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「きみに読む物語」 (The Notebook)

今から25年前に公開されたニューヨークを舞台としたハードボイルド映画の傑作「グロリア」はとっても好きな映画だった。
で、その映画で映画史上に残るヒロインとまで言われた主演のグロリアおばさんを演じていたあのジーナ・ローランズが出演し、しかもその「グロリア」の監督であった NYインディペンデント映画の名匠ジョン・カサヴェテスとジーナ、この二人の息子であるニック・カサヴェテスが監督だというのだから、いかにも『お涙頂戴』的予告編もなんのその、劇場に馳せ参じたのだが・・・。

まず1940年にさかのぼる過去の話の設定が、身分の違う二人の許されない愛という、オイオイと突っ込みを入れたくなるあまりの紋切り型で、いささか意気消沈。しかもそれが純愛だと言ってしまえばそれまでかも知れないけれど、女の子の母親が「17歳で何がわかるのよ」という台詞に思わず賛同してしまう程度の二人の「幼い恋愛」にも付き合いきれない。さらに男の子が1年間手紙を出し続けた、たったそれだけで終わってしまう展開。これって、もしかして最近やたらと『純愛』がもてはやされているこの国の妙な『ブーム』に対する皮肉かなとさえ思ってしまう平板なお話に終始して、恋愛映画としてみる分には結構つらいものがある、と思う。

ただ、だけど、しかしながらだ。かたや、ジェイムス・ガーナーとジーナ・ローランズ、この二人が演じる老夫婦ノアとアリーには、あたかも目の前に広がる湖に沈み行く夕日のごとく、人生の黄昏を迎える老人たちの哀感が見事に漂い、観ていて思わず切なくなってしまった。

人は必ず老いる。そして昔を振り返ったとき、それがいくつの年頃であろうとその時々の一生懸命だったことがこうして「想い出」として蘇えるんだろうな、と少々しみじみさせられた。

とにかくあれこれ注文もつけたくなるところは多々あれど、この二人がいればこその映画になっているわけだから、良しとしてしまおう。
それになんと懐かしやサム・シェパードがいかにもという役柄で出てきたのにはびっくり。それにしても「ライトスタッフ」の頃とさほど変わっていなかった(まあ確かに昔から老け顔だったしね)ということもさらなる驚きでありました。
コメント ( 4 ) | Trackback ( 24 )
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コメント
 
 
 
こんばんは! (>ツボヤキより)
2005-02-10 02:17:42
今夜もサーバーはメンテナンスに入って、TBが出来ません。お許しくださいませ。朝にはTB、是非、させていただきたいと思っております。ヨロシクです。

この映画に関する事は、ひとつひとつ御尤も!仰る通りです。当方は思わず、拝見しながら頷くばかりです。



巷の評価は、褒め過ぎだと、思っています。

この物語は、試写で見ることになったのですが、実際に上映になってからは、最後には日本人の歌などが流れるのでしょうか?どーもその類いのコメントがあって、気になりました。お客が入ってナンボの世界ではあるのですが、上映館全館で成されていることであれば辛いな、とツボヤキます。



この映画は見ると良いと思いました。何がイケナイのか、何を間違えているのか、そーいった部分が浮上してくると思いました。その点で、学ぶべきところのある作品だった、と思っております。皮肉ではないのですが、大人たちはいいんです。これまで役者として生きてきた背景があるので、実は今回の演技は当たり前の事をやっていると思っています。以上でも以下でもない、つまり、そこには監督の演出が成されていないのではないでしょうか。こう撮りたかった、という監督のこだわりや意地はCGによって補われたのではないか、と思える風景、景色、だったのか、と思った次第です。スミマセン、ボヤキました。
 
 
 
こんばんわ~ (tora-mie)
2005-02-11 00:15:06
TBありがとうございます!!

恋愛映画好きでみにいったのですが、やはり、あとに残るのは老いた二人の人生についてでした。

人生の終焉をノアのように生きられたならと、甘い私はあこがれずにはいられませんでした
 
 
 
TBありがとうございます ()
2005-02-15 14:27:25
>人は必ず老いる。そして昔を振り返ったとき、それ

>がいくつの年頃であろうとその時々の一生懸命だっ

>たことがこうして「想い出」として蘇えるんだろう

>な、と少々しみじみさせられた。



↑のコメントがすべてですね。。。

上手いまとめ方で思わず納得です('-')(,_,)('-')(,_,)ウンウン

果たして自分が老いて、痴呆になったときこのような強烈な思い出があるのかな?と不安になったりもしました。。。
 
 
 
年輪 (カオリ)
2006-05-06 20:20:24
見る人の年齢や状況に応じてみる印象が結構変わるのかな、と思いました。年輪を重ねて、さらに深まる愛・・・熟年離婚とか言われてる今ですが、もしかしたらあの二人の存在自体が稀有なのかもしれませんね。人の生き方や人生観など、考えさせられたと思います。
 
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