中国不滞在記 in 神戸

行って見て聞いて考えた中国のこと

「帰ってきたヒトラー」を観て

2016年07月18日 | 日記
昨日午後、ジムでラケットボールをした後、ミント神戸で「帰って来たヒトラー」を観ました。コメディーでありながら、ヒトラーの恐ろしさを考えさせる映画でした。

ヒトラーは第一次大戦の敗戦の結果、政治的経済的に追い詰められた国民の不満を代弁して第一党となったナチスの党首として首相に就任し、合法的に権力を掌握してベルサイユ条約を不当としてラインライトに進駐、オーストリア併合、ズデーテンドイツ併合など、ドイツ民族統合を進めた。国民に夢と希望を与え、経済的にはアウトバーン建設などの一大公共投資を行い、いち早く大恐慌からドイツを立ち直らせたのですから、国民から絶大な支持を得て、全権委任法によって絶対的権力を確立できたのは、当時においては当然のことであったのです。

そして彼の要求は、ベルサイユ条約の一方の当事者のイギリスにも不当なものではないと受け止められていました。でもそれはドイツ人ではないチェコを併合するまでの話です。ここでやめておけば彼は偉大な宰相として、名を歴史にとどめたと思われます。しかし、彼の夢と野望は、ドイツ民族の優越とスラブ東方地域の併合=奴隷化の野望とそれを実現するための来るべき戦争、ユダヤ人追放・絶滅が前提としてあり、さらに強制収容所がありました。そのような側面を薄々感じながら、まさかそんなことはするまいとしてヒトラーを支持したドイツ人に責任がある。つまり映画中のヒトラーが言うように『私を選んだのはドイツ国民だった』のです。

日本にあてはめるとどうなるでしょうか。満州国を死活的生命線として国連を脱退し、中国との全面戦争を行い、太平洋戦争を引き起こし(自衛的側面があるにしても)内外に破滅的な結果を招いた責任は政治家や軍部ばかりではなく、それを支持したメディアと国民にあるのです。

日本人には他民族の絶滅や奴隷化の思想はなかったにせよ、過去の戦争を美化することは絶対にあってはならないと改めて思いました。

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4 コメント

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Unknown (きのさん)
2016-08-22 22:54:12
おひさしぶり!きのさんです。 楽しみにしている貴ブログの更新がしばらく中断していますね。病気?中国で拘束?そんなことはないとは思いますが、心配は心配です。

Unknown (ふらふらかもめ)
2016-08-22 23:04:11
コメントありがとうございます。
お久しぶりですね。

実はfacebookの方には時々アップしているんですが、ブログの方はサボっています。中国にも行ったし、病気もしたし、山も登ったし、いろいろネタにはことかかないのですが。今はちょっと忙しいので、そのうちまた一杯飲みましょう。
Unknown (きのさん)
2016-08-23 07:10:31
そうだったんですね、安心しました(^^)/ また、御影で飲みましょう。
Unknown (ふらふらかもめ)
2016-08-27 00:41:50
OK!!

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