第2幕 やはり忖度はあった! 逆ギレの安倍首相 狼狽する財務省 笑う籠池氏

2017-05-18 18:29:40 | 日記

毎日新聞ウェブ版2017年5月18日
「97兆円の予算を横に置いておいて、皆さんはこればかり質問する」。国会での安倍晋三首相の嘆きはもっともだ。森友学園への国有地売却疑惑発覚から3カ月。そろそろ、決着をつけるべきではないか。そのためには、政権は出すべきものを出さねばならない。

「首相は森友学園問題を追及されるのが、よっぽど嫌なのでしょう。ここまでくると、(首相の妻安倍)昭恵さんに話を聞くことでしか真相を明らかにできない。国がひっくり返るような事案ではなく、身内の問題なのだから、正すべきことについてしっかりおわびすればいいだけなのに」

 こう指摘するのは、福島伸享(のぶゆき)・民進党衆院議員だ。5月8日の衆院予算委員会で、籠池泰典前理事長(64)ら学園関係者と“安倍晋三記念小学校”の名誉校長を引き受けていた昭恵氏について、「ずぶずぶの関係ですよ」と追及した。

 これに対し、安倍首相は「品の悪い言葉を使うのをやめたほうがいいですよ。それが民進党の支持率に表れている」と“逆ギレ”。首相の名を冠した校名を断ったにもかかわらず、籠池氏が寄付集めなどに使っていたことを指摘し、「家内のことについても誠実に答弁させていただいておりますよ。にもかかわらず、籠池さんに成り代わって非難されるのはいかがなものか」と述べた。

 結局、昭恵氏の責任ついては言及しなかった。福島氏が続ける。
「我々もいつまでもこの問題が続くのはよくないと思っています。だが、昭恵さんが説明をせず、政府も要求した資料を明らかにしないから、野党やマスコミの攻撃が続いている。官邸の危機管理能力の問題でもあるのです」

 8日の予算委での攻防を、当の籠池氏は傍聴席から見守っていた。4月28日に籠池氏からヒアリングをした民進党が、予算委に参考人として招致するよう要求していたからだ。再び、福島氏が経緯を説明する。

「与党はいつも『民間人の招致は慎重に』『物理的に出席が難しい』などと反対します。そこで、籠池さんの了承を得て物理的にも出席できるように大阪から来てもらっていたのですが、与党が反対で押し切ったのです。本来は昭恵さんを呼んで話を聞くべきなのですが、これも与党の反対で実現していない」

 既に証人喚問を受けている籠池氏について、「民間人だから」は通用しない。与党側は今回、もっともらしい反対理由すら明示できなかったという。
 予算委審議では、籠池氏が昨年3月15日、大阪府豊中市の小学校建設用地に埋まるごみを巡って田村嘉啓(よしひろ)・財務省国有財産審理室長と交渉した録音について、同省が「本物」と認めた。佐川宣寿(のぶひさ)・同省理財局長は次のように答弁した。

「本人(田村氏)に聞きますと、当日のやりとりを記録したものと思われる(中略)先方のご発言の詳細については記憶に残っていないとのことでした」

「国有地売却に関する面談記録などは全て破棄した」と主張する財務省だけに、面談内容について答えない姿勢は崩さなかった。

 8日の審議で、福島氏は、財務省の資料開示のあり方についても疑問を呈した。やり玉に挙がったのは、学園が2013年8月、近畿財務局に提出した国有地の「取得等要望書」だ。国有地取得に向け、小学校の設置趣意や学園の財務状況などで構成されている。ところが、国会に対して開示されたのは、全100ページの大半が全面黒塗りの“のり弁”状態だった。

 中には、当該国有地への校舎配置図が含まれているが、これさえも敷地の内側だけ丁寧に黒塗りされている。財務省は、別の校地の見取り図については公表しているにもかかわらずだ。佐川局長の釈明はこうだ。

「学校運営の手法に該当し、公開すると学校法人の利益を害する」

文書管理規則を「悪用」の財務省
 福島氏は「公表について籠池さんの了解は得られている」「タイトルの黒塗り部分について、籠池さんは『安倍晋三記念小学校』としていたと話している。それで公表しないのでは」と詰め寄った。だが、佐川局長は頑として拒み続けた。

 財務省の姿勢について、公文書管理に詳しい瀬畑源(はじめ)・長野県短大助教(日本現代史)は、厳しく批判する。
「国民の多くが知りたがっているのは、売却に至る過程で何があったかという点です。ところが、売却の決裁文書などだけを残し、それに付随する過程についての文書は破棄した。国会では開き直ったような答弁を繰り返す。今回の事態で財務省は信用を失い、国有地売却の公平性までも疑われているのに、それが分かっていない」

 瀬畑助教によると、財務省は、公文書管理法に基づく行政文書管理のガイドラインを「悪用」している可能性があるという。
「財務省の規則では『歴史的公文書に該当しない行政文書の保存期間は1年未満とする』とあります。佐川局長らは、この規定に沿って破棄したとしています。ところが、規則の基となる統一のガイドラインには、歴史的公文書は保存期間を1年以上とすべしとなっており、『該当しなければ、1年未満で捨てていい』とは書かれていないのです。歴史的な文書かどうかを官僚の独断にゆだねることもおかしい」(瀬畑助教)

 公務員が作成した文書でも、組織的な共有の有無を理由に恣意(しい)的に公文書扱いされない点も、文書管理の抜け道になっているという。そういえば、籠池氏の依頼を受けて田村室長に照会し、当時の首相夫人付職員、谷査恵子氏が作った“満額回答”ファクスも、政権によって「個人のメモ」にされてしまった。

 谷氏が現在所属する経済産業省関係者によると、「出勤扱いにはなっているが、職場には顔を出さない」状況が続いているという。一方、昭恵氏は、フェイスブックで「私人としての活動」のPRにいそしむ。各種世論調査で7~8割が「説明不足」とするこの問題に対し、誠実に向き合う姿勢はみじんも感じられないのである。

(本誌・花牟礼紀仁)
(サンデー毎日5月28日号から)
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