虹色教室通信

遊びや工作を通して 子どもを伸ばす方法を紹介します。

お金について思うこと  息子とおしゃべり 1

2017-03-06 23:11:37 | 日々思うこと 雑感

家族で雑談していた時のこと、息子が、

「最近、思ったんだけど、ひたすらお金を儲けることに必死になると、食に向かいやすいな~って」と、

妙なことを言いました。

「どういう意味?」とたずねると、

「お金に執着する人は、お金を使ったら、金額に見合う価値が得られたか、

コスパがいいか気になるだろうけど、実際には、お金だけで相応の幸福感が

感じられるものって、そうないんだよね。

 

物やゲームも十分な時間とかそれを使いこなす力なんかがないと、好きなだけ買えるお金があったって、

使ったお金につりあう満足は得られないし。

結果が出るまで時間がかかったものは、本当に支払った費用とその結果が直結していたのかわからないしね。

その点、食べ物は、わかりやすい満足を得やすいから」

という答え。


 ……もしかして、お金を儲けることに必死になっている息子ら世代の話題?

と思いながら聞いているうちに、

ふと、数日前に息子と交わした仮想通貨についての話が思い浮かびました。

「ネット上の小さいコミュニティー内でやり取りできる仮想通貨がほしいんだけど、

これこれこんな感じに作ることって可能かな?」とたずねたところ、

目的や使い方について細かい質問がかえってきたので、

「あくまでもお店屋さんごっこの延長線上で使いたいのよ。

子どもたちの学校外の学びを支えようという思いを共有する場で、

子どもが起業したり、お店屋さんごっこをしたり、アルバイトをしたりして

やり取りする仮想のお金が作りたいの。★(息子)も小学生の頃、会社や映画を作って

遊んでいたし、

お母さんがしている教室でもおもちゃのお札を出してきて売り買いを体験させると

算数の勉強でもすごく盛り上がるから。」と答えると、

「ネット上で使える仮想通貨を作ることはできると思うよ。

でも、仮想通貨で盛り上がるのは、お母さんの子どもたちにそういうことをさせて

楽しい気持ちにさせる能力に依っているところがあって、

子どもにしたら、仮想通貨だけで面白いってもんじゃないんじゃない?」と返ってきました。

 

息子の「お金だけで相応の幸福感が感じられるものって、そうない」という言葉と

「子どもにしたら、仮想通貨だけで面白いってもんじゃない」という言葉が、

心に引っかかったまま、教室の子らと過ごすうち、「お金だけ」じゃない部分が浮き彫りになってきました。

 

教室内でおもちゃのお金を使ったごっこ遊びに興じる時、子どもの顔が輝くのは、

お金というポイントがたまるからでも使えるからでもなくて、

自分の売り物にものすごい高い値段をつけて、大胆なことをやった感じに浸れるからだったり、

お得なサービスをつけて品物を完売させて、知恵を使って、成功を成し遂げた気分に浸れるからだったり

するのです。

要は子どもを喜ばせているのは、自分の想像力を使う楽しさであって、知恵を絞る爽快さなのです。

他の子らに「すごいな」と思われることだったり、注目を引き付けることだったり、

言葉で交渉して、相手を乗り気にさせることだったり、

団結して何か成し遂げることだったり、現実世界を自分がどう観察しているのか披露できることだったり

するのです。

 

結局、心がわくわくする面白さは、子ども自身が、

自分の頭と感情と身体をフルで使わないと生まれてこないのです。

大人がいくら大人の知恵を総動員して子どもが喜びそうな世界を作っても、

受動的な楽しさは、真のワクワク感にはつながりません。

 

そして、子どもが、自分の頭と感情と身体をフルで使えるようにするには、

いろいろな物事がかっちり決まっておらず、子どものアイデアを即座に現実化することが可能で、

子どもの想像力がどこにでも入り込めるような緩さや柔軟さが必要なのです。

 

だから、仮想通貨はどうするのか、どうしたいのか、というと、

「それがコミュニティー内で使えるようにすること」を超える知恵がいるな~と

難題を前にちょっとワクワクしています。

 

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1 コメント

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Unknown (akogaresan)
2017-03-08 10:36:07
読みながら思い出した事があります。
子供の頃、年の近い従兄弟達と良く遊んでいました。(その中で一番年長なのが私ともう一人いて、妹やその下の子達でした。)
その従兄弟達と、スピログラフを使って幾何学模様を描き、切り抜いてコースターを作って遊んでいました。そこで、ただ作るだけじゃつまらない、これを売り物にしよう!と思い、お金を作って遊ぼう!とワクワク遊び始めました。ですが、私だけが盛り上がってしまって、今いち他の従兄弟に楽しさ通じず、不完全燃焼のまま、違う遊びに移行していきました。自分が自分のアイデア通り、現実のお金の様にかっちりやりたい!という思いが先行してしまって、他の皆が引いてしまったのかなとも思います。

上手く言葉に出来ないのですが、自分でも大人の社会にあるお金を使って、自分のアイデアで売り物を作れるんだ!仕組みが作れるんだ!という様な楽しさ、
仕組みという制限の中で工夫する楽しさもあったのかなぁとも思い返しました。
なおみ先生の時の書かれている様に、想像力を使う楽しさ、正にそうだったなと思います。そしてそれが現実に結びついて人とのやり取りに繋がっていく、大人でもそうだなぁと書きながら気づきました。

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