そこそこの放送作家・堀田 延が、そこそこ真面目に、そこそこ冗談を交えつつ、そこそこの頻度で記す、そこそこのブログ。
人生そこそこでいいじゃない





ハリー・ポッターのスピンオフ作品。
「君の名は。」をようやく興収ランキング1位から引きずり下ろしてくれたので感謝を込めて鑑賞(冗談ですw)。
その感想。

僕はハリー・ポッターシリーズについては基本的に全部駄作だと思っている。
唯一1冊目の書籍「賢者の石」だけは、素晴らしいと思った。
それは世界観の構築という意味に於いて。
現代に人知れず魔法使いたちがいて、魔法使いの学校があって……というアイディアは素晴らしかった。
だけど、2作目以降の物語の運びや、登場人物たちの造形(悪役含め)、魔法の概念の作り込み、あらゆる点に於いてまったく納得できないし、面白くないし、そもそも深いテーマもないし、まともな大人の観賞には耐えない(子供だましの)娯楽作だと思っている。
原作小説に関してそうなので、映画もまったく好きではない。
よく分からない義務感から、一応全部観たのは観たのだが。

で、今作だ。
もちろんハリーポッターシリーズのそういったダメな部分はそのままに、普通の娯楽作に仕上がっていた。
星は2つ。★★
最後にカメオ出演でジョニー・デップが出てくるところだけ「へぇ〜」と思った。
その程度の映画だ。
今回はポケモンである。
可愛い空想モンスターがたくさん出てくるので、ポケモン好きはあと星1つぐらい足されるかも知れない。

ハリーポッターシリーズのいちばんモヤモヤする点、つまり「魔法」を肯定してしまうと「何でもあり」になるという弱点は今回も相変わらず。
魔法でどこにでも移動できるはずなのに、わざわざ船に乗ってなぜイギリスに帰るのかとか考え出すともうダメだ。
「おいおいこんなときこそ魔法使えばいいじゃんか」だらけなので、もう途中からどうでも良くなってくる。
ここは魔法使う、ここは魔法使わない、の線引き設定を物語世界の中にきっちり作らなかったJ.K.ローリングは、後悔していると思う。

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マイマイ新子と千年の魔法
片淵須直
メーカー情報なし


「この世界の片隅に」にやられたので、同じ片淵須直監督のアニメ映画を観てみた。
その感想。

この監督さんは職人なんだな、とあらためて思った。
原作小説は未読なのだが、おそらく原作を忠実にアニメ化した作品なのだろう。
「この世界の片隅に」も原作漫画を読んでアニメ化の再現性の素晴らしさに驚いたのだが、これもたぶん同じことだと思う。
原作が持つ独特の「味」を、アニメとして最大限に表現しているのだろう。
逆に言えば、大したことは何も起きないし、何も面白くはない(いわゆる商業的映画とは違うという意味に於いて)。
芥川賞作家の作家性、文学性をそのままアニメ化している。
だからこそ、見ている最中には物足りなさを感じるのだが、観終わってしばらくしてからジワジワ来るという「この世界の片隅に」と同じ現象を観客にもたらすのだろう。

星3つ半。★★★1/2

詳しくは説明できないが、いい映画だ。
まさに「この世界の片隅に」と同じである。
言葉では表現しにくいが、心の奥底で「これはいい映画である」と魂が感じる映画である。

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この世界の片隅に コミック 全3巻完結セット (アクションコミックス)
クリエーター情報なし
双葉社


原作漫画を購入し、2度読んだ。
その上で11月27日、映画館で2度目の「この世界の片隅に」を鑑賞。
初見ではいくつか聞き取れなかったセリフ、理解できなかった挿話などが完全に理解できた。
エンドクレジットバックの意味も分かった。
その結果、この映画が前にも増してとてつもない傑作であることが分かった。
前回は星4つと書いたが、修正して星5つにする。★★★★★
世紀の傑作。

オープニングから涙がこみ上げ、2時間16分に渡ってずっと涙腺が緩みっぱなし。
笑っているのに泣いているというおかしな状態だった。
この映画は観終わったあとがいちばん大変で、帰り道にいちばんジワジワくる。
そしてこのあと2日ぐらい引きずる。
心の奥に何かが刺さって抜けない。
そんな映画だ。

世紀の傑作。
もう一度言う。
日本映画史に残る世紀の傑作。

生涯の名作ベスト20の中に入れます。

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「だったらお前の名作ベスト10を教えろよ」という圧力をTwitterで感じたので、選んでみた。
結果、20個選んだ。
上位のいくつか以外の順位は適当だ。
ほぼどれも同じぐらい名作だと思っている。

20位「未知との遭遇」
19位「七人の侍」
18位「ベイブ」
17位「2001年宇宙の旅」
16位「東京物語」
15位「サマー・ウォーズ」
14位「風の谷のナウシカ」
13位「ブレイブハート」
12位「マッドマックス/怒りのデス・ロード」
11位「サウンド・オブ・ミュージック」
10位「スター・ウォーズ/新たなる希望」
9位「ゴッドファーザー」
8位「ベン・ハー」
7位「風と共に去りぬ」
6位「ブレードランナー」
5位「赤ひげ」
4位「ショーシャンクの空に」
3位「アマデウス」
2位「ジョー・ブラックをよろしく」
1位「フィールド・オブ・ドリームス」

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アニメ映画『この世界の片隅に』
観てきた。
その感想。

素晴らしかった。
星4つ。★★★★

観終わって、映画館を出て、家に帰って、仕事をして、仕事に出かけて、それから今までずっと、何か重たい物が腹の底にズンと残ってしまっている、そんなイメージの映画。
面白いか面白くないかで言うと、僕は正直言ってそんなに面白くはなかった。
映画は前提としてエンタメなので、ある程度面白いことが必要だと思っている。
その『ある程度の面白さ』にはギリギリ達しているけど、大ヒットをするような映画ではない。
だが、ただ面白いだけでなにも人生の指針になるような示唆と叡智を含んでいない単純エンタメ作品とは違う『物語』をこの映画は持っていた。
だから一日たっても腹の底にズンと何かが残っているのだ。
戦争中の広島県呉市。
そこで生きた1人の女性の人生を(もちろん架空の人物だが)毎日繰り替えされる日常というリアリズムの過程で目撃する。
そんな体験が観客に『何か』を残すのだろう。

呉市は激しい空襲を浴び、焼け野原になる。
隣町のヒロシマには原爆が落ちる。
でもそれほど過酷な描写はない。
「はだしのゲン」のような残酷や、「火垂るの墓」のような悲壮ではない、戦争中にも日常があり、自然は美しく、野生は無邪気で、人は毎日何かを食べて生きていくしかないという事実を、受け手が心で感じ取るような映画。
日常と絶望、そして希望。

ただの娯楽ではなく、底辺に流れる伝えたいテーマが明確。
ただのエンタメではなく、心に残る、人類の、人生の、普遍的な物語を、内包している。
だからこういうのを名作という。
とはいえ、面白いだけの映画を否定するつもりはない。
ゾンビものとか貞子とか、面白いだけで別にいい。
でも10年20年経っても映画史に残る名作になるためには、面白いだけでは足りない。
描かなければならない『何か』を描いているかいないかだと思う。
その映画は、人間の何を描いたの?
その映画は、この世界の何を描いたの?
その映画を観て、あなたの中の何が変わったの?
こういった、面白い面白くないではない、映画根底にある 『何か』の強度こそが、名作か否かの境目だ。

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