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投資に重要な指標を紹介したい

短期的な変動要因に惑わされない投資姿勢が重要

2017-08-13 09:43:09 | 日記
先進国の経済成長は順調で、2017年4月~6月期の対前年比実質GDP成長率は、米国が2.1%、ユーロ圏が2.1%と安定しており、新興国では、中国の成長率が6.9%と堅調な展開だ。一方でインフレ率は全て低位に推移しており、6月の米国PCEインフレ率は対前年比1.4%(コアPCEインフレ率は前年比1.5%)、7月のユーロ圏消費者物価指数(CPI)は1.3%、中国の消費者物価指数は1.4%となっている。本来ならば、高利回りで着実なインカム収益を獲得できる資産に投資資金が定着し、中立な資産配分を継続しながら、割安な局面でリスク資産の積み増しを図るはずだが、夏休みモードも手伝って市場変動率が低下しており、強気の投資姿勢は取りづらい。また、9月20日のFOMCで、米国連邦準備制度が保有資産縮小(バランスシートの縮小)を発表する可能性が高いことから、リーマンショック以降の金融緩和の方向が変化することを懸念し、投資家のリスク資産投資は慎重となり始めている。このような停滞感が漂うマーケットでは、リスク資産投資が起こりづらいと想定した投機筋が、軍事的緊張という地政学的リスクを理由に、ショートポジション(空売り)でのマーケット切り崩しを狙ってくるケースが多い。しかしながら、ある程度マーケットが下落すれば、ショートポジションの買い戻しで利益確定する売買の可能性も高く、短期的なリスク資産価格下落に動揺しない投資態度が求められることになるだろう。

短期的なリスク要因で変動するVIX指数

2017年に入ってのVIX指数(シカゴオプション取引所SPXボラティリティ指数)は、3度15ポイントを超えているが、いずれも短期的にリスクオフ局面は収束している。4月7日には、化学兵器(サリン)が使用されたという疑惑で、米国がシリアへのミサイル空爆を実現し、北朝鮮が4月15日にミサイル発射をしており、地政学リスク懸念からVIX指数は上昇傾向となり、4月11日には15を超えて15.07、4月13日にピークの15.96まで上昇したが、その後10前後にまで収束。5月9日には、突如FBI長官のコーミー氏が解任され驚かされたが、5月16日に、トランプ大統領がフリン前大統領補佐官のロシア接触に対するFBI調査を打ち切るように介入したとの疑惑が出て、5月17日にVIX指数は15.59を付けたが、3日後には10前後に低下した。8月8日には、北朝鮮がグアムに向けてミサイル発射することを予告し、軍事緊張が高まったことで、8月10日のVIX指数は16.04、11日15.51となっており、来週は不安心理から市場が調整する可能性もあるが、経済リスクではない、地政学的リスクでの調整は短期的なものとなることが多いことは念頭に置いておくべきであろう。


(通貨先物の需給関係)

シカゴマーカンタイル取引所における米ドル円通貨先物の投機的(ノンコマーシャル)ポジションは、7月25日時点で12万1489コントラクト(1コントラクトは1250万円)の米ドル買い・円売り(米ドルロング・円ショート)、8月1日時点11万2196コントラクトの米ドルロング・円ショート、8月8日時点9万5813コントラクトと、やや積み上がりすぎた米ドルロングポジションの解消は順調に進んでおり、8月9日に110円を割り込んだことで、更に米ドルに対する円の買い戻しが起こっているとみられる。現在の円高は、先物等の需給関係が影響していた可能性が高く、円高・米ドル安へトレンドが変化したと考えるのは早計かもしれない。

(フィラデルフィア半導体関連株指数)

米国株式市場では、バランスシート縮小から慎重な投資姿勢も見られるものの、将来的な成長テーマとなる人工知能関連やハイテク関連企業収益の好調さに支えられて、半導体電子部品・半導体製造装置などの株価が上昇を牽引していた。しかし、フィラデルフィア半導体関連株指数(SOX指数)は、6月8日に1138.25の高値を付けた後、やや停滞した推移に変化してきている。7月3日には1020.51と高値から10%以上下落し、7月20日に1116.62まで回復したものの、8月11日には1066.22となっており、上値が重くなってきているようだ。短期的な変動要因となる軍事・地政学的リスクに注目が集まっているが、9月のバランスシート縮小に対するポートフォリオリスクの調整は進み始めており、むしろ、市場全体の投資行動は健全に機能し始めているのかもしれない。割高な水準での投資需要は減退するものの、割安な水準において、不要なリスクオフ売りが発生する可能性も低下しているといえそうだ。10月頃までは、バランスシート縮小動向を見守りながらの投資姿勢が続きそうだが、その後は、米国や欧州の金融政策が正常化される中で、継続的な成長が予想される企業株式への投資は期待されるのではないだろうか。
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