古墳:探訪

全国の前方後円墳を中心に訊ね歩いています。

奈良県葛城市・平林古墳

2015-02-14 08:06:40 | Weblog
奈良県葛城市兵家平林1374-1の丘陵端にあります。
兵家浄水場の南側です。
古墳のある丘陵の傾斜地(南面)は墓地になっています。


                          (前方部)


                          (後円部)


    (前方部ー北側ーより後円部を見ています。)

全長55m、 後円部径25m・高さ4.9m、 前方部先端幅35m・高さ5.1m  二段構築の前方後円墳です。
前方部が後円部より発達しています。
前方部を南西方向に向けています。


           (前方部先端)

墳丘の周りには、幅5mほどの周濠があります。
墳丘には葺石が施されています。
埴輪の出土はなく、墳丘に埴輪の配列はなされていなかったようです。

1990年に測量調査が、1996年に発掘調査が行われています。
後円部中央にある埋葬施設は、大型の両袖型横穴式石室です。





組合式石棺が収められていたそうです。
南側に開口しています。
石室は、羨道の長さ8.8m・幅1.9m・高さ2m、玄室の長さ5.7m・幅3.3m・高さ3.8mあります。
前庭部を入れると長さが20.1mもあります。
石室内部には入れないようになっていますが、外から内部を観察することはできます。
石室内は盗掘を受けていましたが、それでも倭製画文帯四獣鏡(銅鏡)、直刀片2・鉄槍1・鉄鏃57などの武器、扁円形杏葉4・鉄地金銅張雲珠2・鉄地金銅張鞍橋金具片6・雲珠・辻金具 などの馬具、鋤崎・ヤリガンナ・斧1・鑿1・ などの工具、ガラス製玉13・金環1 などの装身具、それに多量の土器(須恵器や土師器)が出土しています。

平成3年3月8日、奈良県の史跡に指定されています。

古墳時代後期・6世紀後半頃の築造と推定されています。

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