんて、幸福な時間!
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赤い服

2017-04-02 21:01:30 | コスメ・ファッション

気がつくと、この冬じゅう黒やグレーの服ばかり着ていました。

落ちついては見えるけれど、もっと元気がもらえるような色の服もたまには、着てみたい!

ということで、赤い春用のジャケットを購入しました。 ウエストのところに、緑の糸でトリミングが施されているのが、アクセントになっています。

これを着たら、「頑張ろう」という活力が湧いてきたらいいな、と思ってます。
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ムスカリが好き

2017-04-02 20:54:11 | ガーデニング
  
 ムスカリがガーデンのあちこちで咲いています。上手に撮れなかったんですけど、まるでお菓子のように可愛らしい形が好きな花。
             
アネモネも……。

 
         
クリスマスローズも、咲いてます。 

    
 これから、春たけなわになればいいな
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ネバーランド

2017-03-31 20:12:09 | 映画

ネバーランド」 ジョニー・デップ主演。ケイト・ウインスレット共演の作品。

大好きな映画です。こういうのが、本当に好き。ストーリーも、映像も、ムードも好みのつぼにはまった作品であります。

タイトルを見ただけで、ピンときた方もいらっしゃるかもしれませんが、これはピーター・パンの生みの親である作家、ジェイムズ・マシュー・バリの物語。
彼が、永遠の名作「ピーター・パン」を創造したきっかけとなる、悲恋を100%ではないにしろ、史実に沿って描いたものです。

何と言っても、バリ演じるジョニー・デップがいい! ジュリエット・ビノシュ共演の「ショコラ」や、題名は忘れたものの、19世紀ロンドンの切り裂きジャックをモティーフにした映画でとてもいい味を出していた彼……本当に様々な役が演じられる、大スター。インディアンの血を引く容姿も、どこかエスニックな魅力があって、他のスターとは違う味わいががあって素晴らしい!

妻との間は、冷えつつある花形劇作家バリ。彼がケンジントン公園で愛犬を散歩させていた時出会った、男の子ばかりの幼い兄弟と美しい母親。彼らの父親は亡くなっていて、ケイト・ウンスレット演じるシルヴィアは、一人で子供達を育てざるを得ない状況でした。
少年たちと心を通わせた、バリの胸の内に、誰も想像もつかなかった素晴らしいファンタジーが生まれるものの、それはシルヴィァへのかなわぬ恋をも意味したのです。

お互いに惹かれるものを感じながら、決して結ばれることのないバリとシルヴィア――バリが妻帯者であるここともそうなのですが、この時すでにシルヴィアには病魔がしのびよっていたのです。

ああ、何てドラマチックな、と言ってしまいそうですが、これはほぼ実際、この通りだったようです。美しいロンドンの緑、紳士淑女の行き交う庭園、気品を感じさせる家――映画には、20世紀初頭の古き良き時代の英国がみずみずしく描き出されていて、こうした時代、地上ではかなわなかった恋などがからみあって、「ピーターパン」という奇跡的なファンタジーが、誕生したと思ってしまうのです。

「ピーターパン」を読んだ方も、名前だけしか知らない方も、ぜひ堪能してほしい美しい映画!
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マリー・アントワネット

2017-03-30 21:26:45 | 映画

ああ、ついに観ました……かの「マリー・アントワネット」を。
観終わった感想は――とっても面白かった! でも、それだけじゃない、充実感もあったというのは、実はこの映画、初公開された2006年、観に行きたいと思っていたのに、観ずじまいだったという過去があったから。 当時、この映画を観た人が「すごく面白かった。なんなら、もう一度観に行きたいくらい」と言っていたのも、印象に残っているくらいなんです。

さて、この映画――かの、映画界の巨匠フランシス・フォード・コッポラの娘である、ソフィア・コッポラの監督作ということも、ずいぶん話題になったものでした。「ゴッドファーザー」を生み出したDNAが、断頭台の露と消えた悲劇の王妃を描くなんて、考えただけでも、スリリングですもの。

冒頭、オーストリアからフランスに輿入れする少女時代から始まって、マリー・アントワネットを描くやり方は、(多分)史実に沿ったもの。主演女優が、美人とは言えないにしろ、ブロンド・白い肌が魅力的な女性であるのも、実在のアントワネットを彷彿とさせます。 フランス民衆の怒りを買い、あの大革命を引き起こした張本人は、本当に、こんな罪のない(あまり、思慮深くないともいえる)、今を楽しむことでいっぱいの女性だったのでしょうしね。 宮殿のしきたりや、世継ぎ問題なんて、庶民には想像もつかない重圧もあったはずだし……。

そして、この映画をいろどるのは、画面にあふれかえる鮮やかな色彩! マリー・アントワネットたち貴婦人の着る華麗で女性的なドレス、ラデュレがこの映画のために提供した色とりどりの夢のようなお菓子たち……実際に、この時代のベルサイユやトリアノン宮は、おとぎ話の世界が現れたように、華やかだったに違いありません。
   
パステル調の美しいドレスを着て、傍らには、瀟洒なケーキたち――女性なら、誰でもため息をつくはず。ケーキも、ピンク色で、まわりには薔薇の花さえ飾られていて、この世のお菓子とは思えないくらいなのであります。


けれど、夢はいつか覚めます。ある朝、マリー・アントワネットを襲ったのは、美しい装飾品や豪奢な料理、ボンボンやマカロンからなる「おとぎ話」の世界ではなく、怒り狂った民衆の怒号と襲撃でした。
最後の日、国王夫妻の食卓に並ぶのが、美しい料理でなく、深海魚を思わせる奇怪な魚を盛りつけた皿だったのも、夢の終わりとして象徴的ですらありました。
宮殿から、牢へ護送される馬車に乗るルイ十六世夫妻。馬車の窓から、外を眺めるマリー・アントワネットに王は訊ねます。「一体、何をみているんだい?」
それに、答えるマリー・アントワネット。「庭の並木にお別れを言っていたの……」――深く余韻の残るラストシーでした。
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ある日の日記

2017-03-30 20:58:58 | 日記・エッセイ・コラム
春めいた暖かい日、ランチを楽しむために外出しました。
 場所は、岡山大学構内の「Jテラスカフェ」。  

全面ガラス張りの曲線が美しい店内からは、広大なキャンパスや並木(ここ、秋になったら、銀杏が金色の林みたいになってて、とっても綺麗なの)や車道が見える、絶好のロケーション。

 
野菜お弁当がとても美味しいので、楽しみにしていたのですが、メイン料理が今週は、「ヒヨコ豆と豚肉の煮物」。それに、黒豆●の入ったおにぎりに、サラダ、スペイン風オムレツなどが入っているのであります。
ああ、いい気持ちだなあ~。このところ、落ち込んでいたのだけど、料理から元気がもらえそう


   食後の珈琲は、こんな感じ。
      
珈琲は、マグカップに入っているのだけど、下の受け皿が、アフリカの民芸調のような、中近東風のデザインのような、で色使いも好き。追加オーダーした「スパイスのクッキー」(左側)も、おんなじテイストの皿に盛られていて、こういうエスニック調もいいな。

 春の日ざしが、窓越しにきらめいていて、まるで近未来の温室にいるみたい。
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