二子玉川 de ぼちぼち絵日記

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没後50年記念 川端龍子ー超ド級の日本画ー 山種美術館

2017-07-06 14:45:13 | 美術館・ART・博物館

山種美術館で8月20日まで開催中の 没後50年記念 川端龍子-超ド級の日本画- 
内覧会に伺いました。

 大正から昭和にかけて、既存の日本画の枠組みを打ち破ろうと強靭な意志を抱き、在野の雄として活動を続けた日本画家・川端龍子(1885-1966)。迫力に満ち、スケールの大きな龍子作品は、発表当時「昭和の狩野永徳」とも評され、大正から昭和前期の画壇に旋風を巻き起こしました。
龍子の没後50年を記念した本展では、初期から晩年にいたる代表作をとり揃え、その画業を改めて振り返ります。

龍子(りゅうし)は 在生中は非常に評価が高かったのが没後ちょっと名前が埋没しているような感がある(山下裕二氏)ということで 私もほとんど知らなかったのですが 日本画に対する印象が覆るような、すごく面白い展示でした  

展示は初期から晩年まで、代表作を通して作家の全貌を紹介する回顧展になっていて 自分にもわかりやすく良かったです
個人的に気になった作品から、、

川端龍子は 1885(明治18)年和歌山で誕生、10歳で上京後主に学校教育を通して絵画を学びます。
小学校時代(!)の作品。名前の横に「上」と朱書きで先生の評価が記されています。

独子 明治時代 大田区立龍子記念館 

21歳(1906年)で若くに結婚した龍子は生活の糧を得るために「国民新聞」や「少女の友」の挿絵を手がけました。


『日本少年』第10巻14号表紙絵 1915(大正4)年


花鳥双六(『少女の友』第10巻1号付録)1917(大正6)年

「少女の友」は私も好きなので帰ってから「少女の友」創刊100周年記念号で調べたら 創刊号から昭和2年の20年にわたって挿絵を描いています。
相当人気作家だったのですね。
こんな繊細で可愛い絵と、その後のダイナミックな作品との差が大きすぎて、初めからびっくりでありました。
新聞や雑誌での経験を通じて読者の反応をダイレクトに知ることができたのが、のちのちの芸術理念を形作ったのではとのことでした。

独学で日本画を学び院展で活躍するも脱退。「鳴門」は自ら立ち上げた青龍社の青龍一回展に出品した記念的作品

「鳴門」 1929(昭和4)年 山種美術館

当時、龍子の作品が「会場芸術」と批判されたのを逆手に むしろ自分の作品は広く大衆に訴える「会場芸術」であるべき、と次々に作品を発表。
作品ごとに驚かされます。
ダイナミックで奇抜、日本画でありながら現代アートのようにも見えました。

龍巻 1933(昭和8)年 大田区立龍子記念館

横7.2 × 縦 2.4メートルの大画面に描かれた「透けた」飛行機
日中戦争が始まった1937年にスタートした連作「大陸策」の第3作にあたる作品。「香炉峰」は廬山の一峰にあたり取材当時、日本軍は廬山一帯を制圧しつつあった。主人公の顔は龍子本人になっています。

香炉峰 1939(昭和14)年 大田区立龍子記念館

「香炉峰」は自分はちょっと苦手だったのですが、戦後の作品ではがらりと様相が変わります。

「爆弾散華」 1945(昭和20)年 大田区立龍子記念館
第二次世界大戦終戦の二日前に龍子が住んでいた東京の自宅にも爆弾が落ちて九死に一生を得ますが、閃光や爆裂の衝撃を金箔を用いて表現。
(「散華」は戦時中には「玉砕」と同様、戦死を意味する語としても用いられた)
静かながらとても印象に残る作品でした。


「千里虎」 龍子の三男嵩が出征するときに、戦地へ送り出す強い気持ちと無事の帰還を願った絵。
(龍子の三男嵩も 1944年にニューギニアで戦病死しています)

千里虎 1937(昭和12)年 大田区立龍子記念館

「カーネーション」20世紀(昭和時代) 
孫娘に描いた作品は かわいらしくやさしい印象


そして今回のポスター・チラシに使われている「草の実」
濃紺の絹地に焼金、青金、プラチナと複数の泥を用い、ススキや女郎花などの秋草を描き出しています。
実際に見るとかなり大きい絵です。
身近な野草を大画面へ。面白いし、綺麗ですね~~~、この絵が見られただけでも大満足でした。 

「草の実」1931(昭和6)年 大田区立龍子記念館 

自分が「好きな絵」を選ぶと繊細な作品が多くなってしまうのですが 実際はダイナミックです!!
見終わった後の感想は、多才で奇抜で つかみどころがない、型にはまらない、という印象で もっといろいろな作品を見てみたくなりました。
後期(7月25日~)から展示の「金閣寺炎上」や「八つ橋」も楽しみです

龍子の展覧会は、平成17(2005)年に江戸東京博物館で開催された「生誕120年 川端龍子展」以来。山種美術館では昭和49(1974)年以来の43年ぶりの開催だそうです。ぜひこの機会に♪
⇒ 7月16日のNHK 日曜美術館でも取り上げられる予定です。

公式図録を購入 B5サイズ、使いやすくて重宝します。


展覧後のお楽しみ:Cafe 椿で提供される「川端龍子展」に合わせたオリジナル特製和菓子。


※美術館の許可を得て撮影しております。

[特別展]没後50年記念
川端龍子 -超ド級の日本画-
会場: 山種美術館 東京都渋谷区広尾3-12-36
会期: 2017年6月24日(土)~8月20日(日) *会期中、一部展示替えを行います。
前期: 6月24日~7月23日、後期:7月25日~8月20日
開館時間: 10時~17時(入場は閉館の30分前まで) 休館日:月曜日(但し、7/17は開館、7/18は休館)
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