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「127時間」  127 Hours


渓谷で落下した際に右腕を岩によって挟まれ身動きが取れなくなり、生と死のはざまで127時間を過ごした登山家を襲う絶望と希望を描いたダニー・ボイル監督の最新作。

前作「スラムドック・ミリオネア」同様、疾走感溢れる映像と音楽で惹き込まれるオープニングのスピード感は、好き嫌いはさておき、まさにダニー・ボイル節!
ただ、そのあと軽いジャブ程度のエピソードを挟んだ後に延々と続く物語そのものは、言ってみればひと言ふた言で語れるような単純極まりのないストーリー展開。



そしてそうした内容を無理することなく90分間にわたって飽きることなく観させ続けてくれたのは、確かに演出の力であるのは明白だけど、それに見事応えた主人公に扮したジェームズ・フランコの独り芝居ぶりによるところも大きい。


というわけで、ビデオカメラを小道具に心情を吐露する演出はいささかズルイ気がしないでもないけれど、日が経つごとに確実に憔悴していく主人公の姿を見せられると、それもアリなのかなと思ってしまう。



それにしてもこの映画が真実をもとに再現された物語と知り、すっかり驚かされてしまった。

確かに映画的にはそれまで他人とのかかわりあいを避け自由気ままに生きてきた主人公がこれまでの人生を見つめ直し、改めて人との繋がりを得ようとする気持ちになり「生」に執着するまでは理解可能だけど、それを実現するために彼が下した決断が常人にとっては想像を超えるあまりにスーパーな(痛ーいっ!)解決策で、その描写がリアリティであればあるだけ、どこか現実味に欠けてしまって、やはり映画だからねと思っていただけに、こんな人が実在すること自体、驚き以外の何物でもなかったのであります。



ともあれ、こうした地味な題材でも撮りようによっちゃナンボでも魅せることが出来ることを実証させてくれたこの作品、確かに観るだけでも痛いシーンもありますが、とにかく第一級のエンタテイメント作品としてオススメなのであります。
機会があれば是非!




今日の1曲 “ Lovely Day ” : Bill Withers 

音楽の使い方もまた相変わらず達者な映画だったのですが、一番グッときたのがこの曲、ビル・ウィザーズの日本では多分知る人ぞ知る1977年のヒット曲なのですが、実は個人的には「 Lean on Me 」「 Ain't No Sunshine 」と並んで大好きな曲で、つい聴き惚れてしまったのでありました。ク~ッ

コメント ( 1 ) | Trackback ( 18 )
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コメント
 
 
 
こんばんは (象のロケット)
2011-06-21 03:28:39
TB有難うございます。

生憎と当方からgooへのTBは成立していませんが、
記事は大切にサイトにて反映させて頂きます。

他のgooユーザー様共々
今後とも宜しくお願いいたします。
 
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