のどかなケイバ

一口馬主やってます

女神「橋本隊員奪回作戦!」4

2017-07-18 08:11:10 | 女神
 と、2人の後方で何か得体の知れない不気味な音が。2人がびっくりとして振り返ると、空間に大きな黒い渦巻きが発生してます。そこから人影が。それは女神隊員でした。
「な、なんだこいつは?」
 初老の男と巨大な男以外のこのキャビンにいる男たち全員が拳銃を構えました。女神隊員の左手側は壁で、女神隊員はその壁に背中を押し当て、身構えました。
「くそーっ、なんだよ、これ? だから嫌だったんだよ!」
 が、初老の男は慌てて叫びました。
「バカモノ! 飛行機の中で拳銃を撃つやつがどこにいるか!」
「えっ?」
 てっきり銃弾の雨あられを浴びると思っていた女神隊員は、その言葉にちょっと拍子抜けです。そうです。もし銃弾が1発でも飛行機の外壁か窓を貫通したら、その飛行機は墜落してしまうのです。機内では絶対発砲禁止なのです。
 初老の男は女神隊員を見て、
「あなた、今世間を騒がしているヘルメットレディさんですか? こんなところに単身乗り込んでくるとは、いい度胸ですねぇ。みんな、取り押さえなさい!」
 男たちが一斉に女神隊員に襲いかかりました。
「うぉーっ!」
「くっ!」
 女神隊員は右手の指を拳銃の形にして、光弾を撃ちました。高速連発です。この光弾に突進してくる男たちが次々と倒されていきます。いきなり切羽詰まった女神隊員に、さっきの初老の男の叱責は意味はありません。ともかくこの土壇場を乗り切らないと!
 初老の男は焦りました。
「な、なんだ、これは? 指弾か?」
 今度は巨大な男が女神隊員に立ち向かいました。
「今度はオレだっ!」
 女神隊員は指の光弾を2発発射。2発とも巨大な男の胸に命中しますが、男は構わず突進してきます。
「ええっ、効かない?」
 女神隊員の指の光弾は38スペシャルの威力の半分もありません。この大男を倒すほどの力がないのです。
 男は両手で拳を作って、女神隊員の頭上に振り上げました。
「うぉーっ!」
 女神隊員はその拳を寸前で避けます。そのまま身体を回転させて、男を見ます。
「ぐあっはっはーっ! ぶっ殺してやるわ!」
 男は再び女神隊員に向かって突進してきました。
「死ねーっ!」
 女神隊員は右手を頭上高く挙げました。するとその手に70cmくらいの剣が現れました。女神隊員は剣の柄を両手で持ち、腰のあたりで構えました。
 男がストレートパンチ。女神隊員はそのパンチを寸前で交わしました。次の瞬間、今度は男の顔が苦痛で歪みました。
「うう・・・」
 男の腹に剣が刺さったのです。しかし、ぶ厚い皮下脂肪が邪魔したのか、傷は浅いようです。
「ち、浅いか・・・」
 男は刺さったままの剣を引き抜きました。
「ぐぉーっ!」
 男は剣を投げ棄てると、女神隊員をにらみつけました。
「こ、このアマがーっ!」
 女神隊員はぱっと後方に下がると、両腕をL字に曲げ、両ひじを腋につけました。その両手に光のエネルギーが集まってきます。女神隊員はこの密閉された空間であの大技をやるようです。もしハズレたらこの飛行機ごと吹き飛ぶ、なんてことを考えてる余裕は一切ないのです。
 男が再び女神隊員に突進を開始します。
「今度こそぶっ殺してやるーっ!」
 女神隊員は光に包まれたは両手を頭上高く挙げ、そして振り下ろします。両手が水平になったところで両掌を合すと、まばゆいビームが発生。そのビームを喰らって男の腹が炸裂。ものすごい火花が走りました。
「ぐぉーっ!」
 男は尻もちをつき、そして仰向けに倒れ込みました。
「おっとー、そこまでだ!」
 女神隊員はその声の方向に振り返りました。すると初老の男が気を失っている橋本さんのこめかみに拳銃を突き付けてました。
「この状況、わかるな?」
 が、女神隊員はふつーに歩き始めました。行く先はもちろん初老の男と橋本さんです。
「お、おい! こっちは人質を取ってるんだぞ!」
 女神隊員は前進を止めません。と、右手の指で拳銃の形を作りました。
「バ、バカな? こいつが死んでいいのか!」
 男は銃口で橋本さんのこめかみを激しく突っつきました。すると橋本さんの眼が開きました。
「う、うう・・・」
 自分に向けられた銃口。自分に向かってくる女神隊員。橋本さんは瞬時に今何が起きてるのか、理解したようです。
「こいつ、オレを助けようとしてるのか?」
 ここでドアが開き、別の男がスコップを振り上げ、女神隊員に襲いかかってきました。
「うぉーっ!」
 女神隊員はそっちの方向をチラッとみると、指の光弾を発射。光弾は男の眉間に命中。
「ぐぁーっ!」
 その瞬間、今度は初老の男が女神隊員に拳銃を発射。
「バカめーっ!」
 が、弾丸が女神隊員の身体に届く寸前、青白いハニカム構造のバリアが発生。弾丸は弾かれました。
「な、なんだ? 何があったんだ?」
 女神隊員が指の光弾を発射。その光弾が男の右肩に当たりました。
「うがぁっ!」
 男は拳銃を落としました。女神隊員は指で作った拳銃を男に向けながら、スピードを上げ、さらに歩いてきます。
「や、やめろーっ!」
 女神隊員は男の身体に到達。そして右手の人差し指を男の額に押し当てました。
「その男を解放して!」
「わ、わかった」
 男はリモコンのような小さな装置をポケットから出しました。
「い、今解放するから、落ち着け」
 男が装置のボタンを押しました。すると機内に大きな警報音が鳴り響き始めました。
「あはは、バカめ! 自爆装置を押してやったわ。この飛行機はまもなく・・・」
 ここで女神隊員は指の光弾を発射。男の頭は撃ち抜かれ、脳みそが飛び散りました。
 女神隊員は考え込みました。今なら自分1人テレポーテーションで助かることができます。でも、誰かを連れてテレポーテーションなんか、やったことがありません。だいたい橋本さんは電気イスのような頑丈なイスに縛りつけられています。ほどいて助け出すことは絶対不可能です。
 橋本さんは考え込んでいる女神隊員に声をかけました。
「おい、オレを置いて逃げたっていいんだぞ!」
 女神隊員は何も応えません。考え込んだままです。橋本さんは再び発言しました。今度はさらに大きな声です。
「おい、あのときおまえのうなじを撃った男はオレだ! こんな男はほっとけ!」」
「うるさいっ!」
 考え込んでいる女神隊員に橋本さんの声は不快でしかありません。思わず金切り声を出してしまいました。
 そうです、この男は私を撃ったことがあるのです。あのときは死ぬ寸前まで追い込まれました。いつまた自分に銃口を向けることか・・・ このまま見捨ててストーク号にテレポーテーションしても、間に合わなかったと報告すれば、何の問題もないはず。
 けど、彼女は今テレストリアルガードの隊員です。その誇りがそれを許してくれそうにありません。女神隊員は決意しました。
ジャンル:
小説
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