そこそこの放送作家・堀田 延が、そこそこ真面目に、そこそこ冗談を交えつつ、そこそこの頻度で記す、そこそこのブログ。
人生そこそこでいいじゃない



ジョン・トラボルタ [Blu-ray]
クリエーター情報なし
角川書店


めちゃくちゃ良いミュージカルがあると聞いて鑑賞。
女装したジョン・トラボルタが出ている2007年の作品「ヘアスプレー」。
その感想。

これは良いぞ!
星4つ。★★★★
掘り出し物どころか、傑作といっていいのではないか?
これで賞レース無冠とかありえないのだが。
素晴らしいミュージカル。
元々は舞台。
いやぁよく出来ている。

60年代のアメリカを舞台に、人種差別とマイノリティ(デブ)差別を真正面から取り上げて、とにかく最後までずっとカラッと爽快、で、ハッピーエンド。
曲がすべて良いし、主演のおデブな女の子がとにかく可愛いし、ジョン・トラボルタの巨漢女装もギリギリ成立していて、とにかくいい映画。
これマジで相当な傑作だと思うのだが、賞レース無冠なのか。
アカデミー作品賞ノミネートぐらいされてもいいレベルだと思うのだが。
なぜ評価されていないのか分からない。

一度見て損はない可愛らしい映画ですよ。

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シング・ストリート 未来へのうた スタンダード・エディション [Blu-ray]
クリエーター情報なし
ギャガ


良い評判を聞いていたので鑑賞。
アイルランドを舞台にした少年たちの青春ストーリー。

佳作。
いわゆる佳作。
ものすごく良いわけではないけど、良いことは間違いない。
そんなタイプの映画。
星3つ半。★★★1/2

系統で言うと「遠い空の向こうに』とか『すべてをあなたに』とか『スタンドバイミー』的な映画。
少年たちの(いわゆる)成長物語。
後半じんわりと涙がにじんだ。
どこが良いというわけではないんだけれど、なんか泣けた。
たぶんすっかり大人になってしまってもはや失ってしまった「ピュアさ」に感涙するのだろう。
ああ、俺も昔はこういう多感な少年時代があったのだなぁ……と悲しくなるのだ。
ああ、なんでこうも薄汚れてしまったのだろう……と悲しくなるのだ。
そういう映画だった。

途中のミュージカルオマージュをどうとらえるかが評価の分かれ目。
僕はあのシーンで少し冷めてしまった。
それまで地道に積み上げてきた「地味さ」というか「青臭さ」が急にエンタメしちゃったので。
なんだ結局みんな役者なのかよ、という夢の覚め方というか。
校長先生、側転しまくるのかよ、というね。
そこまてぜリアリティで積み上げてきたものが、あのシーンで少し損なわれた気がした。
だから僕はこの映画をものすごい名作だと思えなかったのかも知れない。

主人公が15歳なのはなんとなく納得がいくが、ヒロインが16歳設定なのにどう見ても20歳越えているだろうと思っちゃう点も日本人には少しばかりつらいかも知れないかな。

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バンド・ワゴン [Blu-ray]
フレッド・アステア
ワーナー・ブラザース・ホームエンターテイメント


「ラ・ラ・ランド」がオマージュした過去のミュージカル作品。
続いてはフレッド・アステアの最高傑作と名高い「バンド・ワゴン」。
もちろん初めて観た。
その感想。

うーん、評価は「巴里のアメリカ人」と一緒ぐらい。
いや、ちょっと落ちるかなぁ。
星2つ半。★★1/2

「ラ・ラ・ランド」のLAの夜景をバックにした2人のダンスシーンは、この「バンド・ワゴン」のNYセントラルパークでのダンスが元になっているらしいんだけど、そこは素晴らしい。
でも物語全体について言うと、大筋があまりにザックリしすぎていて、何が面白いのか分からない展開も多く、ギャグもスベり気味で(というか現代の日本人には分からないギャグが多いのかも知れない)、なんとも見ていて苦痛な映画だった。
いや、苦痛は言い過ぎかな。
何をやっているのかよく分からない、という感じだ。
おそらく当時の観客たちと今の僕では映画に求めるもの、映画の方程式、公式、基本、定石、などなどが異なっているのだろう。
違う時代のものを観ているのだ、という感じがものすごく強い。
古語で書かれた夏目漱石の「吾輩は猫である」がイマイチ入ってこない、みたいな感じか。
ただし踊りのキレはすごい。
マイケル・ジャクソンが「スムーズクリミナル」の元ネタにした最後のダンスシーンとかすごいぞ。

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シェルブールの雨傘 [Blu-ray]
ジャック・ドゥミ
Happinet(SB)(D)


「ラ・ラ・ランド」がオマージュしたミュージカル。
今回は1964年フランスのミュージカル「シェルブールの雨傘」。
有名な主題歌はもちろん聴いたことあったけれど、初鑑賞。
その感想。

さすがカンヌ映画祭グランプリ。
素晴らしい。
50年以上前の作品とは思えない。
星4つ半。★★★★1/2

全編歌だけで進み、セリフがひとつもないという思い切った形式にまず驚嘆。
まぁ歌と言うよりはメロディにセリフを載せているという感じの部分も多いのだが、90分ずっと歌う。
最初はもちろん違和感があるのだが、だんだん気持ちよくなってくるから不思議。
この「全編ずっと歌うミュージカル」という部分でもう星3つ。
さらにストーリーのなんとも言えないスタンダード感と寓話感、強烈なラストシーンでさらに加点がグングン伸びる。
まさに「ラ・ラ・ランド」のラストシーンと同じく、ハッピーエンドでありアンハッピーエンドである大人の結末が涙を誘う。
人生とは、ままならぬものであり、後戻りが出来ないものなのだよ……そのひとことに尽きる。

まだ20歳ぐらいでデビューし立てみたいなカトリーヌ・ドヌーブが大女優の貫禄で魅せる。
こんな名作でドーンと世に出たら、そりゃ大スターになるよ。
素晴らしい。

こうして「ラ・ラ・ランド」をきっかけに過去のミュージカルの名作をいろいろ見てきたが、あらためて2016年に過去の名作ミュージカルへのオマージュを外連味なくやってのけた「ラ・ラ・ランド」の素晴らしさが際立ってきた。
デイミアン・チャゼルおそるべしである。

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ニューヨーク・ニューヨーク [Blu-ray]
マーティン・スコセッシ
20世紀フォックス・ホーム・エンターテイメント・ジャパン


映画評論家の町田智浩氏によると「ラ・ラ・ランド」の元ネタである本作。
主題歌はとても有名なので誰もが聴いたことがあるはず。
映画は初見。
その感想。

たしかに「ラ・ラ・ランド」の下敷きになっているのだろう。
ニューヨークを舞台にしたジャズマンと歌姫の恋。
しかし「ラ・ラ・ランド」とは明確に違い、甘くないことこの上ない。
「ラ・ラ・ランド」が甘い恋の夢を見せてくれるお話だとしたら、こちらはシビアな現実をどんどん突きつけてくる。
ロバート・デ・ニーロ演じる主人公のジャズピアニストが短気で横柄で性格が破綻していてまるで感情移入出来ない。
ライザ・ミネリ演じる主人公の歌姫がいかにもバカ男に引っかかってしまったバカ女丸出しでまるで感情移入出来ない。
そんな感情移入出来ない2人が激しく愛し合い、激しくケンカし、別れていく。
その過程が観ていてまーーーっっったく面白くない。
不愉快でしかない。
そんな映画だった。
星2つ。★★

ただしマーティン・スコセッシの狙いは分かる。
そういうムチャクチャな男女の現実を描いたのだろう。
現実の世の中に「ラ・ラ・ランド」のような素敵な恋愛はない。
もっといろいろな現実や虚構が渦巻いているのだ。
そういう意味で、この映画のラストシーンだけは(構造は「ラ・ラ・ランド」と同じだが)「ラ・ラ・ランド」を遥かに越えると思う。
これがシビアでリアルな現実の恋の終わりだという意味に於いて。
すごく重いラストシーン。
興味ある人は観て確かめて下さい。

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