露花便り

日々の生活の中から、やさしさに包まれる出来事や気付きを綴っていきます。

「日々に新たなり。」

2012-01-27 21:26:35 | 日記
ここ数日は図面を描いてます。

書いていけばいくほど、もっとこうしてみたらとか、これじゃダメだとか

新しいアイデアが生まれてくるので、描き直しています。

庭に終わりはないんです。
終わりはないんですが、区切りが必要ですよね。
限られた時間の中で、溢れる思いを形にしていくのは難しいです。
でも最高に楽しい時間でもあります
施主さまから感じ取った思いを庭に溶かしこんで、練りこんでいきたいです。




露花の事務所は沼隈の平家谷というところにあります。

ここ平家谷はとても寒いところです。
沼隈の街中よりも3度は低い。福山の街中に比べたら5度は低いよ〜


寒すぎてコピー機も動かない。

「室温が低すぎます  室温を上げてください」

というメッセージがコピー機に表示されます。


親方〜〜!なんとかしてください〜〜〜〜!!
手が〜足が〜かじかむ〜〜


寒いのはなんともないようすの親方。



親方は仕事の合間に事務所の土間の煉瓦をひかれています。
ガラス高炉を解体して出てきたアンティーク煉瓦で、ガラス釉がなんとも美しいです
目地材をカタログメーカーから取り寄せたのですが、カタログの色と全然違うので、大激怒されてます。
「ココア」という色でしたが、混ぜ合わせるとサーモンピンクでした。
混ぜ合わせる前の色は確かに「ココア」でしたが、実際の色は「明太子マヨネーズ」って感じです
いつも自分で色を混ぜて作られますが、試しに取り寄せてみたのがこんな感じだったので、
もう二度と既製品を取り寄せることはないでしょう。



目地やりなおし〜


三歩進んで二歩下がる。

今日もまた日々に新たなり。



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モチのはちみつ。

2012-01-25 14:39:44 | 日記
はちみつはお好きですか?
はちみつは、ミツバチが何の花の花粉をあつめてきたかで、味も香りも変わります。
京都の街角でみつけたはちみつ専門店。
はじめてみた「モチ」のはちみつ。
試食させて頂くと、ふわ〜んと爽やかな樹の香り
さ・さわやか〜
ぜんぜん花花してない。
・・・というか、モチの樹にすごく接しているつもりだったけど、
花の香りには気付かなかった


そういえば、昔県北で田舎暮らししている友人が日本ミツバチを飼っていました。
金稜辺という東洋ランのなかまの花の香りに引き寄せられて、
日本ミツバチの分蜂が飛来してくるそうです。
この金稜辺を分蜂時期に咲かせるため、冬暖かい県南に住んでた私が預かって育てていました。
お礼にもらった日本ミツバチのはちみつ、うっとりするようなお味だったな〜


個人的には広島県三次市の升田養蜂場さんの「春一番」と「みかん蜜」が大好き〜






モチの巨大な樹の間を飛び交いながら花粉を集めるミツバチたちを想像して、大切に頂きます。
京都のお土産、ちょっとずつ食べよっと。


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「松」

2012-01-25 13:40:22 | 日記
先日仕事で京都に言った際、急きょ予約が取れたので、桂離宮を参観しました。
ほんとうに、素晴らしい庭でした。
いろんな思いを感じ取りましたので、次回改めてブログで紹介したいと思います。

京都の松は美しかったです〜〜〜

何の樹が一番好きですかと聞かれたら、迷わず「松」と答えます。
松は美しいです。
本当に美しい松は少なくなりましたが、後世に残すべき財産です。
ある方がロシア人のお金持ちが大金をかけて日本庭園をロシアに造らせたと
言ってました。松でも何でもお金で買えるということが言いたかったようですが、
その話を聞いたとき、すごく不快でした。
美しい松は何百年と生き続け、その間庭師が何代も何代も命を繋いで手入れをしてきたわけです。
ロシアの環境、土質に合わなければ絵に描いた餅。
素晴らしい庭師がこの先何代も続かなければ、松であっても松ではなくなってしまうのです。

私はその大きな歴史の流れの中のひとつの歯車になるために、庭師を志しました。
きっかけは、岡山県で千年生き続けている醍醐桜に出会ったことです。
醍醐桜は崖の上に堂々と立つ一本桜です。
この桜に合ったとき、ガーーンという衝撃を受け、同時に昔から現代まで生活する人々が走馬灯のように見えました。

それまで7年間園芸の世界でガーデナーとして生きてきましたが、日本に生まれ、
日本に育ったことを誇りに思いながらも、日本の文化や庭師の想いを何も感じ取れずに
仕事をしていたことを恥ずかしく思いました。
そこから造園専門校に行って庭師になり、今に至ります。
仕事として植物と関わりつづけて16年になりますが、これからも一生続けて行きたいと思います。

さっきテレビで由紀さおりさんが出られてて、「ご自分で何歌手だと思われますか?」との質問に、
「日本語を歌う歌手、言葉を歌う歌手です。」と答えられてました。
「日本語という母国語を歌っていきたい。先人が残した素晴らしい歌を歌って後世に紐解いていきたい。」そうです。

素晴らしいです。
英語の歌は歌わないとか、日本庭園しか造らないということではなくて、
ルーツを忘れず、大切にしていきたいという思いです。
根っこは「庭師」として生きたいです。


先日剪定した松。


何年も庭師が手を入れていないため、足が長く間延びしていました。
全ての芽に鋏を入れられてきたようですが、古い松は中芽を嫌います。
余分な体力を使いたくないので、下枝や細い枝、影になった枝に中芽を入れられると自分で枯らします。
先だけを摘む剪定では限界があるので、更新していくことが重要です。


剪定後


途中雨が激しくなり中断しましたが、一日と半で無事終了しました。
海風が強くなくてよかった



去年は100本ぐらいの松を剪定で触らせて頂きました。
松は全て性格が違います。
沼隈、福山の庭に植えられているのはほとんどが黒松ですが、
赤松の性を多く引き継いだやわらかい松もあります。
特に150年を超えた古い松は見惚れるほど美しい!
親方が鋏を入れた後、全神経を集中させて松と向き合います。

それぞれの性格もありますが、今の環境の中で必死に生きようとがんばっています。
松の個性を尊重しつつ、次の代に引き継いでもらえるよう力になりたいと思います。
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見晴らしの庭 完成!!!

2012-01-05 05:00:05 | 庭仕事
か、完成しました、「見晴らしの庭」!!
完成したと同時に剪定に突入したため、11月12月は休みなし。
疲れのあまり帰ったら寝てしまうため、ブログも更新できず・・・言い訳はよそう
ご報告が遅くなりました


ご先祖から受け継いだ石や樹木を生かしつつ新しく生まれ変わりましたO邸。
古い土塀を取り、高台から周囲を見晴らせるロケーションは、なんともゆったりとして美しいです。


施工前
 
大きな車は入りにくい。生垣が両サイドから迫っていました。


施工後

広い敷地をゆったり開放したアプローチ。施主様のご要望でバリアフリーに生まれ変わりました。





施工前

庭の中は長年の間に植物が混在してひしめき合っていました。



施工後

残す樹といらないものを整理し、モミジ、シデコブシ、ドウダンツツジなど新しく植え付けしました。





ウメ、日向ミズキ、紫式部、ウメモドキ・・・早春を告げる花木や実のなる樹は大好きです
石積みの裏は勾配を利用して自然豊かな山道をイメージ。
小道の脇には季節の草花。スミレ、ヤマアジサイ、タデ、ミズヒキ草・・・
散策したり、石に腰掛けたりのんびり過ごせる空間にという思いで植えつけました。
春から芽を出すものも自由に広がって欲しい。











リビングから見た景色。
板石の露壇からあられこぼしへ、その先には飛び石階段が続きます。




駐車や洗濯物を干したりできるフリースペースはレトロな雰囲気の焼杉煉瓦貼り。




硬くて風化しにくく、苔むさないので滑りにくい。





玄関ポーチから見た風景。

親方こだわりの備中砂利のアプローチ。縁石は壊した土塀の土台部分の石を加工して利用。

ご主人の発案のLEDライトは、人感センサーでほんのりと灯ります。











苦悩した石積みも完成しました!
下段2、3段は埋まりました。







あられこぼしの小道は苔目地でしっとり。
奥に青々と茂る芝生スペースは奥様のご要望で広々と。




施主のO様ご夫妻、本当にありがとうございました!
途中で剪定などで抜けて工期がのびてしまい、ご迷惑をおかけしました。
Mハウジングのみなさま、T建設さん、M設備さん、中電さん、
なんども様子を見に来て下さった左官職人Mさん、
忙しい中駆けつけて下さった職人Kさん、庭譚のタツキくん、ユウスケくん。
たくさんの方からいろんなことを教わりました。

そして親方。

やっぱすごい。
親方の頭の中はどうなってるんだろう。
余計なことは誰にも話さないスタンスなので、普段気付きにくいんですが、
過去未来や存在そのものを大きな世界観で見られてる。
素材がどこでどうやって生まれたものなのか、
庭が10年後20年後にどうなっていくのか、100年後の光景は・・・。


「100年前はここから見える景色は違っていた。
牛が田を牽き、人々は着物を着て畑を耕していた。
家や交通手段など生活様式は変わっても今と同じ感情をもった人間が暮らしていたことに変わりはない。」


自然の中の植物と深いつながりを持って生きていたご先祖たちに比べて、
植物との関わりが希薄な今の生活、庭に求められるもの、何代も続いていく記憶・・・
文明文化の生まれる瞬間、続いていく理由、何が美しくて何が尊いものなのか、いろんなことを考えさせられました。

思いは多けれど、簡単に語らない親方は、初対面の方に受け入れて頂くまでに時間を要します。
地形の勾配がきついことやバリアフリーのデメリット、植物の生育条件など、
いろんな角度から考慮して庭を構成していますが、その大きな繋がりは素人にはわかりません。
利便性を重視するあまり、情緒も趣きもない空間になってしまっては、「庭」とは呼べない。
かといって、「美」を追求していくと、そこで生活していく人にとっては
おざなりな形式美でしかないうすっぺらな空間になってしまう。
親方の「庭」に対する思いが深く掘り下げられるほど、無口になるので、よけいわかりづらいのだと思います。




実は今回施主様に提案した図面も最初はことごとく受け入れて頂けませんでした。
打ち合わせまでに何度も図面を描き直し、施主様のご要望を取り入れられるよう再考しましたが、
結局一番最初から親方が良しとしてきた部分は変わらず、完成まで貫き通しました。
施主様は日々の親方の姿勢と出来上がっていく様を見て、納得して下さったのだと思います。
完成後、奥様が

「最初図面を見たときにはこの光景が想像できなかったけど、改めて今見ると図面通りだね!
最初からこの空間が頭の中で出来てたんだね!」と言われました。

多くを語らずとも思いを行動で伝えることができる親方はすごい。

そして図面をもっとわかりやすく描かねば!
平面図よりも手書きのパースの方がわかりやすいんだろな。
私は言葉でなるべく早く伝えたいという思いから、語りだすと止まらなくなります。
相手に理解してもらいたいと懸命になるあまり、目先のことばかりに囚われていたとつくづく反省しました。

「見晴らしの庭」の完成とともに、今までばらばらに浮かんでいたパズルの1ピースずつが、
ばちばちとはまっていき、クリアなひとつの固まりになった感覚です。
まだまだわからないことやぼんやりとしたものが漂っていますが、
これから出会う課題としてその都度思いを綴っていきたいです。






 
ご先祖により庭の角々に立てられた厄切りの石たち。










O様、年内に剪定に伺えず申し訳ありませんでした。
改めて剪定に伺います。


ありがとうございました!!


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謹賀新年

2012-01-04 23:06:15 | 日記
あけましておめでとうございます!

昨年はいろいろありましたね。
辛いこともありましたが、新たな一歩を踏み出せた年でもありました。
庭をつくるということの楽しさ、歯がゆさ、奥深さを噛締めた年でもありました。
お世話になった方々、ありがとうございました!
出会えた方々とのご縁を大切にしていきたいと思います。

そして2012年!
今年は災害や事故のない一年であって欲しい。
被災地の復興が進むよう、日本中からパワーを届けたい。
露花も沼隈からいろんな角度で発信していきます。
少しでも力になれるよう、邁進していきたいと思います。


私夏目の今年の抱負は「日々に新たなり」です。

親方廣岡の今年の抱負は「王道」です。

いろんな思いやメッセージを抱えたこの一年が、みなさまにとって素晴らしい年になるよう祈ります。
本年もどうぞ宜しくお願い致します!
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借り暮らしのねこたち。

2011-10-19 20:35:14 | 日記
先日とあるお屋敷の剪定に伺ったときのこと。
どこからともなく子ねこの鳴声。

近づいてみると、大きなモッコクの樹の下の笹の茂みにまだ目の開いていない子ねこが三匹、
からみあうようにまるまっていました。
まっしろい子が二匹、真ん中に茶色い子が一匹。
サンドイッチ状態で、ときおり降りかかるしとしと雨に濡れていました。


か、可愛い〜〜〜〜っ
なんて可愛い。




確かにお屋敷の中は天敵もなく、静かで安全な場所です。
ところが一歩外へ出ると、四方を車が飛び交う大通り。
ここで生きていくのは難しいだろな。






奥様は猫が苦手のようで
「廣岡さん、連れて帰ってくださる?」


親方は最終日までいたら連れて帰ろうと決めていた様子でした。





剪定の合間にもずっと子猫を見守り続けていたお父さんネコ。


先に目の開いた二匹を連れて姿を隠したお母さんネコ。





休憩から戻ると、お母さんと二匹の子ネコも帰ってきていました。
子ネコの写真を撮ろうと近寄ったら、お母さんに「フーー!!!」って怒られた

その日の夕方仕事を終えると、寒冷紗の下に隠れていたので、そのままそっとして帰りました。






翌日、借り暮らしのねこたちの姿は庭のどこにもありませんでした。




うーーん、さみしい

でもお父さん、お母さんの夫婦愛と親子愛に胸を打たれました。








新しい家は見つかった?

おなかはへってないですか?





またいつか会えるといいね。


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見晴らしの庭 石積み継続中。 

2011-10-17 22:02:40 | 庭仕事
土日の剪定が終わり、三日ぶりに帰って参りました見晴らしの庭
朝O邸に着くや否や、リリィちゃんにほえられる私たち。


工事が始まってから二ヶ月以上経ちましたので、もうほえられることもなくなっていましたが、
久しぶりの対面に手厚い歓迎(?)



「わしのこと忘れたんかのう...。」と、寂しそうな親方



さあ、今日もやるぞー!!


く、くるしい〜っ。

...なんでこんなに重装備なの?
というぐらいのいでたちですが、毎日この状態で作業しています。
先日親方が石の破片で目を負傷し、白目が血に染まりました

幸い軽症ですみましたが、それ以来保護メガネは安全なものに格上げされたのです。



粉塵用マスクは石の粉で喘息を引き起こす私に支給してくださいました。



いかにも仕事のできそうにない感じですが、安全第一。











石積みは最終段に入りました!







目地が開いてる?
フムフム...、これはですね、カエルやてんとう虫が越冬するために、わざとあけているのです。

目地をぴったりにあわせると入れないからねー。




...いやぁ、目地をぴったり合わせるのは本当に難しいです。
石積みは3Dです。


難しいです。



カエルと言えば、夏にはあんなにぴょんぴょん跳んでいましたが、
そろそろ冬眠の支度でねぐらを確保する時期です。
こちらのお屋敷には池もあるので、カエルたちにとっては楽園だったようで、
あちらこちらでねぐらをみつけます。

縁石の間に小さな穴が開いていたので、黒土でふさごうと覗き込むと、中からちょこんとカエルが見上げています。

「あぁ、ごめんごめん

こっちの穴にもカエルが入ってる


小さい穴はふさがずにそのままにしとこっと。





日が落ちてくると人感センサーに反応してアプローチにほんのり灯りがともります。

ほうっと一息つく瞬間。











今日も一日お疲れ様でした

明日は漉き取りとコンクリート下打ちです。








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今日は剪定。

2011-10-16 00:36:03 | 日記
しとしと小雨の落ちる中、松の剪定。
10尺はそう高くはないですが、一日上にいると全身疲労でヨレヨレになります。

でも松は私を楽にしてくれます。
一本一本性格は違いますが、松と向き合い
自問自答を繰り返していると、頭がどんどん冴えてきます。
向き合い・・と言っても、親方が鋏を入れたあと、ひたすら古葉をむしるのです。

何かの答えは出ませんが、はっきりわかるのは、みんな善意で起こった出来事ということ。
痛めつけてやろうとか、突き落としてやろうなんてみんな思ってなくて、
相手のため、お互いのため、生まれた感情。



想うが故に、
土塀に塗りこめた生ヘビを感情ごと穿り出すようなことしたくなかった。
ずっとその記憶を背負っていたかった。



昔、くだものを部屋に置けないほど頂いたのを思い出します。
かき、ぶどう、なし、きうい、りんご、ぱいなっぷる、・・・そして甘栗。

部屋中に満ちた芳醇な香気。
植物が実を結び、熟すという幸せ。


ほんの少しの誤解と傷が転げるうちに大きな傷になって、
くだものを傷めてしまう。

大切に大切にしてきたのに。






ヨレヨレのときは、美味しいくだものがいいですよ。
心と体に染みわたる、しあわせの果実。






今日も一日、ありがとうございました。
明日への一歩を今日頂きました。


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苦悩の石積み

2011-10-14 00:01:58 | 庭仕事
ううぅぅぅぅ〜〜。
石積みがまだ終わらない〜
夢にも出てきそうなぐらい続いてますよ〜。
施主様、なかなか進まず申し訳ありません
次の現場と剪定でお待たせしているお客様、本当にごめんなさい。
仕事がおしてくる焦りと、良いものを作り続けたいという葛藤の中、毎日120%の力で奮闘しています。


仕事に厳しい親方ですが、さすがの親方も
「夜のうちに小人が仕上げてくれて、朝来たら完成しとらんかのー・・・」と言い出されました。


露花の石積みの特徴は、古い石をつかうことです。
新しい石を割れ肌で加工するのではなくて、何十年と風雨にさらされ、記憶を刻んだ石を加工して石を積みます。
石は割ると新しい面がオギャーと生まれて、そこから新たな歴史を刻んでいくんだと思うんです。

割って割って綺麗にぴっちり面や目地を通すのではなく、ちょっとアバウトでも、個の風合いを残したい。
石を人間に例えると、お爺さんがいっぱい集まって「わしゃーのー、」とか「ありゃーのー、」とか言ってる感じ。





記憶を刻んだ面を加工しているときにうっかり面落ちしたりすると、もうその石は使えないというのが一番辛いです。
半日がかりで加工した石があとほんのわずかのところで角が欠けたりすると、悔しくて情けなくて泣けてきます
こつこつじっくり派の私でもうおー!!となるぐらいなので、親方はしょっちゅう発狂しています。


角石が決まっていよいよ天場石。




石積みの合間に苔目地が完成しました。夜露でしっとり。


もみじの紅葉もはじまりました。


芝生も青々してきましたよー。
奥に見える石積みはすでに完成した右サイドの石積み。
左サイドが完成すると、対になります。



そしてこちらは国の重要文化財、
沼隈の阿伏兎観音さま。


992年創建の海の守り神さまですが、1185年の源平合戦で一度荒廃しました。
その後鞆の浦の漁師の夢のお告げにより海から石造り十一面観音像がひきあげられ、手厚く祀られました。
1570年毛利輝元が再建、1667年福山藩四代藩主水野勝種により石垣など増築。
・・・つまり、300〜400年間記憶を刻み続けている石積みなんですね。


「露花」という社名もこちらで頂きました。


断崖絶壁の上のお堂を支え続ける石積み。
電気道具もない時代、落ちたら命を落とす海の上、どんなにか大変だったろう・・・。




素晴らしいです。








私には電気道具の助けがあるし、転んでも命は落とさない。
そう思えばなんと楽な石積みなんだろう。

明日も石積みがんばるよ
今日も湿布して寝よーっと

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見晴らしの庭 作庭中!

2011-10-05 12:31:16 | 庭仕事
「見晴らしの庭」とうとう終盤にさしかかりました!




飛び石として使われていた古い板石。
昔の板石は大きく厚みもあります。
露壇としてやわらかい空間に生まれ変わりました。


縁先手水鉢は存在感があります。


アプローチはバリアフリーでとの施主様のご要望でしたので、広く歩きやすさを重視しました。


縁に使われた御影石は、取り壊された土塀の土台部分に使われていました。
何十年もの時を経て、周りを面取りして生まれ変わった石たちなんですよー。
そう思うと、何だか愛おしいですよね。

アプローチは長く、勾配があるため、排水と滑り止めが最優先課題でした。
今回は真夏の炎天下の施工も考慮して、樹脂で骨材を固める工法です。
カタログで取り寄せた骨材が色も質も良くなかったので、親方が激怒!
「こんなん使えんぞ!」

急きょ予定変更。
二時間以上かけて砂利やへ走ることに・・・
しっとりとつやのある備中砂利を使用しました。



丁寧に水洗いして、ごみや砂利の汚れを落とします。

作業中、土砂降りに・・
水不足のときでなくてよかった〜


施工日に間に合わせるため、事務所に広げてドライヤー2台で必死に乾燥させました熱いよ〜




骨材を固める樹脂工法は、最近人気ですが、この樹脂、固まるまでの時間は2、30分なんですよ〜
一度固まってしまうと、二度と取れないので、道具の掃除も含めて2、30分。

緊張感に包まれた現場でしたが、職人川野さんの神業で、なんなくクリア
川野さんはミリ単位の勾配の調節も自由自在!


洗い出しも川野さん施工。






照明はご主人の発案で、LEDの埋め込み。
夜になると蛍の光のようにやさしく点灯します。




アプローチ完成!!




次回は苦悩の石積み編です。
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