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P.S. I Love You

いやはや何と言えばよいのか、多分「いい話」なんだろうけれど、困ってしまうほど心に伝わるものなく、いい話 ≠ 良い映画を激しく実感。

タイトルが出る前の、まさに犬も食わない延々と続く夫婦喧嘩のあざとくて鼻につく演出から、嫌な予感はあった。

その後、夫の突如の死のあともたびたび回想シーンとして登場してくる二人がいちゃつくシーンにしても、演出が余りに稚拙なので微笑ましくも何とも思えないくらい実感がわかず、さらにそうして10年近くもともに生活していた最愛の人を失った喪失感もまた、個人的には決して伝わらず、単に落ち込んでいるような様子を通り一遍的に描いているようにしか思えなかった。



確かに亡くなった最愛の夫からラヴレターが届くというのは、ありがちではあるとしても、それなりに良い話なんだろう。
そして登場してくる周りの人間もまた善人揃いで、話そのものの口当たりの良さからハートウォーミングなものを求める人には心惹かれるものかもしれないし、そこまであえて否定はしないけれど、やはり心に響かなかったなあ。

それにしても絵葉書的にまことに美しいアイルランドの風景描写の素晴らしさはさておき、あまりに強調され過ぎたアメリカ人が思うステレオタイプなアイルランド人を体現していたジェラルド・バトラー、いくら本人はスコットランド人だとは言え、そんな風に演じなければならなかったやりきれなさを思うとすっかり同情してしまった。



ともかくそういった意味ではまさに『ONCE(ワンス)ダブリンの街角で』の対極にあるハリウッドらしい典型的な絵空事ムービーでありました。

ちなみに蛇足ながら葬式が行なわれるヒラリー・スワンクの母親が経営しているアイリッシュ・パブがあったのがブルームSt.とオーチャードSt.とのコーナーだったのには、ちょうどそこから1ブロック南に昔々2ヶ月ほど滞在していたものにとっては、ミッドタウンと違って変わらない風景が何とも懐かしくあったのでした。



今日の1曲 “ Love You Till The End ” : The Pogues
  
音楽的に選曲に関しても今ひとつ満足しきれなかった中、光っていたのがこの曲。
80年代から90年代初頭にかけUK/アイリッシュ・ロック・シーンを席巻したバンド、ザ・ポーグス。
アイルランドのトラディショナル・フォーク・ミュージックをベースに生み出される彼らの独自の音楽性は、現在も幅広い支持を受けています。







コメント ( 2 ) | Trackback ( 23 )
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コメント
 
 
 
こんにちは♪ (ミチ)
2008-10-23 15:30:33
冒頭の夫婦喧嘩から軽く引いてしまいましたよね?
外国映画を見ていて思うのは、言いたい事ポンポンいう激しい夫婦喧嘩が多いな~ってことです。
言うだけ言ったらすっきりするのかな?
私はああいうふうにはできないし、やりたくないな~。
 
 
 
◇ミチさん (nikidasu)
2008-10-24 07:55:29
そのあまりの激しさは、「ミリオンダラー~」ばりにパンチが飛んでくるのでは
と思ってしまいました(苦笑)。

韓国を含めて外国映画はもともと感情表現の激しいことが多いですが、
時に感情の強弱が描かれずに、ただ一気に勢いだけで描かれる
そんな大味さをこの作品にも感じてしまいました。

それにしてもミチさんが大声を出して喧嘩するというイメージは
やはりまったくありませんね。
 
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