虹色教室通信

遊びや工作を通して 子どもを伸ばす方法を紹介します。

ブロック講座 7日目  子どもがよく考えるようになる関わり方のポイント 2

2012-11-14 06:44:51 | レゴ デュプロ ブロック

●くんは几帳面な子で、写真のように適当にケーキを乗せるのでは嫌がって

ブロックの凸にカチッとはめたいと思っていました。

でもいくらケーキを押し付けても

荷台の枠が邪魔してカチッとはまらないので

それにしつこくこだわっていたのです。

お母さんのアドバイスは上の写真のように「荷台のない車に

はめたらいい」というもの。

 

でも●くんは気にいりません。

 

そこで、お母さんと●くんの間で「こっちが」「あっちが」という

不毛なやりとりが続いていました。

 

どうして不毛なのかというと、たとえお母さんの言い分に

●くんが素直に従ったところで、

「うまくいかない時はさっさと自分のやりたかったことをあきらめて

大人の指示に従っていればいいんだな」という受動的で

考えない態度が身につくだけだからです。

 

遊びの場面で、今回の●くんのように「こうしたい!」という気持ちが高まって

しつこいくらいの態度に出る時は、

考えることを学ぶチャンスです。

自分にとってどうでもいいことに

時間をかけて頭を使っても、面倒だし

うまくいってもうれしくありませんよね。

「どうしてもこうしたい」という気持ちがあるからこそ

何とかしようというエネルギーが湧いてくるものです。

 

それなら、こんな場合、どのように対応すればいいのでしょう?

 

まず、子どもの訴えに対して、お母さんがよく見もしないで、

チラッと見ただけで、

「無理」と決め付けてしまうのは

よくありませんよね。

 

そういう姿をたくさん見せていると、子どもが

問題をチラッと見ただけで読みもしないで

「無理」というような態度を取るようになるかもしれません。

 

無理だと思われるものも

取りあえず、「どのようにしたいのか」ていねいに聞いて、

対象をよく観察してみなくてはなりません。

 

「思考する」前の下準備として、

 

相手の話にていねいに耳を傾けること、

(プリント上の問題なら、書いてある問題をていねいに読むこと)

 

考える対象をていねいに観察すること、

 

思考を通さず「無理」と反射的に退けないこと、

 

の3つが大事です。

 

 

子どもの「こうしたい!」という欲求に

大人がどのように対応するかで、

そうした「考える前の準備の仕方」が

自然に子どもに伝わっていきます。

 

子どもが大きくなって、勉強の問題文を一目見て、

すぐに「無理!」と言って退けるようになった時に、

「無理かどうかは、問題の文章をよく読んでみないとわからないよ。

ほらっ、図をしっかり見て。

頭で考えてみもしないで、無理といっちゃだめよ」と教えようにも、

 

幼い頃から、頭で考える前に「無理」と言って対象を遮断する習慣が

ついてしまうと、

頭で考えるということが、体感としてわからなくなってしまいますよね。

 

 

次回に続きます。

 

 


最新の画像もっと見る

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。