Naoの誰でもわかる!英語の話

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「使える英語表現」(No. 132)「うわさをすれば影だね。メアリー来たよ。」

2010-02-05 | Weblog
表現132) Speak of the devil, here comes Mary.(うわさをすれば影だね。メアリー来たよ。)

「悪魔について話をする(speak of the devil)?それが「うわさをすれば影」ってこと?」そう、僕もそう思いますし、今でもこの表現を使う時には、そのせいか、何か違和感を感じます。でも、よく使っていますけどね(笑)。この表現は、誰かの話をしていたらその人が思いがけず突然現れるってことを意味します。だから「うわさをすれば影」になるわけですね。でも、どうしてこんな言い方をするのでしょう?

悪魔という言葉を使いますが、もちろん、なんか気味の悪い感じがあるわけでもありませんし、現れた人を「悪魔」と言っているわけでもありません(笑)。軽い冗談っぽい感じの言い方で、他意はないです。あ、少なくとも、今は…ですけどね。実は、20世紀以前は、本当に「悪魔」についての表現だったそうで、Speak of the devil and he will appear.(悪魔の話をしてごらん。そうすれば彼は(なぜか男!?)現れる。)なんだそうです。この表現はイギリスで生まれたらしく、もともとは、speakではなくて、talkだったとのことで、今でもイギリスではSpeak of the devil, より、Talk of the devil,が一般的とのことです。

それが19世紀になると、その「悪魔が現れる危険」の意味が薄れ、徐々に盗み聞き(eavesdropping)に対する回りくどい、警告のような意味になったそうで、今の「ほらほら、気をつけなきゃ。うわさをすれば影よ。静かにしなきゃね。」の感じになったわけです。もちろん、この表現、別にうわさをしていた人に聞かれても問題ない場合もありますので、時には大きな声で相手に聞こえるように、Speak of the devil!ということもあります。日本語と同じですよね。

意味がはっきりわかったところで、その使い方なんですが、文の始めにSpeak of the devilと言ってるから命令形かというと、そうではないですよね。これは、「もし悪魔について話をすると(~が現れた)」→「うわさをすると、(~が現れた)→「うわさをすれば影で、(~が現れた)」といった感じの枕詞(まくら言葉…古い…)と思えばいいです。あ、あくまで悪魔ではないので、いや、あくまで…ん?そんな意味はないので、現れた人にそんなイメージを持たないようにしてください。え?それが奥さんだったら?想像は自由です…よね(笑)。では、この表現を会話で確認しましょう。さてさて、悪魔が出てくるかな?

(Tommy and Steve are talking at the party)
Tommy: Steve. I need your advice.
(スティーブ。君のアドバイスが欲しいだけど。)
Steve: Sure. Shoot.
(いいよ。言ってみて。)
Tommy: Tomorrow is Mary'birthday.
(明日はメアリーの誕生日なんだ。)
Steve: Is that right? So, what's the problem?
(そうなんだ。で、何が問題なわけ?)
Tommy: Whether I should give her something expensive or not so expensive?
(彼女に何か高価な物をあげるか、そんなに高い物じゃない方がいいか。)
Steve: Every woman wants to have something expensive. Come on.
(どんな女も高い物を欲しがるに決まってるじゃない。何言ってんの。)
Tommy: She is really a penny-pincher, so to speak.
(彼女は、いわゆる、けちでさ。)
Steve: Speak of the devil, here comes Mary.
(うわさをすれば影だね。メアリーが来たよ。)
Mary: Hi, Steve. How're you doing?
(ハイ、スティーブ。ご機嫌はどう?)
Steve: Can't complain.
(いいよ。)
Mary: What were you talking about, guys?
(どんなこと二人で話してたの?)
Steve: Tommy told me that your birthday is tomorrow. Happy birthday to you.
(トミーが君の誕生日が明日だって言ってたんだ。誕生日おめでとう。)
Mary: Thanks, Steve.
(ありがとう、スティーブ。)
Steve: Are you planning to have anything special?
(何か特別のことでも計画してるの?)
Mary: Not really. I don't want to spend much money for my birthday. Is that right, Tommy?
(別に。誕生日にお金かけたくないもの。そうよね、トミー。)
Tommy: Well, if you say so.
(そうだね、君がそう言うなら。)
Mary: Excuse me, guys. I'd better go. See you, Steve. Honey.
(ごめんなさい、お二人さん。行かなきゃ。またね、スティーブ。あなた。)
Tommy: Catch you later.
(後でね。)
Steve: Understand. You should not spend much money for her birthday gift.
(そっか。彼女の贈り物にはお金をかけない方がよさそうだね。)
Tommy: Do you really think so? You said that every woman…
(本当にそう思う?すべての女は、って言ってたよね…)
Steve: I guarantee you. That's what you've got to do.
(僕が保証するよ。そうしなくちゃだめだね。)
Tommy: Okay. I made up my mind.
(わかった。決めたよ。)

(the next day, in the middle of the night/次の日、夜中)

(the telephone rings/電話が鳴る)
Steve: Hello.
(もしもし)
Tommy: Hi, this is Tommy.
(ハイ、トミーだけど。)
Steve: What's up? Any accident or something? It's in the middle of the night.
(どうした?事故か何かあったの?夜中だよ。)
Tommy: I need a place to stay over.
(泊まるところがいるんだ。)
Steve: What? What happened?
(何で?どうしたの?)
Tommy: After the birthday dinner, I went out for a while and came back, and found the door is locked.
(誕生日の夕食の後、ちょっと外出して帰ったんだけど、ドアの鍵がかかってるのよ。)
Steve: Oh, I got it. The birthday present.
(あ~わかった。誕生日プレゼントね。)
Tommy: She said she didn't love me any more and locked me out.
(彼女、自分のことをもう愛してないのねって言ってさ。閉め出したわけ。)
Steve: Poor Tommy. But, I can't wake up my wife now. She will be mad at me.
(かわいそうだな~トミー。だけどさ、今奥さんを起こせないよ。カンカンになるからな。)
Tommy: Okay. Then, I will sleep in my dog’s house.
(わかった。犬の家で寝る。)
Steve: Good idea. Have a good night.
(いいね。おやすみ。)
Tommy: …
(…)
あ~、奥さんだったんだ~devilは。あ、失礼(冷汗)。ということで、今回の表現はSpeak of the devil,でした。うわさをしていた時に現れる人は決してdevilではありませんので、使う時は軽く、ちゃめっけを持って使ってくださいね。では、今回はこの辺で。See you soon, guys. Goodbye! nao


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