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「リバティーン」 THE LIBERTINE

舞台は17世紀の王政復古のイギリス。ジョン・ウィルモットことロチェスター伯爵は天賦の才能に恵まれながら、その破滅的な生き方ゆえ、彼を寵愛する国王(チャールズ二世)さえも敵に回す日々を送っていた。そんなある日、舞台上で観客からブーイングを浴びせられる新人女優エリザベスを見かけたジョンは、その才能を即座に見抜き、個人的な演技指導を申し出るが・・・・。
ロケーション設定はもちろん、美術や衣装、そしてあくまでもアンダーな照明と、舞台となった当時の英国に対する(多分忠実な)再現ぶりは見事だし、国王を演じたジョン・マルコヴィッチ、妻を演じたロザムンド・バイクや女優役のサマンサ・モートンなどなど、それぞれが醸し出す演技にも心動くところも多々あったけれど、如何せん物語そのものが平板すぎるというか、奥行きがなさ過ぎて映画としてはいささか物足りなかった。

Libertine
= インモラルな人生を送る人、常に欲望を求め、特に酒や女遊びにふけり性的な行為に喜びを探す人。


単なるひねくれものではなく、デカダンな快楽主義者だけでもなかったであろうロチェスター伯爵を表層面だけではなく、もっと深く掘り下げて描ければ、彼の人間性も違った形で伝わってきたのではないかとつい思ってしまう。

とにかく個人的にはこうした病的ともいえる退廃的な世界観は決して嫌いじゃないし、かなり興味深深で観ていただけに、取りとめのない演出にも残念至極。



ただ、それでも最後まで勢いで魅せてしまうのは、やはりジョニー・ディップの役者としての魅力のなせる業なんだろうなあとつくづく感心してしまった。
ここ最近、口当たりの良い健全ムービーが続いていただけに、彼の中に秘めた「危なさ」はやはり放って置けないものがあると実感。

そして才能がありながら酒に溺れ、体制批判をし、世間を騒がし続けるロチェスター伯爵、その姿に、英国が誇る(のか?)パンク・ロッカーの原点をみたような気にもなったのだった。

今日の1曲  “ My Way ” : Sid Vicious

ということで英国のパンクバンドといえば、当然セックス・ピストルズということになりますが、ヴォーカルのジョニー・ロットンの友人で、初代ベーシストグレン・マトロックの脱退後、バンドのマネージャーであったマルコム・マクラレンの誘いによりセックス・ピストルズに加入したのが映画「シド&ナンシー」でご存知のこのシド・ヴィアス。
加入した当初は全くベースが弾けず、ライブでもベースで客を殴ったり、喧嘩ばかりしていたとか演奏以外のエピソードに事欠かないところがロチェスターしてます。
そんな彼がマルコム・マクラレンに無理やり歌わせられたのがこのフランク・シナトラの曲。ところが結果的には彼の代表作のひとつになってしまいまったというオチがあったりもします(苦笑)。1979年2月2日夜、薬物の過剰摂取により死亡。享年21 合掌
試聴はコチラ

<オマケ>
ジョニー・デップ、ショーン・ペン、ビル・マーレー、ジョン・キューザック、ベニチオ・デル・トロなど大物俳優がずらりインタビューに参加して、“ゴンゾー・ジャーナリスト”ハンター・S・トンプソンの生涯と死を振り返るドキュメンタリー「Buy The Ticket, Take The Ride: Hunter S Thompson On Film」が現在製作されているけれど、この映画のエンディングクレジットにそんなハンター・S・トンプソンに捧げるという一文があった、らしい。←見逃してしまった!クーッ!
コメント ( 2 ) | Trackback ( 31 )
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コメント
 
 
 
こんばんは♪ (ミチ)
2006-04-14 00:47:42
役者さんたちはみな素晴らしかったですね~。

ジョニーはこの役を望んだというのがよく分かりました。

私はマルコビッチが出て来るだけで満足な部分があります(笑)

この時代の湿った感じ、退廃的な感じは好きなのですが、いまひとつノレなかったのは人物の掘り下げがたりなかったからでしょうか?
 
 
 
初めまして~♪ (MAしゃま)
2006-04-15 08:09:30
この作品は覚悟して観に行ったので平気でした~!

俳優さんたちが素晴らしかっただけに~物語(脚本)があのような感じで勿体ないと感じましたが

本来のジョニーらしい演じ方が良かったと思います!

エンドロールでのハンターとマーロン~への「献辞」はしっかり確認できましたよ~♪

TBさせていただきます~<(_ _)>
 
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