戦場ヶ原からこんにちは

日光自然博物館がお送りする奥日光の自然情報+αです。

お早目に!

2017年03月31日 | 自然情報

3月31日朝の竜頭滝

でもこれからの時期、日差しや昼間の気温上昇で溶けていってしまうと思われるので、

氷やつららのある滝をご覧になりたい方はお早目に!!(み)


新・山の上からこんにちはvol.204

2017年03月31日 | 自然情報

こんにちは、日光自然博物館です。

奥日光の自然情報を中心に、日光の最新の話題、さらに日光自然博物館のイベント情報を、
カテゴリー「新・山の上からこんにちは」の記事として毎週金曜日にお伝えしていきます。

 

■ 今朝の奥日光は 1℃ (博物館周辺 8:00時点)

今回は、竜頭滝から中禅寺湖の北岸を、博物館のある中禅寺温泉まで歩いてきました。

春へまっしぐらと思いきや寒さが戻り、先日は雪が降り、一面雪景色!湖畔の景色と歩道もこんな感じに。

歩道には約10cm~約25cmの積雪があり、スノーブーツで歩きにくい所は、スノーシューを使って歩きました。

あたりは雪景色でしたが、散策した29日は天気が良く、暖かい日差しや、さらにゴジュウカラのさえずりも聞こえ、春を感じました。

湖畔には冬鳥のオオバン(下)

やキンクロハジロもいて、彼らは北へ旅立っていかないと困ると思うのですが、勝手ながら、いてくれて少しほっとしてしまいました。

また、雪についた足跡で、サルやシカがそこを通ったことがわかりました。

特にシカの足跡はあちらこちらにあり、実は今回散策した場所はシカの越冬地になっているので、シカが多く、痕跡が見つかりやすいのです。

シカが食べたため、葉っぱがなくなったササがつんつん出ている箇所がいくつかあり、

そんなササを見て、いきものたちにとって、今が一番厳しい季節なのだと気づかされました。

特にシカは大雪に弱いため、先日の雪は彼らにとって厳しいものだったのではないかと思います。シカが一生懸命雪をどけて食べ物をさがした跡が、物語っている気がしました。

だんだん春へと移り変わっていくこの時期の散策も楽しかったですが、私達が普通に車で通っている場所の横には、厳しい自然の世界があることも感じることができました。


【散策の際の注意!!】

・散策は登山靴にスパッツまたは、スノーブーツで!スノーシューがあると便利な場所もあります。

・積雪があり通行しづらい場所がありますので、例えば明日4月1日からオープンする、中禅寺湖畔ボートハウス周辺を軽く散策することからはじめてみてはいかがでしょうか!(み)

 おしらせ

★4月1日(土)より、英国大使館別荘記念公園イタリア大使館別荘記念公園中禅寺湖畔ボートハウスが開館します! 

 ※積雪、凍結のため利用できない場所があります。また、凍結箇所で滑ったりしないよう、歩行の際ご注意ください。

■ イベント情報

★「奥日光バードウォッチング三昧(プレDCイベント)」 平成29年4月30日(日) 10:00~14:00 〈4月20日(木)締切〉
 バードウォッチングの聖地奥日光で、渡来し始めた夏鳥をはじめとした野鳥たちをたっぷりと楽しみましょう。

★「戦場ヶ原春のガイドウォーク(プレDCイベント)」 平成29年5月3日(水祝)~5月7日(日) 10:00~/13:30~ 〈当日受付〉
 戦場ヶ原で早春の生きものさがし!短距離のお手軽ハイキングイベントです。

★「中禅寺湖南岸トレッキング(プレDCイベント)」 平成29年5月28日(日) 9:00~15:30 〈5月17日(水)締切〉
 新緑、シャクナゲ、野鳥、そしてモーターボートで中禅寺湖360°大パノラマ!贅沢すぎてごめんなさい!! 

 企画展情報

★「大正・昭和の晃山旅情~湖畔の宿の記憶~」 平成29年2月18日(土)~4月23日(日) (休館日を除く)
 激動の大正・昭和時代、多くの来訪者の心に残った思い出の宿を中心に、奥日光の記憶をご紹介します。


新・山の上からこんにちはvol.203

2017年03月24日 | 新・山の上からこんにちは

こんにちは、日光自然博物館です。

奥日光の自然情報を中心に、日光の最新の話題、さらに日光自然博物館のイベント情報を、
カテゴリー「新・山の上からこんにちは」の記事として毎週金曜日にお伝えしていきます。

 

■ 今朝の奥日光は-3℃ (博物館周辺 8:00時点)

今週の火曜から水曜にかけて10cm以上の積雪があり、奥日光はまた冬に戻ってしまったような景色になりました。

そんな中禅寺湖でも、春の片鱗が見られます!と先週お伝えしました
それならば、いろは坂の下ではもっと春を感じられるのでは!?と思い、今回はいろは坂を下って日光山内へと足を伸ばしました。

 

山内と言えば、東照宮の陽明門の工事が終わったということで話題を呼んでいます。
それを目当てにしてか、平日にも関わらず沢山のお客さんがいました。

山内の駐車場に車を停め、いざ出発!
……と、歩き始めて間もなく、春を感じられるものが道路脇の木立から降ってきました。

 

 

奥日光でも湯川沿いでよく聞こえる、ミソサザイという小鳥のさえずりでした。
(写真の個体はこの後、滝尾神社近くで撮影したものです)

高い澄んだ声で15秒も続く長いさえずりを何度も繰り返し、子育てシーズンに向けて準備をしているようでした。

 

このミソサザイ、大人のこぶしの中に収まってしまうほど小さく、全身が茶色なので、周りに溶け込んでしまい、なかなか見つけられません。

それでも姿を見つけたくてしつこく探していたら、突然ベルのような鋭い警戒の声を出されてしまい、申し訳なくなって退散しました。

 

ミソサザイの姿は逃してしまいましたが、他にもカワラヒワやアトリといったカラフルな小鳥の群れにも出会えました。

 

 

観光客がひっきりなしに訪れる場所なのに、ちょっと意識しただけで沢山の鳥に出会えたのは驚きでした。

建造物だけを目的にしていたら、こんなに野鳥たちと出会えなかったかもしれません。
人工物とひっそり、けなげに共存する自然を発見できました。

 

山内をぐるっとしたのち、北のはずれにある滝尾神社にも足を伸ばしました。

家光公墓所の近くから滝尾神社まで約1kmの林道は、観光スポットからそう遠くないにも関わらずとても静かで、社寺の聖域にお邪魔していると思うと身が引き締まるような心地がしました。

 

滝尾神社からの帰りは細い道路を使いましたが、途中、頭上に不思議なものを発見しました。

 

 

真ん丸にふくらんだ直径1cmほどの黒い花芽から、赤っぽい雄しべが覗いています。
調べてみると、フサザクラという、春を告げてくれる植物。

名前にはサクラとつきますが、サクラとは全く別の仲間でした。
満開になると房状に垂れ下がる真っ赤な雄しべが、満開の桜に似ているとしてつけられた名前だそうです。

この木は開花宣言までもう少しかかりそうでしたが、来週頃には彩り豊かになっているのではないかと思います。

 

まだ寒い日もありますが、生きものたちは春に向けて着々と準備を進めています。
これからは生きものたちの様子がものすごいスピードで次々変わっていきますので、その一瞬一瞬を逃さないよう意識して日々過ごさないと、なんだか勿体ないですね。そんな忙しくも楽しい日々が待ち遠しいです。(山)

 

■ イベント情報

★「奥日光バードウォッチング三昧(プレDCイベント)」 平成29年4月30日(日) 〈4月20日(木)締切〉
 バードウォッチングの聖地奥日光で、渡来し始めた夏鳥をはじめとした野鳥たちをたっぷりと楽しみましょう。

★「戦場ヶ原春のガイドウォーク(プレDCイベント)」 平成29年5月3日(水祝)~5月7日(日) 10:00~/13:30~〈当日受付〉
 戦場ヶ原で早春の生きものさがし!短距離のお手軽ハイキングイベントです。

 

■ 企画展情報

★「大正・昭和の晃山旅情~湖畔の宿の記憶~」 平成29年2月18日(土)~4月23日(日) (休館日を除く)
 激動の大正・昭和時代、多くの来訪者の心に残った思い出の宿を中心に、奥日光の記憶をご紹介します。


湯元スノーシューコース一部閉鎖のお知らせ

2017年03月17日 | お知らせ

湯元スノーシューコースのうち、石楠花平コース(緑リボン/全面)と小峠コース(青リボン/湯元源泉~小峠間)

について、閉鎖となった旨、自然公園財団日光支部様より連絡がありました。

金精道路は除雪が実施されているので、大変危険ですから近付かないようにしてください。

なお、金精の森コース(赤リボン)と小峠コース(青リボン/兎島横~小峠間)は

3月17日時点ではまだ通行可能です。

 

詳細な情報は、自然公園財団日光支部様(0288-62-2321)までお問い合わせください。

(はる)


新・山の上からこんにちはvol.202

2017年03月17日 | 新・山の上からこんにちは

こんにちは、日光自然博物館です。

奥日光の自然情報を中心に、日光の最新の話題、さらに日光自然博物館のイベント情報を、
カテゴリー「新・山の上からこんにちは」の記事として毎週金曜日にお伝えしていきます。

 

■ 今朝の奥日光は -3℃ (博物館周辺 8:00時点)

 

今回は中禅寺湖の南岸に行ってきました。

いろは坂の下では梅が咲いたり花粉が飛んだり春らしさが日に日に増していますが、奥日光では雪が降るなど春はまだ先のように感じます。

しかし徐々に春の気配を感じられるようになってきているのです!

早春の花といえば、やっぱりマンサク!中禅寺湖北岸の丸山・ホテル四季彩間ではすでに開花していますが・・・

南岸の歩道沿いのマンサクはまだつぼみ。

ですがよーく見てみるとつぼみがほころんで黄色の花弁がチラリ。

奥日光も暖かい日が数日続いたのですが、最近は一転して冬のような寒さ。マンサクはフェイントをかけられた気分かもしれません。

「もう春が待ちきれない!」という雰囲気を感じるマンサクとは対照的にじっと寒さを耐え忍んで春を今かと待ちわびる雰囲気の植物もありました。

その植物とは・・・

アズマシャクナゲです。今は葉をくるくる丸めて垂直にたれ下げているような状態。冷たい外気にあたる部分を極力少なくして葉が凍りつくのを防いでいるのだと思います。

奥日光の冬は野生動物はもちろん高性能の防寒具を身に着けたわたし達人間にも厳しい寒さです。

自力で移動できない植物にはなおさら厳しいかもしれません。葉を丸めるという行為の中にも植物の生き残る戦略が詰め込まれていると思うと、改めて植物のたくましさを感じました。(はる)

 

■ イベント情報

★「奥日光バードウォッチング三昧(プレDCイベント)」 平成29年4月30日(日) 〈4月20日(木)締切〉
 バードウォッチングの聖地奥日光で、渡来し始めた夏鳥をはじめとした野鳥たちをたっぷりと楽しみましょう。

★「戦場ヶ原春のガイドウォーク(プレDCイベント)」 平成29年5月3日(水祝)~5月7日(日) 10:00~/13:30~〈当日受付〉
 戦場ヶ原で早春の生きものさがし!短距離のお手軽ハイキングイベントです。

■ 企画展情報

★「大正・昭和の晃山旅情~湖畔の宿の記憶~」 平成29年2月18日(土)~4月23日(日) (休館日を除く)
 激動の大正・昭和時代、多くの来訪者の心に残った思い出の宿を中心に、奥日光の記憶をご紹介します