ド イ ツ 留 学 の 轍

ドイツ留学中の心臓血管外科医の日々

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おじさんとの握手

2017年01月24日 | 日記


自由に席を選べる時、人は同じ席に座る傾向があると思う。

高校時代喫茶店でアルバイトしていた時、常連客がみな必ず同じ席に座っていたのを覚えている。

最近のパリの喫茶店でも、ロケーションのいい席にreserveの札が置いてあり、明らかに常連のおばあさんがやってきて座り、優雅にコーヒーを飲むんでいるのを見た。


バスの席も同じである。

朝5時台のバスは客が少なく、自由に席が選べるため、大抵の客は同じ席に座る。

僕は前から4列目を好んでいる。

5つ後の停留所で決まって4人乗ってくる。

その中に赤いジャンパーを着た少しタバコ臭いおじさんがいる。

彼は決まって5列目に座る。


終点ひとつ手前の停留所が病院に最も近く、そこでは僕だけが降車する。


今日は眠気が強く、途中で眠ってしまった。


「トントン」

突然肩を叩かれ目を開けた。

ゼロコンマ3秒位で状況が理解出来た。

バスはすでにその停留所の脇だった。


赤いジャンバーのおじさんが後ろから寝てしまった僕を起こしてくれたのだ。

直ぐに停車ボタンを押したが、その前にバスは停まりかけていた。

もしかすると停車ボタンをも押してくれたか、もしくは運転手が気づいてスピードを緩めていたのかは分からない。

ただ突然の降車を急いでいた。

そのおじさんが続いて足元を指差した。

ニット帽も落としていた。

後ろのおじさんにお礼を言って、がっちり握手をし急いで降車した。


ドタバタの降車だったが、人の優しさに触れた朝であった。
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