靴下にはそっとオレンジを忍ばせて

南米出身の夫とアラスカで二男三女を育てる日々、書き留めておきたいこと。

「頻繁型」授乳に優しい生活スタイル

2014-04-12 23:59:18 | 子育てノート


世界のほとんどの地域では、「三時間おき」といった時計に基づく授乳間隔よりも、赤ちゃんの欲しがるサインに基づく「頻繁型」授乳が一般的。科学的にも、「頻繁型」が人間の母子には適っているということが、分かっています。(「授乳間隔について」参照)

 そしてこれら「頻繁型」授乳が主流の地域では、欧米ではあまり一般的ではない、以下のような「生活スタイル」が見られるようです。日本では一般的なものもありますが、欧米により近くなりつつある日本の生活でも、「赤ちゃんの要求を大切にした授乳スタイル」をより容易にするために、これらの「生活スタイル」を意識してみるのもいいかもしれません。


1.柔軟な睡眠スケジュール。まとまった時間夜眠るということに囚われず、日中も赤ちゃんと共に仮眠を取るなどする。

2.添い寝。赤ちゃんと共に寝ることで、真夜中何度も「完全に起きる」必要なく、夜間の授乳が随分と楽になります。

3.赤ちゃんを常に「身に着けておく」。スリングやキャリアーなどで、いつでも授乳できるように。

4.手伝いの手がたくさん。両親から親戚から近所のおばさんから、身近に手伝ってくれる人々がたくさんいる。家事や他の子の育児を離れ、細切れで授乳に時間が割ける。

5.産後の隔離。日本や東アジアの国々でも、「三週間は床をあげない」など日常生活にすぐに戻るのではなく、出産からの回復にじっくりと時間をかける慣習があります。こちらは私自身もですが、翌日退院、三日目から家事をしていました。

6.公での授乳。「頻繁型」が主な地域では、公での授乳に寛容。それに比べ、欧米では、公での授乳が例えカバーして隠していても、よく思われない場合も多いようです。母子の「自然な行為」としてよりも、乳房などが「性的なイメージ」に結び付けられ易い為とも。
 私自身、周りから分からないようキャリアーをブランケットなどで覆い、抱っこしているだけのように見せつつさりげなく授乳するなどしていました。


こうしたコミュニティーや慣習から、「頻繁型」に合った作りになっているんですね。

これから授乳される方やされている方、無理のない範囲で、工夫しつつ、ご自身の授乳ペースを築いていかれますように。

そして周りにいる者として、以上のようなことを考慮しつつ、授乳する母子を見守っていけたらな、そう思います。



参考資料:
“Breastfeeding on demand: A cross-cultural perspective” by Gwen Dewar, Ph.D.
http://www.parentingscience.com/breastfeeding-on-demand.html


冒頭写真 Wikimediaより


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