フランスへの階段

変わったこと。昔は階段を一段ずつ登って行くイメージだったけど 今は一段ずつ降りて行きたい。

春のやさしい味

2015-03-25 11:38:31 | 食べ物

日はムール貝を食べた。

貝をまず洗うというのが、億劫で今まで手を出さなかった。

魚屋で1キロ3,8ユーロ。他の魚はキロ10ユーロを下らない中、とてもお買い得に思えて買った。

なにより春らしい優しい味が食べたかったというのがきっと大きい。

 

洗ってみると案外楽で、髭のようなものもほとんど付いていなかったし

取れない石みたいな物はそのままにした。

タマネギは家に無くて、にんにくをバターで炒めてそこにムール貝を入れ

白ワインと水とコンソメを入れて蓋をする。

思った以上に簡単。

匂いがいいから子どもが色めきだって食べると言い出した。

500gしか買ってないんだけど。

 

初めての割に食べてました。娘はそのまま、息子はしょうゆをつけて。

しょうゆをつけても悪くないです。

  茹で立てが一番美味しい。夫を待ってたからそれを逃した。

 

ムールだけだと軽いのでそれに大盛りのフリット(フライドポテト)が付くのがこの辺の習わし。

所変わって ボルドーで食べるとムールの付け合わせは、ソーセージかパテか訊かれるのだって。

さすが南は美食を誇るだけある...?

 

 ここで一句。

貝洗う 手元に浮かぶは 磯の・・・

 

ゆるい。ゆるすぎる句。気候のせいで体と心がゆるんでいってるので

こんな句を作っちゃった。

夕飯のために貝を洗っていて、子どもの頃にいった潮干狩りなんかが

頭をよぎったんだけど、磯の想いで とか 磯遊び とかするより

広がりがあるかなあと思って限定を避けてみた。

・・・のところで目をつぶって風を感じてください

深呼吸でもいい

まで言う、押し付けがましい解説ですみません。

忘れてください。

 

もうひとつ やさしい物を見つけた。

固形シャンプー。

スーパーの一番下の段にひっそりと置いてあってでも残り少なの

人気商品。BIOマーク付き。3,9ユーロぐらいだった。

だから普通のシャンプーと比べ決して安い訳ではない。

    形はまさしくミスドのブラン。

 

固形石鹸を髪にごしごしこすって泡立てる日を夢見つつ。

可愛い物の紹介でした。

 

 

 

 

 


三月の夕闇

2015-03-01 21:05:16 | 食べ物

ゆうやみの闇という字は 門構えに音と書くんですね。

暗闇の中では音が際立つからでしょうか。

 

今日から3月に入りました。辺りがうす暗くなって、鳥達が騒がしくなるのは7時頃。

去年は庭の梅の花はひな祭りには開いていたけれど、今年はまだつぼみはしっかりと閉じています。

今ぐらいの夕刻が一番いい。

これからはぐんぐん日が長くなっていってしまうから。

夏至の頃は10時になってやっと暗くなって来る。

 

春にはお隣の庭の白い八重桜が咲く。

電気をつけていない部屋から見ると 薄暮にぼやっと浮かぶ白い花が幻想的。

 

私の手のことを何人かの友達に心配していただきました。

写真のひどいかさぶたはビスケットのようにあっさり取れて、治りました。

そのあとも、かゆみが出たり、かさかさしたり、すっきりしませんが

膿みが出る事は無く、手も自由に使えてあの時に比べれば何でもありません。

ありがとう。

 

量少なめ、油 肉類少なめ で胃腸に負担をかけない食生活を続けています。

そのせいで、子供用、イーニゴ用、私用と時には三種類別の物を作ることもあります。

それでも これからはそこは手を抜かないようにするつもり。

今まで散々手を抜いて来た所なので。

ところで キノアという穀類を知っていますか。これです。

 

  

 インカで作られていたと言う穀類というと、俄然食べてみたくなりますよね。

味も素晴らしくて、写真の用に多めのお湯で茹でるという指示。

その後はざるで水気を切って、フランスですから お決まりのバターをからませるのが

パッケージにある食べ方。

でも私は、茹で汁がすでにとてもおいしかったので、水を切らずにお粥として食べました。

外国で病気の時、食べたい物がないというのが悩みでしたが、これからはこれがあるじゃないか

と気持ちを強くした次第です。

 

もうひとつ 

 2015年2月28日は、あいのあが初めてお父さんを大好きだと言った記念日になりました。 

 

今まで ちょっと好き どまりで どうやっても大好きにはいかなかったのが

私が見ていない間に進展がありました。

 

ここでは一般的に 娘は父親と、息子は母親と べったりになると言われますが

うちの父娘はその例に漏れて、あいのあはまったく父になつかなかったのです。

寝起きも父が行っても泣くばかり。

寝る前の読み聞かせも 父が行くと お断り。

 

それにはちょっと気になるエピソードがあって

それというのは、あいのあがお腹にいた頃 イーニゴが私に訊いて来ました。

「かいとと あいのあ、どっちが好きになると思う?」

どっちが好きって、 そんなこと言えない と言うと

「同じだけ好きだということは 絶対にない。

ぼくは かいと以上に好きになることはない。」

と断言したのです。

 

その自信満々の答えはその2年後に撤回されました。

あいのあもかいとと同じように好きだと。

それからもしばらく冷遇されましたが、やっと報われたイーニゴ。

 

済んだ事は償える

物事は変化する

ということで、今 冷たくされているお父さん、お母さんも

土の中の球根のようにじっと待っていればいつか温かい日が射します。

 

自分の子どもでも 同じだけ好きだということはない

という文句にはちょっと惹かれましたが。

どちらも自分の子どもでも 同じ関係ではない というのがもっと厳密かもしれない。