H28 寒河江市立にしね保育所

ゆっくりおおきくなあれ

『どうか忘れないでください、子どものことを。』28

2017年03月12日 | 日記

 佐々木正美氏の上記の本から紹介しています。今回は「人間関係」。大人の方の話です。少なからず、周囲にいるのではないでしょうか。私自身も、いつも自分はどうなのかとふり返りながら考えることがあります。ぜひ、お読みください。


 【「人間関係」そのものが苦手な大人がとても増えています】

 私はこれまでに「仕事が合わなかった」「自分がやりたい仕事ではなかった」と、せっかく就職した会社を退職してしまった若者にたくさん会ってきました。

 しかし、ある仕事が自分に合うか合わないか、というのはそう短い期間にわかるものではありません。数ヶ月で「これは合わない」ということはわからないはずです。

「どうして、そんなに短期間で仕事が合わないと思ったの?」と聞いてみると、ほとんどの人はうまく答えることができません。なんども会って、ゆっくり話を聞き、自由になんでも話してごらん、と一言いつづけていると、だんだんにその本質がわかってきます。

 いきつくところはやっぱり人間関係なのです。仕事が合わないのではなく、人間関係が合わなかった、ということになる。つまり上司とうまくいかなかった、同僚といきいきと交わることができなかった、ということです。ほとんどのケースは仕事の内容でなく、それ以前の人間関係に強いストレスを感じて、会社を辞めてしまっている。

 それほど「人間関係」が苦千な人が増えているのです。

 あるIT系の大企業の方にこんな話を聞きました。その方は人事部なのですが、どうしても「毎日会社に来る」というのができない社員がいる、というのです。IT系の仕事ですから、自宅で仕事をして数日おきに結果を報告に来ればいい、という形だと非常に優秀な仕事ができてなんの問題もない。ところが、毎日出社して同じ仕事を会社でしてほしいというと、3日と続かないのだそうです。「それでは困る」と言うと「では会社を辞めます」ということになってしまう。

 IT系で、こうした在宅ワークが許される会社であればよいのですが、やはり多くの日本の会社は「毎日会社に来てくれなければ困る」といいますから、能力はあってもこうした人は辞めてしまう可能性のほうが高い。

 若い経営者も多いIT系の会社だと、毎日会社に来る人のデスクを見てもほとんどがバーティションで仕切られて個室のようになっている場合が多い。そのほうが働きやすいと思う人が多く、会杜もそれが自然だと考えているからです。

 それでうまくいっているケースも多いと思いますが、IT系に限らず、職場の人間関係は大きく変化しています。

 古い体質と、新しい体質がいりまじった状態なのですね。けれどもどちらに向かおうとしているかは明らかです。

 できるだけめんどうな人間関係をつくらないように、個人の能力だけを評価するようにという方向です。


 <太田コメント>

 私たち人間の心は複雑です。簡単ではありません。だから、いろいろな大人の方がいるのだと思います。日常接している方もそれぞれですが、テレビに事件となって出て来る方々もいます。平気でうそをついてしまう、悪いことをしてしまう、それを繰り返してしまう方です。また、病気と診断される人もいるし、障がいと診断される人もいます。

 同じように、成長途中である子どももいろいろです。保育所という集団生活の中では、特に、人間関係が絡んできますから、家庭生活以上にさまざまな姿を見せる子どもたちがいます。それが、発達する中で成長していくものであれば、安心して見ていることになります。

 でも、あることにこだわった行動をとったり、大きな理由もなく泣いたりしていたら心配です。また、集団の中で、一人でいることが多かったり、友だちと一緒に遊ぶことが少なかったら、子どもの様子を見ていかなければならないと考えます。こうした場合は、お伝えする場合が多いですが、お伝えしても、そのことを受け取ってもらえない場合もあります。

 保育所と家庭では姿が違うからです。家では違います、家では家の方針があります、と。そうした場合は難しいです。その中で、子どもを見守るということになります。子どもにとっては良くない状態が続いて行くことになります。残念ですが。

 私がいつも考えているのは、保育所に来ている乳幼児期から大人になるまで、生きている間ずっと、日常の生活が「生きやすい」といいなと思っています。「生きやすい」っていうのは、簡単に言うと、家庭生活も集団生活も、毎日、楽しく過ごせることです。友だちと楽しく遊べることです。そして、自分のことがある程度できることです。

 家庭では、親の言うことを聞くこと、自分のことを自分でして、兄弟姉妹とも仲がいいことです。集団では、たくさんの子どもたちの中で、大人のいうことを聞いて、自分のことを自分でして、友だちと仲良く遊べることでしょう。もう一つ、自分の気持ちが表現できる、自分の気持ちが大人に対して言えることでしょうか。

 そうすると、子ども自身が「生きやすい」、家庭生活も集団生活も生活しやすい、不安なことがなく安心して過ごすことができると思います。

 上記のようなことが全部というのは難しいかもしれませんが、ほとんどの子どもたちは、そうした状態の子どもが多いです。でも、ほんの少し不安な様子を見せるなどの姿は、それぞれの子どもがあります。こうしたことは、年齢が上がり成長する中である程度クリアしていきます。

 でも、そうでない場合もあります。子どもによっては、大きく心配な姿を見せることもあります。チックとなって身体症状に表われることもあります。泣かなくていいところで泣いてしまうこともあります。友だちとトラブルこともあります。ほんのちょっとが大きくなってしまうのです。

 これらは、乳幼児の成長が大きく家庭に影響を受けてしまうことにあります。お母さんの養育態度、お父さんの養育態度には大きく左右されます。一番近いお母さんから大事にされていなけば、もろに子どもが影響を受けます。一番信頼しているお母さんに安心できない、心の状態にあるからです。

 子どもはお母さんに母性を求めます。成長してく基盤である基本的信頼感や安心感を育ててくれる母性が、子どもの成長には欠かせないのです。それがなければ、育っていなければ、子どもは今後生きづらさを抱えることになります。「生きやすく」ならないのです。

  お父さんも同じです。母性が育てた基本的信頼感や安心感の上に、お父さんの持つ父性がなければなりません。社会的なルールなどは、お父さんの父性性が持つものだと言われています。しかも、子どもの中に、基本的信頼感や安心感が育っていなければ、社会的なルールは受け入れられないのです。

 こうした大事な部分を意識して養育していただけると、子どもはより良く成長・発達していけるのだと思います。かといってあまり考える必要はありません。子どもを大事に、愛していればいい。そして、子どものしてほしいことをしてあげることだけでいいと思っています。子どもは自分で成長する力を持っていますから。大人の都合で育てないようにだけお願いいたします。

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