つれづれに 

老いてゆく日々、興味ある出来事に私見を添えた、オールドレディーの雑記帳です。

「われは昔のわれならず」・・・

2018-01-08 | 私事ですが

 

 昨年わが購読紙に掲載された飛鳥圭介氏のエッセイ「われは昔のわれならず」から。
 年を取れば取るほど体は衰える。当たり前のことだが、なかなか自覚するには至らない。何となく若いときと同じように行動できると思い込んでいる。
 一昨年の夏、南アルプスの荒川三山の縦走を計画・実行した。30代の時と全く同じコースとタイムで歩くプランだった。が、とてもじゃないが予定通りにはいかない。昔は「スタスタ」と形容できる歩きだったのに、今は「トボトボ」。さらに、昔は何人もの登山者を追い抜いてそのスピード感にうぬぼれていたのに、今では中年女性の何人にも追い抜かれ、「大丈夫ですか」と声を掛けられる体たらくだ。
 前夜、山小屋で登山歴を自慢していた、おじさんと同世代の男がいた。彼は「この程度の山は、散歩のレベルだね」と豪語していたが、下山後に出合ったら顔面が血だらけになっていた。頂上直下で足が前に出なくなり転倒、顔から倒れ込んだという。
 いろはがるたに「年寄りの冷や水」とある。「老いの木登り」ともいう。仕事の出張や遊びの旅でも、ただ移動するだけなのに、おじさんはものすごく疲れるようになった。何日も疲れが取れない。「われは昔のわれならず」だ。
 読みながら、ウンウンと頷くことしきり。私は今年6月で満で77歳になる。長寿祝いは一般的に数え年でいうので、昨年喜寿を迎えている。が、気持ちは若いつもりでいるから、ちっともピンと来ない。
 だが、そういう能天気な感覚と実際の体の動きには大きなズレがあることに、ある日、何かの拍子に気づかされ愕然とする。
 気持ちはいくら若くても、顔のシワやシミ、白髪頭、手足の細かいちりめん皺、腕のたるみはもはや隠しようもない。超特大の年齢札をぶら下げて歩いているようなものなのに…。
 老いの証明を一つ一つ数え上げればキリがない。立ち上がる時の「ヨイショ」の掛け声はもう口癖だ。自分ではスタスタ歩いているつもりでも、人に追い抜かれることが多くなった。また、固有名詞を忘れて「あれ、それ」、相手も同様だからなかなか話が先に進まない。
 それでも老眼鏡は不要、背中が曲がっていない、真冬でも家にいるときは素足。これが自慢だったが、今年は足の指先にしもやけができたみたいで痛痒い。とうとう血の巡りも足の先まで行かなくなったらしい。 

 さらに今年の正月は散々だった。年末の大掃除を張り切り過ぎて腰痛になり、ずっとこたつに潜り込んでいたら余計に悪くなった。腰が原因で膝痛になることがあるそうだが、今の状態がそれだ。腰から右大腿部横へ、そして右膝にまで痛みが広がった。が、歩行に支障をきたすほどでもなく、体操とウオーキングで楽になるからましな方だ。
 毎年正月三が日は、朝お雑煮を食べるが、4日目から朝はパンとコーヒーで、昼食にお雑煮を食べる。が、4日の朝食後から胃の調子がおかしくなり、胃もたれ、胸やけでムカムカ。午後になっても治らないので胃薬を飲んだら、多少楽になった。が、いまだにすっきりしないということは、そろそろピロリ菌が暴れだしたのかな?
 加齢とともにいろんなところにガタがきているらしい。気持ちは若いつもりでも、体の部品の耐用年数はそろそろ期限を迎えているのだろう。これこそ「われは昔のわれならず」、それをしみじみ実感する年明けであった。


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2 コメント

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身体は正直? (sirousagi gamanoho)
2018-01-08 17:18:54
まったく仰る通り同感!!!と頷くばかり
見た目も動作もどんどん加速されて行く老化
77歳に手が届くなんて古希を迎えた時点ではず~と先の話だと高を括っていたのにね。
昨夜nhkテレビでやっていましたよ。
骨、骨格こそ人間の若さを司る司令塔だとか
記憶力も免疫力も生殖力アップも骨からの指図によるそうですよ。
筋力も大切ですが根本の骨を鍛えて。 オールドレデイさんのようにやっぱり早朝ウォーキングでしょう。
少々の痛みは炬燵で丸まっているより軽やかに歩きましょう、胃腸の不調も飛んでゆきます。
早朝はとても無理ですが私メも颯爽と?
散歩にでかけます。

Unknown (オールドレディー)
2018-01-09 09:44:25
★shirousagi gamanohoさま
1年1年老いの劣化を実感します。若い気で油断していてはダメ。実年齢にそった行動をしなくては…。年の初めに肝に銘じました。
ウオーキングも小一時間もたつと足元がヨロヨロしてきたり、ほんと情けなくなります。
今年からお地蔵様へのお願いは毎日お賽銭1円玉で厚かましいのですが、「ピンピンコロリでお願いします」に変更しました。
己を過信しすぎていたと反省することしきりです。

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