リバーリバイバル研究所

川と生き物、そして人間生活との折り合いを研究しています。サツキマス研究会・リュウキュウアユ研究会

9割が埋まってしまったダム ODA インドネシア

2007-05-13 14:08:39 | ダムの穴
 ダムが想定してた以上のスピードで埋まっている。この事態は日本だけの問題ではないようだ。インドネシアで起こっているこのダムの堆砂問題について、以下の調査が計画され、初年度の結果はレポートされていると思われる。

 以下の文書はネットで見つけたが、埋まってしまったダムは少なくとも8カ所について深刻な状態らしい。

国際協力銀行 インドネシア共和国「ダム保全持続的流域管理事業」に係る
案件形成促進調査


 引用
 前略
 これらのうち幾つかのダムでは、その完成以降、豪雨や斜面崩壊等上
流域における自然環境の変化、及び農地転用や違法な森林伐採等のダム上流域に
おける人為的な問題、並びにダムのオペレーション(予算、組織、技術的能力等)
に起因する問題から、ダムの堆砂が進み、有効貯水容量の減少及び構造物破損・
故障によって施設本来の機能が発揮できない等の問題が生じている。
このような状況に鑑み、本行では、堆砂対策を実施すべきダムを抽出し、リハ
ビリ事業を実施するに当たって必要な情報と課題の整理を行うことを目的として、
2004 年に援助効果促進調査(SAPS)を実施した。同調査の結果、調査対象とさ
れた100 以上のダムのうち、流域管理及び堆砂問題の観点から12 の候補ダムが抽
出され、うち8 ダムについては堆砂及び運営・維持管理上の問題が特に深刻であ
ることから、ダム施設のリハビリ事業が必要と結論付けられ、各ダムに必要な対
策が提案された。


円借款で建設のダム、深刻な土砂堆積…インドネシア(読売新聞) - goo ニュース

☆テキスト版

円借款で建設のダム、深刻な土砂堆積…インドネシア
2007年5月13日(日)11:51

* 読売新聞

 政府開発援助(ODA)の円借款によりインドネシアで建設されたダムの湖が、計画より大幅に早く土砂で埋まり、浚渫(しゅんせつ)などのため多額の追加出費が必要となるケースが続出している。

 融資した国際協力銀行(JBIC)は、こうした実態を示すデータのほとんどを開示していないが、読売新聞が入手した同行の内部資料では、全体の約9割が土砂で埋まったダム湖もある。立地などに問題があった可能性も指摘されており、海外での融資のずさんさを浮き彫りにしている。

 インドネシア・スラウェシ島西部にあるバカルダム(水力発電用)は、日本のコンサルタント会社が設計し、同行が220億円を融資して1990年に完成した。土砂はその直後からダム湖にたまり始めた。堆積(たいせき)する土砂は、設計段階では年平均約13万立方メートルと予測していたが、実際にはその6倍以上の同約80万立方メートルが堆積。土砂をはき出すゲートを開けても流れ出なくなったという。
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