仁左衛門日記

The Diary of Nizaemon

淀五郎 / 三遊亭圓生(六代目)

2018年02月14日 | エンタメ
落語『淀五郎』三遊亭圓生(六代目)。
噺は、「歌舞伎の"仮名手本忠臣蔵"で塩治判官を演じるはずだった役者・紀伊國屋が急病になったことから、座頭の四代目市川團蔵は若手の澤村淀五郎を代役に抜擢した。以前から見込みがあると目をつけていた役者だったのだが、いざ初日になってみると團蔵は淀五郎の芝居が気に入らない。そして、いよいよ四段目になって・・・」という内容。
花道に座ったまま、ぶつぶつと呟いて一向に舞台に進んでいかない團蔵。
稽古ではないのに、本番の舞台で台本にないことを始められてしまっては、若い役者だとどうにも対応できないことだろう。
いくら「ちこう、ちこう」と台詞を言っても近づいてこない。
理由を聞いても教えてくれない。
これではいじめ、パワハラみたいなものだ。
(-_-;)
演者の圓生師匠は、自身が真打ちになった時のことを話されていたが、以前は「今夜あたりは言ってくれるかな?」と思っていても、誰もなかなか師匠などとは呼んでくれなかったそうで、いよいよ改名をして、その初日に楽屋入りをすると、前座がお茶を出して「師匠どうぞ」と初めて言ってくれたのが嬉しかったという。
ただ、「おい師匠、師匠。そこにある下駄を取ってくれ」と言われたりもしていたそうであるが。
(^。^)
互いに先生とか師匠とか呼びあったところで、先輩後輩の関係はあるのだろうし、役者も落語家も上下関係は厳しいものなのだろう。