なぜ今、解散・総選挙なの？・・・

　政府・与党は18日、「10月10日公示−10月22日投開票」の日程で衆院選を実施する方針を固めたとか。なぜ今、解散・総選挙をやるのか、さっぱり分からん！　 　新聞には、首相が「電撃解散」に傾いた背景には、森友、加計学園問題で急落した内閣支持率が８月の内閣改造を経て回復傾向に転じたことがある。臨時国会が始まれば野党が追及を強めるのは必至で、「国民の厳しい視線が再び政権に向き、下落するリスクがある」との読みがあった。また、内閣支持率が回復基調にある中、民進党は離党騒動で混乱しており、局面打開の好機と判断した、とある。これは自分たちの都合による解散・総選挙でしかない。

　選挙１回で600億のお金がかかるそうだが、その金の出所は国民の税金である。解散・総選挙をするには国民が納得する理由「大義名分」が必要だが、それは一体何のか？
　その一つが「憲法９条」で、深刻な北朝鮮の水爆やICBMの問題は、日本国は憲法９条があるので何も出来ないという。が、あるサイトに、北朝鮮が日本に向けてミサイルを撃つならば、総理大臣が誰であってもそれへの対処は大差ない、要するに誰であってもやれることは限られている…とあった。
　誰が総理大臣になってもやれることに大差ないのなら、安倍政権のまま、任期満了まですべきことをしっかりやればいいのである。支持率の回復は国民から信頼されているということだろう。ならば今更、国民に信を問うこともなかろう。
　毎度のことだが、勝手に多額の税金を使って、自分たちの都合で勝手に解散・総選挙をやられては迷惑千万。直近の世論調査でも早期解散には否定的な意見が多かったという。民意を軽視するのは傲慢としかいいようがない。
　この解散・総選挙についての新聞各紙はどう報じたか。
　読売新聞「消費税10% 使途変更問う」
　朝日新聞「透ける疑惑隠しの思惑」
　毎日新聞「自己都合を優先」
　産経新聞「危機克服への民意を問え」
　日経新聞「大義は後回し」――である。
　誰にも、大義名分は何か、さっぱり分からん。そういうことだネ。

　話は違うが、いつも思っていること。安倍首相は外国へ行くたびに気前よく大金をばらまいてくるが、国の借金は増える一方なのに、他国を助けるより自国の財政再建が先だろう。海外に行く費用だって馬鹿にはならないのに…。
　少し前だが、わが購読紙の投書欄に「期待していいのか安倍内閣」という記事があった。（原文通り）
　第３次安倍第３次改造内閣が始動した。問題山積でのスタートだ。南スーダン国連平和維持活動（PKO）日報問題、加計学園、森友学園問題などで納得できる説明がないままだ。また、安倍政権発足当初に「私の政権の間に解決することを確約します」と言った北朝鮮拉致問題解決への朗報らしいニュースを耳にしたことはない。
　国家財政の健全化への展望にしても、2020年度に基礎的財政収支の黒字化達成を目標としていると思うが、現状では不可能だと思うし、１千兆円強の「国の借金」の償還方法を真剣に考えているのだろうか。非常に心配だ。
　また、日米安保条約による強固な同盟関係に配慮してか、核兵器禁止条約の国連での採択時、わが国は署名しなかった。条約は採択されたが、唯一の原爆被爆国でありながらである。被爆者団体などは非常に失望している。長期の安倍１強体制での成果として、顕著なことは何だろうか。
　第３次改造内閣は「結果に期待した仕事人内閣」だと明言しているが、本当に期待していいのだろうか。